ナイフやフォークなど、カトラリー類は、大きさや形がバラバラで、収納に困るアイテムですよね。
お子さんが小さければ、子ども用のスプーンにフォーク、形の独特なトレーニング箸などもあり、何かと種類が多くなりがちで、場所もとってしまいます。
「引き出しに適当に投げ込み、使う時には引っかき回して探すために、さらにごちゃついてしまう」
・・・なんていう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本日は、そんなカトラリー類を、使い勝手よく、キレイに収納する方法を3つのステップでご紹介いたします。
目次
そもそも、カトラリーとは?
食卓用のナイフ、フォーク、スプーンなどが一般的にいわれているカトラリーです。
銀製など金属製のものだけがカトラリーだと思われがちですが、木製のスプーンやフォークなどもカトラリーに含まれます。
また、整理収納の現場では、これらの他にも以下の物まで含めて「カトラリー類」として収められています。
- 箸、フォーク、スプーン
- 子ども用のトレーニング箸やスプーン
- 離乳食用のスプーン、麺用はさみ
- れんげ・バターナイフ
- トング、お玉、キッチンばさみ、ピーラー、はかり、しゃもじ
- ピンチ、輪ゴム
- 箸置き、コースター

「カトラリー収納」を使いにくいと感じる理由
キッチンの引き出しなど「カトラリーをしまっている場所」に使いにくさを感じる場合、その理由にはいくつか原因があります。
以下の項目に当てはまるものがないか、チェックしてみましょう!
【カトラリー収納でチェックしたい項目】
- 家族の人数分の倍以上、箸がある
- 来客用の箸が一緒に入っている
- もう時期を終えた離乳食用のスプーンなどがある
- ホットプレートやチーズフォンデュ用の串などが一緒に入っている
- コンビニでもらった箸やおまけの調味料がたくさん入っている
当てはまるものがありましたか?
引き出しの中が使いにくい原因はとてもシンプルで、「たくさんあるから」です。
引き出しに、たくさんのカトラリーが入っているからこそ、探し出すのが難しくなり、戻しにくくなります。
【ステップ1】カトラリーを分ける
ここからは実際に引き出しの中を何をどうやって「整理」すればいいのか、具体的にご紹介します。
それではさっそく、具体的なステップに沿って見ていきましょう!
【1】1軍と2軍に分けよう!
まずは、カトラリーの中から、特によく使う1軍(よく使うカトラリー)のものを選び取ります。
特にこのステップでは迷う必要はありません。
普段からよく使っているカトラリーだけを選び取りましょう!
(基準としては毎日、またはここ3日ほどで使ったものを選んで、先に取り出していきます)
このときに「捨てられる物」や「使っていない物」を、先に抜き取ってしまう方が多いのですが、それはおすすめしません。
「自分にとって大切なものは何か」を選択することが一番大事なのです。
捨てても捨てても片付かない、捨てるのが苦手、という方は特に、「1軍を選び取る」イメージで、整理を進めていきましょう!
ここで選び取った物が、「1軍」のカトラリー類となります。
【2】手放す物を決める
では次に。
残った物の中から、「もう使っていないもの」、「離乳食や幼児期の物」、「1年間使っていない物」、「実は気に入っていなかった物」などを分けます。
特に離乳食期の物は、その時期が過ぎても「下の子ができた時のため」と、そのまましまっておきがちです。
また、見た目は気に入っている物でも、使わなくなってしまったのには、何かしらの理由が必ずあります。
使い勝手のいい引き出しを手に入れるためにも、手放しの対象として考えてみましょう。
例えば・・・セットで揃えていたものの補充用、ストックなどがそれにあたります。
ただし、ストックがあまりにも多い場合には、今あるものと入れ替えて、必要数に絞るのも、いいですね。
いつのまにか溜まりがちな「割り箸」類
整理収納の現場では、コンビニなどでもらう割り箸やプラスチックのスプーン・フォークなどがたくさんあるお家もあります。
どれくらいの期間で何本使い切るのか一度見直しておくと、その数以上に増えないようにキープして、引き出しをスッキリとさせておくことができます。
ストックは、10本程あれば十分かと思います。
それ以上のものはなるべく手放したり、すぐに使ってしまったりしましょう。
また、「増えすぎないように今後は店頭で断る」など、この機会に日頃の習慣の見直しもするといいですね。
【3】二軍のものを別に分ける
来客用のカトラリー、カトラリーのストック、ホットプレートやチーズフォンデュ用の串など、普段使いはしないけれど、年に1~2回使うものを分けます。
これらは、1軍のカトラリーとは別の場所に、収納した方がよいものです。
用途別に中身が見えるようにしてケースにまとめたり、透明のジップロックなどにしまったりしておくと、キレイなまま保管でき、使いたい時に見つけやすいですよ。
来客用のカトラリーは来客用食器とまとめて保管したり、ホットプレートやチーズフォンデュ用の串などはセットでまとめておくと便利です。
一緒に使う物をセットにしておくことで、探す手間も省けますし、使わずに忘れる、といったこともなくなります。
ここまですると、ずいぶんと量も減って、収納も管理もしやすくなりますね!
さて。ここからは、収納する場所を決めていきましょう♪
【ステップ2】カトラリーの収納場所を決める
「どこ」の引き出しに「何」を入れるか、はっきりとマイルール(家族のルール)を決めましょう。
なんとなく、と放り込むのではなく、カトラリー類に明確な定位置を決めます。
収納場所を決める時には、「使う場所」を参考に決めると、使い勝手がいいです。
- 箸、フォーク、スプーン
- 離乳食用のスプーンや麺用はさみ
- れんげ・バターナイフ
- 箸置き、コースター

子ども用のトレーニング箸やスプーン → 子どもも取り出しやすい場所
トング、お玉、キッチンばさみ、ピーラー、はかり、しゃもじ → 作業台の近く
ピンチ、輪ゴム → 作業台の近く
キッチンの形状や収納の引き出しの量、吊り下げ収納があるかないか、背面収納があるかないか、などによって収納する場所はそのお家によって違ってきます。
基本的には上記の例で挙げたように、使う場所で決めるといいですが、戻しやすいかどうかや、お子さんが自分で取り出しやすいかどうか、なども観察しながら最終的に決定するといいですね。
【ステップ3】引き出しを区分けし、カトラリーを収める
引き出しの中が使いにくい原因のもう1つは、「戻す仕組みがちゃんとできていないから」です。
それぞれのカトラリー類を戻す場所を、きちんと作る必要があります。
「いつも使っている」1軍のものだけをしまう
【ステップ1】で分けたものの中から、「いつも使っている」1軍のものだけを引き出しにしまっていきましょう!
ここで大事なポイントは、収納の仕組みづくりです。
戻す場所があいまいだったり、戻しにくかったりすると、適当に入れてしまう原因になります。
すると、何度片付けてもまたごちゃごちゃになってしまうなんてことにも。
しかし、なぜこんな形なのだろう?と思わずにいられないものもあります。
そうした場合は、入れるものに合ったサイズの収納用品をそろえて、組み合わせるといいでしょう。
1スペースに1アイテムが基本
カトラリー類を収納する時のルールは基本的には1スペースにつき、1アイテムにすること。
箸、スプーン、子ども用カトラリー、というように同じ種類のものだけを入れます。
大きさ別に分ける
同じスプーンでもカレー・スープ用のサイズとデザート用のサイズなど、違うものがあるかと思います。大きさ別に分けると、見た目がスッキリと整い、探す時も見つけやすいです。
素材・形別に分ける
カトラリー収納がうまくいかなくなるきっかけに、お子さんが生まれてから、というのをよく伺います。
お子さんのカトラリー類は離乳食用のカラフルなスプーンやフォーク、麺カッターにトレーニング箸など、素材も色も形状も様々ですよね。
大人のものと子どものものが混ざり合うだけで、ごちゃごちゃと、乱雑な印象になってしまいます。
そこで、お子さんのカトラリー類だけを、引き出しの端にまとめておく。それだけでもスッキリさせることができます。
また、その他のカトラリー類も、素材や色別で分けましょう!
シルバー、木製、プラスチックなどに分けたり、色別に分けたりすると、ぐっと見た目がスッキリしますよね。
収納する場所によって収納用品の素材を選ぶ
収納用品を選ぶときは、インテリアに合った物を選ぶといいですね!
食卓にそのまま出すなら、インテリアになじむ素材や色にします。ナチュラルインテリアであれば籐のかごや木製のケースが合います。
モダンインテリアであれば、白のスタイリッシュなケースなどがいいでしょう。
インテリアに合った物を選ぶと、パーティなどの時にもそのままケースごと出してセットしておけるので、助かります。
また、掃除やメンテナンスが苦手、という方は、水洗いができ、メンテナンスしやすい素材がおすすめです。
キッチンや水回りでは、汚れが目立つ黒は避けるとよいでしょう。
こちらは以前の我が家のカトラリー収納です。
当時は黒系のもので揃えていたのですが、清潔感がほしいキッチンに黒は合わないうえに、汚れも目立つため、掃除が苦手な私には不向きでした。
白のケースに思い切ってそろえてからは、印象ががらりと変わり、とても気に入っています。
キッチンや水周りでは、白や不透明な方が汚れが目立ちません。
カトラリーケースは100均や無印良品、雑貨屋さんなど、様々な素材・形状のものがありますので、お好みのテイストを見つけてみてくださいね!
もっとおしゃれで便利に!パターン別カトラリー収納方法
ここからは、様々なパターン別の収納方法をご紹介いたします!
「カフェ・レストラン風」収納で家事を時短化!
普段よく使う箸・スプーン・子ども用のものなど、全て一緒にまとめてケースに入れておきます。
ファミリーレストランなどのようにすることで、家族がそれぞれ目的にあったカトラリーを取ってくれるため、お母さんがわざわざ食事内容によってそろえる手間がありません。
また、洗い戻す時にもカトラリーは全部ここ、とわかりやすいため、ざっくりと戻せる収納が好きな方にもおすすめです。
キッチンカウンターなどに出しっぱなしにする場合は、お好みの柄の布をかけておくと、ほこり除けにもなります。
カトラリーをシーン別に分けて楽しむ収納
「ファミリーレストランのように全てをひとまとめにする」のとは対照的に、「朝食用・夕食用」で分けたり、「和食用・洋食用」というように、食事のシーン別にセット化しておく、という方法もあります。
こちらは、テーブルコーディネートが好きであったり、カトラリーの収納スペースに余裕があったりする方におすすです。
場所を取らない立てる収納
お客さまが来る頻度も高く、カトラリーをカフェのように見せて収納したい、という方には立てる収納もあっています。
ガラスやホーローのコップなどに立ててダイニング周りに出しておくとインテリアにもなりますし、使いたい時にさっと食卓に出せます。ホームパーティや来客が多くても、場所を取らない収納です。
子どもの自立を促す、成長に合わせた収納
自分の食事の準備を手伝いたい!という気持ちが大きい3~4歳以上のお子さんをおもちの方や、そろそろお子さんに自分のことは自分でやれるように自立を促したい、とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
そんな場合は、お子さんが自分で取り出しやすいように、お子さんの身長に合った引き出しに、収納しましょう!
また、引き出しの中でも一番手前に置いてあげたりお子さんがカトラリーをとり出す様子を観察したりして、位置を決めるのもいいですね。
お子さんにとってハードルが低ければ低いほど、ごはんの準備が楽しくなって、自分で用意できるようになります。
大きくなってきたら、大人と同じ場所にして、収納の仕組みをお子さんの成長とともに変化させていきましょう!
日常的に使っていないものの収納方法
続いて、1軍以外のカトラリーの収納方法についても詳しくご紹介します。
出番が少ないといっても、いざというときに取り出しにくかったり、忘れてしまったりしては困りますよね。
普段はスッキリとしまいながらも、必要なときに取り出せるように工夫しましょう。
お客様用は別の場所に
お客様用カトラリーはあえて別の場所に収納しましょう。
こうすることで、普段よく使う1軍のカトラリー収納をスッキリと使い勝手よくすることができますし、来客時にはキレイなものを安心して出せます。
また、来客用の食器があれば、一緒に収納しておくのもいいですね。
来客用やカトラリーのストックは、吊戸棚の上の方など、取り出しにく場所でも大丈夫です。
吊戸棚の上に収納する場合は、ラベリングするなどの忘れ防止対策として、一工夫しておきましょう!
こちらは、お孫さんがたまに遊びに来て食事をしていく、という方のキッチンです。
お孫さん用の食器やカトラリーを分けてセットにしておくことで、普段使いの引き出しをスッキリとすることができますし、急な場合も慌てずにすみますね。
引き出し内の空間を上手に使いこなす方法
引き出しの中でも、手前と奥では使い勝手が変わります。手前と奥の収納を意識して、空間を有効活用しましょう!
こちらは生徒さんのキッチンの引き出しです。
手前には、1軍のよく使う、キッチンツールをしまっています。
奥の方には季節で使うものや、使わないけれど手放せずに踏み切れないものをしまっています。
カトラリーの種類が多いなら2段収納に
カトラリーの種類が多く、1段に収まりきらない場合は2段に収納するのもおすすめです。収納力を上げられる、積み重ねタイプのケースは様々なメーカーから出ています。
ただし、重ねることで収納力は上がりますが、下段の物を忘れてしまう、という方もいます。その場合は、「使う頻度は多くはないけれど、絶対に存在を忘れない物」を入れましょう!
我が家も2段にしていますが、洋スープ用のお気に入りのスプーンと、お酒を飲む時に使うマドラーを入れています。
どちらも大好きな作家さんのカトラリー類なのと、スープといえばこれ。お酒の時はこれ。と必ず思い出せるものです。
また、上段が透明素材で、下段のものが分かるケースもあります。
引き出しに合う収納用品が見つからない場合のひと工夫
収納するものによっては、なかなか合う収納用品が見つからない場合や、いいものに出会えるまで時間がかかることもありますよね。
そのような時におすすめなのは、すべり止めシートを敷いた上に、ダイソーのブックエンドなどで簡易的な仕切りをつくる方法です。
まずは、すべり止めシートを引き出しのサイズに合わせてしきます。
次に、ブックエンドを収納したいもののサイズに合わせてすべり止めシートの上に固定します。
すると、収納したいものに合わせて簡単に仕切りができ、引き出しの中でガチャガチャとものが動かないので便利ですよ。
おわりに
いかがでしたでしょうか。使い勝手よく、スッキリとしたカトラリー収納を手に入れる秘訣は、「1軍を選び取る」ところから始まります!
普段よく使う1軍のものが、さっと取り出しやすいと、自分だけでなく家族も使いやすいので、日々の家事のストレスも激減します。
さらに引き出しを開けた時にスッキリとした収納だったり、インテリアに馴染む収納だったりすると、それだけでも嬉しいですよね。
カトラリーはキッチンの中でも軽いものが多く、全部出して整理しやすいアイテム。
その上、毎日使うものなので、片づけの効果が感じられやすいですよよ。
まずは普段良く使う「1軍」のカトラリーを選び取るところから、是非試してみてくださいね♪

