片付け=「捨てること」をイメージされる方が多いですよね。
物が減ればお部屋はスッキリしますが、いつの間にかまた増えてきます。
そしてまた「片付けなきゃ!!!」の繰り返し。
――いっそのこと、「がんばって捨てる」をやめてみませんか?
理想は、やらなきゃいけない家事を楽に済まして、やりたいことをできる暮らしの仕組み。
がんばらなくても「自然と片付く家」を一緒につくってみましょう。
片付け=捨てること?
「片付けよう!」
そう思った時、あなたは何から始めますか?
私はライフオーガナイザーというコンサルティング型の片付けサービス業をしています。
そのため、ママ友たちとも片付けの話になることが多いのですが・・・
「なかなか捨てられないのよね~」
「いらない物いっぱいあるのよね~」
など、まず捨てることにフォーカスされることが多いと感じています。
みなさんは、いかがでしょうか。
ゴミ袋を手に取って捨てる物を物色する?
カウンターやダイニングテーブルに積み重なった書類を見直す?
そのときの状況にもよるとは思いますが、大半の方が片付けと聞いて「捨てること」をイメージされるのではないでしょうか。
「捨てる」には終わりが見えない
もちろん物が減れば、お部屋はすっきりします!
でも捨てた物は悲しいかな、また「増える」のです。捨てる⇒増える⇒「片付けなきゃ!!!」の繰り返し。
なら、いっそのこと「がんばって捨てる」のを、やめてみませんか?
「捨てない片付け」ってどういうこと?
私は片づける時、実は「捨てる」ことにフォーカスを当てていません。むしろ片付けることにも力を入れていないかも!!
よく、びっくりされるのですが、実際そうなんです。
着目すべきは「楽に暮らしがまわること」。
いかにやらなきゃいけない家事を楽に済まして、こどもとの時間を過ごしたり、お菓子を作ったり、進めておきたい仕事に取り組んだり、ぼーっとのんびりしたり・・・
そういうことができる時間を作り出したい、と思いながら片付けをしています。
もちろん片付けなんて後回しにして、やりたいことだけやることもできます。
でも、主婦はそうもいかない。「やらなきゃ暮らしがまわらないこと」、たくさんあります。
だったら、やらなきゃいけないことをできるだけ早く、楽に終わらせてしまえるほうがいいですよね!
楽に暮らしがまわる・暮らしやすいような仕組みを作っていくうちに自然と「片付く家」になりました。
まずは今の状態をチェック
例えば、リビング!
家族みんなの集まる場所な上に、お客様がきた時もリビングにお通しする場所。
いつもきれいにしておきたいスペースですね。
さあ! あなたの家のリビングをぐるーりと見回して見てください。
どんなところが気になるでしょうか。
置いてあるのはどんな物ですか? 誰のもの?
次に、収納の扉を開けて見て。
何が入っていましたか? それは最近使ったもの?
収納を増やす前に見直したいこと
TV周りの壁面収納には、本や書類etc…
「いろいろしっかり収めているし、収納用品追加した方がいいかな~?」
そうお悩みの方は、ちょっと待って!
家族でみんなでルールを決めよう
リビングは毎日ご家族が使う場所。家族が集うと比例して物も集まる場所になるので、集まった物は出しっぱなしになりがちです。
子どもたちに「自分の部屋に片づけなさーい!」と言っても、一時的に片付いても明日の夜には元に戻るし、さらにお互いイライラが増えてしまいませんか?
わが家はコンパクトなLDKですが、それでも子どもの物が集まりやすいので、1カ所だけ置きっぱなしにしてもOKな場所を作っています。
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TV台にはテーブルにもなるベンチのシンプルな枠を利用して、ここに収めたいものを引き出しやかご・箱に入れてしまっています。右のグレーの箱2つは子どものもの。
いつでもすっきりしておきたいリビング。
毎日家族みんなが使う場所ですよね。
だからこそ、いちばん使用頻度の高い物、いつも出しっぱなしになってしまう物の収める場所を、優先して決めます。
「もう収めるところがない」はホント?
使用頻度が低くて、一年以上手にしていないような書類は、別のお部屋に管理・保管する場所を設けたりして移動すれば、新しい家具を追加しなくても収める場所は作れますよ。
「床置きのものが多いな」「いつもこれ、出しっぱなしになってるな」そんな風に感じたら、しまい込んでいる物の使用頻度を、まずは要チェック!
「出ている物、いつも片づけるのが後回しになっちゃう物、収めたいけど全部は入らなくない?」
もちろん、その通り。
ここに置いておきたい物とはいえ、何でもかんでも置けるわけではありませんよね。
今、既存の収納用品に収めている物との兼ね合いも、収めたい物の形や量によっても、ご家族によって様々なので!
そこで「ここに入るだけ」「一人ひとつ」など、適量を決めることが大事です。
家族みんなが気持ちよく過ごせるように「家族のルール」を決めて、みんなで片付いた空間をつくっていけるように工夫します。
楽に片付く&きれいを維持できる収納用品への収め方
リビング収納が使用頻度の高い物だけに厳選されて、さらに、収めるものの量も厳選された!
――次に考えることは、「収め方」です。
ここでようやく「片付けやすさ」を考えていきます。
片付けが苦手な小さなこどもなら(もちろん大人のあなたにも!)、ポイっと投げ入れできるだけの「ざっくりとしたボックス収納」がおすすめ。
いつも使うけど「置かない」というルール
家族みんなが使う、爪切りやちょっとした文房具、乾電池などは、引き出しを利用して小分け収納にラベリングをつけ、誰が見てもわかりやすいようにするとよいですね。
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こちらの引き出しには、子ども用の文房具やヘアゴム・くしなどが入っています。
子どもの使う物は一緒にラベルを作ることで、子ども自身も自分の場所・お片付けしよう!と意識しやすくなります。
収納用品へのこだわりも大事
また、収納用品もリビングに置く「ひとつの物」ですから、どんな収納用品にするかにもこだわると、すっきりさはグっと変わります。
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収めたい物や使う人に合わせて、使いやすい形や大きさの収納用品を利用しましょう。
・大きすぎるカゴの中に細々した物を入れたら、カゴの中で迷子になります。
・小さすぎる引き出しは収めている物が引っかかって、出し入れしづらい状況になることも。
収納用品に細々した物をまとめることで、物の色・形・文字情報がボックスの面の色にひとまとめになり、すっきり!
収納用品の色や形・テイストをできるだけ揃えることでもすっきり感は変わるので、収納用品を選ぶ際には気をつけてみてくださいね。
片付けを始める前に、考えるひと手間を
お伝えしてきた手順で片付けを進めていくと、その中で「ここに残さなくてもいいかな」と思える物も出てくるでしょう。
そのときに
捨てる
リサイクルに出す
別の場所に保管する
など、どんな風に対応していくかを選びます。
結果的に捨てる物が出てくることもありますが、最初から捨てることだけで片付けがうまくいくわけではありません。
さいごに
捨てなきゃ、捨てなきゃと思って片付けるのはしんどいですよね。
まずは、考える。そのひと手間を大事にしてみてくださいね。
何のために片付けるの? 片付けてどんな風に暮らしたい? 今、どんなところがしんどいの?
自分の理想を形に――それを叶えるお片付けに、チャレンジしてみてくださいね。
どうせやるなら、楽しくお片付け♡
