家にある物を「全部出し」する引越しは、断捨離の絶好のチャンス!
でも、引っ越しから数年たつと、いつの間にか、やっぱり物って増えるんですよね。
普通に暮らしていたら、これはもう仕方のないこと。
引っ越し後も定期的な「物の見直し」は必要なことではありますが、できたらラクにすっきりした暮らしを続けたい。
そのためには、「あること」を引っ越し前にすることが大事です。
進学・留学・就職・結婚・転勤・マイホーム購入・・・
これまで10回以上の引っ越しを経験してきた私の体験も踏まえながら。
引っ越しがスムーズになる引っ越し術と、数ヶ月・数年たってもすっきりとした暮らしを維持するためのポイントをご紹介したいと思います。
目次
引っ越しは「わが家の一大プロジェクト」
「引っ越しは大変!!」とよく言われます。
荷造り搬出搬入荷ほどきはもちろん色々な手続きなど、とにかくやることが多く、まずは何から手をつけていいのか、どんなことが大変なのかも分からない状態。
確かに引越しは大変ですが、もっと具体的に引っ越しのどんなところが大変なのか見てみましょう。
生活しながら荷物を詰めるのが大変
引越しの中でも一番大変と言われている「荷造り」。
引っ越し準備は普段の生活をしながらになるので、一気に進めていけないもどかしさがありますよね。
そして、直前のラストスパート!!
急ピッチで箱に荷物を詰めていかなくてはならないので、確かに大変です。
普段通りの暮らしをするって、結構たくさんのものが必要なんだなって、改めて気づきます。
断捨離しながらだから、進まない
「すっきりと暮らしたい!!」
「引っ越しを機に断捨離してすっきりするぞ!」と思う方も多いかもしれません。
確かに物が少なかったら、すっきりします!
せっかく新しい家になるのだから、いらない物を持ち込みたくない。
その思いは、みんな同じです。
でも。頑張って断捨離しながら始めたはずの引っ越しも・・・
つい「思い出」に手が止まってしまったり、「もしかしていつか使うかな」と判断に時間がかかったり。
荷物を詰める作業にも、時間がかかってしまいがち。
なかなか進まないうえに、引っ越し日がどんどん近づいてくるーーー!
だんだん断捨離も諦めモードになって、「とりあえず引っ越してから考えよう~」なんて、段ボールに詰め込んでしまうのです。
時間がない、やることが多い
引っ越しは「物」だけではなく「人との関わり」も移動する作業。
お世話になった方へのお礼や、これからお世話になる方へのご挨拶も必要ですよね。
とにかく、一度に様々なことを平行して行わなければならないので、忙しい!!
引っ越し業者さん、お手伝いしてくれる家族や友人への指示
引っ越し当日は、自分も引っ越しの作業をしながら、他の人への指示も出さなきゃいけません。
「これどうするの?」
「どこに運んだらいいですか?」
みんなからの質問に対応して、指示をするって結構大変!
「あーやっぱり、こっち!」とお願いしなおしたり、「こうじゃなかったんだけどな」と心の中でモヤモヤしたり。
お手伝いしてもらうのはありがたいけれど、その反面、気も使わなくてはなりません。
引越しの経験値が少ない
国立社会保障・人口問題研究所が平成30年に実施された人口移動調査結果によると、50~54歳の平均引っ越し回数は約4.3回なんだそう。
人生の中で、数少ない『引っ越し』というイベント。
引っ越しのきっかけは、結婚や家族が増えたこと等、環境の変化に伴うことが多いようです。
前回の引っ越し時から家族構成が変わったり、持ち物の量や家具・家電も変わっているので、これまでの引っ越し経験があまり役に立たない!!
多くの方にとって、引っ越しは毎回はじめての体験と同じこと。
大変に感じてしまうのは、当たり前ですよね。
引っ越し先の収納に合わせた配置を考えるのが難しい
現在の住まいの間取り・設備と、新居の間取り・設備が全く同じと言うことは、皆無に近いですよね。
家具の配置も、フライパンの収納ひとつをとっても、新しいことばかり。
荷ほどきをしながら、新しい家に合わせた配置や収納方法を考えるのって、かなり重労働! 思っている以上に時間のかかることなんです。
また、開梱作業は荷詰め作業から引っ越し作業までを、タイムリミットに追われながら作業してきて、ほっと一息つきたくなるころの作業です。
「とりあえず、生活できるように」
「ぼちぼち片づけたらいっかー」
段ボールの引き上げ時期があるとはいえ、いつまでに片づけなきゃいけないと言うタイムリミットが決まってないため、開梱、片づけ作業は後回しになってしまいがちです。
引っ越し後3日で段ボールをゼロにできる?
他にも、まだまだ引っ越しが大変な理由があるとは思います。
引っ越しって、仕事で考えたらかなり大きなプロジェクト。
それを家事の中で、毎日の暮らしの中で進めなきゃいけないんだから、そりゃ大変なことなんです。
引っ越しをわが家の一大プロジェクトとして捉えることがまずは、大事なこと。
そして、計画を立てながら進めて行くことが、引っ越しプロジェクト成功の秘訣だと思っています!
わが家では「引っ越し後3日で段ボールゼロ」を目標に、引っ越しプロジェクトを計画しました。
自分なりのゴール=期限・状態を意識しよう
引っ越し業者さんの手配や以前の住まいの引き払い時期など、退去するときにはタイムリミットがあるのに対して、これから始まる新生活にはタイムリミットがありません。
なし崩し的に新生活が始まってしまうことで、いつまでも段ボール箱に詰まったままの荷物があったり、なんとなく物置部屋になってしまったーーーという部屋があったり、曖昧な”スペース”や”もの”のきっかけになってしまいます!!
そこで、まずは自分でゴールの設定をしてしまいましょう。
「いつまでに、どんな風になっていたらいいか」
期限と状態のゴールを意識しておくこと、たったこれだけのことですが、結構大事なポイントです。
引越し後の作業がラクになる!箱詰めの3つのコツ
開梱・収納作業をスムーズにすすめるために、引っ越し前にやっておきたい「いくつかのコツ」があります。
引っ越し先での作業が完了するところをゴールにしている、わが家の引っ越し。
できるだけ、今まで使っていた物を箱から出してそのまま配置するだけになるように、箱詰めの段階から工夫をしています。
書類はファイルボックスごと箱につめる
よく使う資料は、運搬用の箱にいつものファイルボックスごと入れています。
これなら、開梱時はまとめて取り出して本棚やキャビネットなど収納した居場所に置くだけ。
引っ越し用の段ボール(小)に縦型のファイルボックスが、ぴったり3つ入ります!
洋服もケースごと箱詰めすればOK
こちらは、無印良品のソフトボックスを利用した洋服収納。
洋服を収めたケースごと段ボールに入れることで、箱から出すのも時短でき、新居でもすぐにクローゼットが整います。
同じシリーズのボックス収納がおすすめ
同じボックス収納を利用することで、引っ越し先でもスムーズに利用ができます。
引っ越し段ボールに、無印良品のメイクボックス2段重ねにして、4つ入りました。
配置が変わっても、ケースや使い道が同じだと使いやすく、いろんな環境の変わる引っ越しの中では安心感があります。
引越し前に考えておきたい「新居での物の配置」
引っ越し用段ボールに荷物を詰める時に収納ボックスごと詰めていくことで、開梱作業は格段にラクになります。
が、この時気をつけておきたいのが、「新居での物の配置」。
・どの部屋で使う物なのか
・どこに収める物なのか
引っ越し業者の方は、宅配とは違って荷物を家の中の指定した場所まで運んでくれます。
せっかく運んでいただけるのだから、箱から出した荷物をあちこちに移動しなくてもいいように、新居の同じ部屋・場所で使う物ごとに箱を分けておくと、段ボールの開梱後、配置していく作業がスムーズです。
そのために、必ず引っ越し前にしておきたいことが「新居のつかいかた・引っ越しmapの作成」です。
「新居のつかいかた・引っ越しmap」をつくろう
「新居のつかいかた・引っ越しmap」というのは、「この部屋ではどんな風に過ごしたいか」をもとに、その部屋に配置する物を決めていくものです。
実際に荷物を入れる前に、間取り図の中で引っ越し後の暮らしをイメージしながら事前にシュミレーションできるので、とってもスムーズに引越し後の配置作業が出来ます。


新しい家では「こんなことしたい」「こんな風に暮らしたい」、子どもたちの成長に合わせて「こんな部屋にしたい」。
たくさんのわくわくを新居の間取りの中でイメージしてみましょう♪

新居の間取り図上にカテゴリーや品目ごとに書き出した付箋を貼り付けて行きます。

逆に、「新居での理想の暮らしに必要ないかもしれない」と思える物は、引っ越しのタイミングで手放すことを検討してもいいかもしれませんね。
新居の間取り・収納スペースの実寸などがわかっていると、今持っている家具をどの位置に配置できるか等も
イメージしやすくなるので、わかる範囲での実寸計測をおすすめします!
mapの作成も、引越し作業も家族みんなでやってみよう!
mapを作るときは、是非ご家族みんなの理想もインタビューしながら「新居のつかいかた・引っ越しmap」を作ってみてくださいね。
みんなで考えた理想のmapがあれば、箱詰めも開梱作業もみんなでスムーズに行えます。
「引っ越しするんだから荷物を詰めて!片づけて!」って言うよりも・・・
「新しいおうちでは、リビングをみんなでくつろげる場所にしよう!だから、これはこっちの部屋に置けるようにまとめない?」
「リビングですぐに旅行の相談ができるように、旅行関連の本はリビングに置いとこうか~」
とか言いながら段ボールを渡すほうが、ご家族の協力率も引っ越し後のすっきり感もUPするのではないでしょうか?
雑然とした部屋の状態を作らないために
片づけの作業をする時にも、お伝えするのですが「考えること」と「行動すること」を一気にすることって、当たり前のようで実は難しいもの。
ある一定のルールがあれば、スムーズに決断や判断ができます。
「こういう物は捨てる」
「これらのカテゴリーに属するものはここにしまう」
「この部屋はこんな風に使う」
などのちょっとしたルールがあれば、パッと行動に移しやすいと感じませんか?
「考える」ひと手間が、その後の作業をラクにしてくれる!
もちろん、実際に引っ越しをしてからうまくいかないことも、イメージしていたように収まらないこともあるとは思います。
そんな時には、別の場所に収めるとか、物の量を減らすとかしながらうまく調整することが必要ですが、新居の各部屋・スペースの使い方をしっかりとイメージして考えておくことで、たとえ予定と違う場所に置くことになっても、「意味なく物が点在してしまう雑然とした状態」にはなりにくいですよ!
「わが家の引っ越しプロジェクト」は家族みんなで
引っ越しは「荷物を新しい家に移動すること」と仕事として処理するのも間違ってはいませんが、私は「新天地で楽しく暮らすための準備作業」として楽しく捉えたい!と思っています。
新しい家でのたくさんのわくわくを、家族みんなで作っていくための作業となって大変な引っ越しが少しでも楽しく進めていければいいですね。
理想のわが家を作るために!
ご家族も楽しく巻き込みながら、協力してお引っ越しプロジェクトを成功させてくださいね♪
引っ越し前後に慌てない!知っておきたい荷物整理と荷造りのコツ
引越しの後片付けで後悔しない!スムーズにできる荷解き&家具設置のコツ