オフィスなど外出先での飲み物容器の定番といえば、マイボトルや、マグカップ、タンブラーなど・・・。
用意した飲み物が冷めてしまうとガッカリ……。
出来れば、淹れたてと同じあったかーい状態で飲みたい!と思ったことはありませんか?
一口にマイボトルやマイカップと言っても、蓋つき・真空断熱・ステンレス二重構造など、いろんな構造・素材のものがあります。
「どれが一番冷めにくいか知りたい!」・・・ということで。
今回はマイボトル、マイカップの保温力について、比較実験をしながらトコトン調査します。
動画や保温力ランキングもあるので、最後まで是非チェックしてみてくださいね♪
目次
タンブラーとマグカップの温度差比較!すぐに冷めるのは?
節約やエコの観点から、マイボトル、マイカップを持っている人が増えていますね。
マイボトル、マイカップには、たくさんのタイプやデザインがあります。
(※マイボトル、マイカップのタイプについてはマイボトル比較の記事へ)
飲み物容器のなかでも定番中の定番!「マグカップ」って、温かい飲み物を入れても、冷めてしまいますよね。
でもいったい、どれくらいの時間でどれくらいの温度になるのでしょう?
この疑問解決のために、ピックアップされたのは、ふたのついていない容器4点。
実験の手順と一緒にご紹介します。
実験の様子はこちら ↓
Let’s Try !
①マグカップ(磁器製)280ml
②マグカップ(磁器製)+ カップカバー(マグキャップ)280ml
①と同じマグカップに、ほこりよけのカップカバーをのせます。
③プラスチック製タンブラー (二重構造)350ml
透明できれいなタンブラー。保温効果に優れているといわれる二重構造です。
④ステンレス製タンブラー(二重構造)400ml
こちらも二重構造。冷たい飲み物を入れても結露しない!と大人気のタンブラー。

いわゆる普通のマグカップと、二重構造のタンブラー。
つくりの違いが、保温力の差となってあらわれるのか?楽しみです ♪
1時間後、保温力の差は?
ふたのない容器ですから、そんなに長い時間、置いておかないですよね。
朝いちばんに入れた飲み物。ひと仕事終え、1時間経過…といった感じ?
では、早速、温度を計測。
①マグカップ(磁器製)は、31.1度。
②マグカップ(磁器製)+ カップカバーは、35.3度。
③プラスチック製タンブラーは、43.6度。
④ステンレス製タンブラーは、48度。
①、②のマグカップに入れた熱湯は、体温ぐらい、もしくは体温より低くなっていました。
③プラスチック製タンブラー、④ステンレス製タンブラーは、グッと下がったものの40度台をキープ。
体温より低いか、高いかというところは、ひとつの線引きになるような気がします。
マグカップは、すぐに冷めるので、1時間ぐらいを目安に、おいしくいただきたいですね ♪
実験終了!マイカップの保温力比較の結果は?
4時間、4回にわたっての計測が終了。
温度変化をグラフにしました。
二重構造タンブラーが保温力を発揮!
マグカップより、タンブラーのほうが、高い温度をキープしています。
1番温度が低かったのは、①マグカップ。
1番温度が高かったのは、④ステンレス製タンブラーでした。
温度の差に注目してみます。
1番差の大きい1時間後では、④ステンレス製タンブラーのほうが、①マグカップより、16.9度も高い温度をキープ!
3時間後でも、11.2度の差!
タンブラーの二重の構造が、保温力に優れているといえそうです。
ここで注意!タンブラーのほうが容量が多いです。
たくさんの熱湯を注ぐということは、温度を保つ理由のひとつと言えます。
そこをご了承いただいた上で、グラフを見てくださいね。
気になる微妙な温度の差
実験結果から、他にも気になることが、2点出てきました。
(1)同じ二重構造タンブラーでも、ステンレス製のほうが、プラスチック製より温度が高い!
(2)マグカップにカップカバーをしたほうが、何もしないマグカップより温度が高い!
二重構造のタンブラーが、1位、2位を獲得。
両者とも、温度は40度台。
3位、4位のマグカップの温度は、30度台。
二重構造か、そうでないかは、結果を大きく二分しました。
もう少し細かくランキングを見てみると、疑問点が2つ出てきました。
(1)1位のステンレス製タンブラーと、2位のプラスチック製タンブラーの 4.4度の温度差
(2)3位のマグカップ+カップカバー(マグキャップ)と、4位のマグカップの4.2度の温度差
この差の理由は何なんでしょう?
気になる……
ステンレス製 vs.プラスチック製
まずは、疑問点(1)1位のステンレス製タンブラーと、2位のプラスチック製タンブラーの 温度差の理由から探っていきます!
どちらも二重構造なのに、何が違うの?
熱湯を入れても外側が熱くない!
実験中、熱湯を注いだ際に、こんな出来事が……
計測結果の数字からだけでなく、違いを体感したくらべルートスタッフ。
その様子はこちら ↓ ↓
マグカップは、熱くて触るのを少しためらうほど……
プラスチック製タンブラーは熱くない!ほんのりぬくもりを感じる程度。
ステンレス製タンブラーは全然熱くない!熱湯を入れる前と、変化はありませんでした。
外側に熱が伝わってこないということは、熱が逃げていない!ということなんですね。知ってました?
プラスチック製タンブラーは、ほんのりぬくもりを感じて、ステンレス製タンブラーは全く熱くなかった!熱湯を注ぐ前と変化なし!
触って感じたから、ますます興味津々です。
より高い保温力の断熱二重構造
透明なプラスチック製タンブラーを見ると、二重の構造がよく分かります。
ダブルウォールとも呼ばれ、中間に層を挟んでいて、熱は伝わりにくくなっています。
でも、層に空気を含んでいるので、対流が起こり、どうしても熱が伝わってしまいます。
実験で、ほんのりぬくもりを感じたのは、そういう理由だったのですね。
ステンレス製タンブラーは、二重構造でも断熱構造。
中間層が断熱層になっていて、外側に熱を通しません。
だから、熱湯を注いでも、全く変化がなく熱くなかったんですね。なるほど。
保温力にこだわるなら、二重構造でも断熱構造がオススメ。
『そこまで、保温力にこだわらないよ!』という方は、飲み口に着目!
プラスチック製はソフトな飲み口。
ステンレス製はキリッとシャープな飲み口……お好みで ♪
マグカップ+カップカバーで保温力UP
次は、疑問点(2)3位のマグカップ+カップカバーと、4位のマグカップの温度差の理由に迫ります!
1時間後の温度は30度台と、予想通りすぐに冷めてしまったマグカップ……
3位 マグカップ+カップカバー(マグキャップ) 35.3度
4位 マグカップ 31.1度
マグカップにカップカバーをしたほうが4.2度も温度が高いなんて!
マグカップを快適に使おう
カップカバーはホコリよけのためで、保温力は期待していませんでした。
でも、なんだかうれしい予想外。
シリコン製で、ピッタリとマグカップにくっつきます。
完全に密閉はされないですが、熱を逃しにくいのですね。
最近は、色々なデザインのものを見かけます。
ホコリが入らなくて、保温効果も期待できる!
カップカバーは、マグカップの優秀なパートナー。
快適度アップにはもってこいのアイテムです。
見た目重視でも機能性をしっかり比較
私は、マグボトルに紅茶を持参して、オフィスに置いてあるマグカップで、コーヒーをいただくというパターン。
2つのアイテムを使い分けています!どちらも二重構造でフタ付き!
『保温力』は、やっぱり気になるところです。
蓋付きタンブラーの保温力は?
前回の実験では、フタのない容器という条件で二重構造タンブラーとマグカップの保温力を比較。
今回は、おしゃれなデザインで人気のフタ付き二重構造タンブラーの保温力をくらべルート!
実験のために大集合したのは、全6商品!
- マジックロックマグ(giaretti) 540ml
- タンブラー(スターバックス)350m
- サーモマグ ヴィンテージウォッチ(ヤクセル)400ml
- タンブラー(halo+) 370ml
- 真空断熱マグカップ(ASVEL)330ml
- ステンレス製タンブラー(和平フレイズ)+ カップカバー 400ml
実験の様子を、早く知りたい方はこちら ↓ ↓
Let’s Try !


7時間後まで追っかけますよ~
1時間後、保温力の差は?
では、早速、温度を計測。
①マジックロックマグ(giaretti)
底部分に吸盤がついていて、倒れない!プラスチック製タンブラーは、58.6度
②タンブラー(スターバックス)
タンブラーといえばスタバのコレ!大人気のプラスチック製タンブラーは、56.0度。
③サーモマグ ヴィンテージウォッチ(ヤクセル)
レトロなディズニーがかわいい!外側がプラスチック製、内側がステンレス製のタンブラーは、62.3度。
④タンブラー(halo+)
きれいな色が人気!軽くて丈夫なプラスチック製タンブラーは、57.2度。
⑤真空断熱マグカップ(ASVEL)
コロンとした形がかわいいマグカップ。ステンレス製真空断熱マグカップは、72.6度。
⑥ステンレス製タンブラー(和平フレイズ)+ カップカバー
前回の、蓋なし容器の保温力実験で、ナンバー1だったステンレス製タンブラー。蓋代わりにカップカバー付けて、70.3度。
実験終了!温度変化グラフを見てみよう
熱湯を入れて、1時間後から7時間後まで5回に渡っての計測が終了。
結果をグラフにしました。
グラフを見てみると、線がきれいに2つのグループに分かれています。
いちばん温度差があったのは、熱湯を入れてから、2時間後。
⑤真空断熱マグカップ(ASVEL)の60度と、②タンブラー(スターバックス)の39.9度で、差は、なんと20.1度でした。
分かれた2つのグループを、それぞれ「冷めにくかったグループ」と、「冷めやすかったグループ」と名づけて探っていきます!
冷めにくい!ステンレス製二重構造グループ
「冷めにくかったグループ」に仲間入りしたのは、以下の2点。
⑤真空断熱マグカップ(ASVEL)
⑥ステンレス製タンブラー(和平フレイズ)+ カップカバー
1時間後の温度は、両方とも70度台をキープ。
共通していることは、ステンレス製の断熱二重構造であること!
前回までの実験でも、断熱二重構造が保温力の条件だということはお伝えしましたね♪
特に、⑤真空断熱マグカップ(ASVEL)は、その名の通り真空断熱構造。
中間の層が真空状態で、魔法瓶と同じつくり。
真空って、宇宙と同じで、水も空気も、何にもない状態なんだそう。
何もないから、対流による放熱、伝導を防ぐ……
熱が逃げない、伝わらないんですね。
冷めやすい!プラスチック製二重構造グループ
「冷めやすかったグループ」に入ってしまったのは、プラスチック製のタンブラー4点でした。
しかしながら、4点の中でも、少しばかり高い温度をキープしていたのは、こちら。
③サーモマグ ヴィンテージウォッチ(ヤクセル)
外側がプラスチック、内側がステンレスという、外側と内側で素材が違う二重構造。
他のプラスチック製二重構造タンブラーと比べると、熱湯を入れてから、1時間後の温度が4~6度高いという結果が出ました。
タンブラーの素材だけで比べても、保温力には差があるので、気になる方は要チェック!
フタ付きタンブラーの保温力ランキング。気になる1位は?
保温力には、素材や構造が大きく関わっていますねー。
タイプの違うたくさんのマイボトルを比べていて、色々、発見!の日々です。
前回までの実験結果をもとに、保温力ランキングを作成!
わかりやすく、熱湯を入れてから、1時間後のデータをもとにしました。
ステンレス製のタンブラーが、1位、2位を獲得。
両方とも、温度は70度台。
比べた6点は、すべて二重構造ですが、3位~6位のプラスチック製タンブラーとの温度の差は歴然です!
保温力はパッケージでチェック!
堂々の第1位は、真空断熱マグカップ(ASVEL)。
やはり真空断熱構造は強し。
その保温力については、しっかりとパッケージに記載されていました。
真空断熱マグカップ(ASVEL)の品質表示です。↓ ↓
どのくらいの温度が、何時間キープされるのかということを示した保温効力。
商品によって保温効力は違います。日本国内で発売される魔法瓶タイプのものには、記載されていますので、ぜひチェックしてみてください。
ふたをすると保温力が大幅アップ!
第2位はステンレス製タンブラー(和平フレイズ)にカップカバーをしたもの。
カップカバーなしのステンレス製タンブラー(和平フレイズ)を計測した時、1時間後の温度が48度でした。
今回のカップカバーを付けた場合は、70.3度でしたから、その差は22.3度!
ふたをすることで、保温力がグッとアップすることがわかりました。
専用のふたでおしゃれに保温力アップ ?
こちらは、THERMOS(サーモス)の真空断熱タンブラー。
実は、このタンブラー専用の、こんなカラフルなふた(別売)があるんです。
オフィスで使うなら、デスク周りも明るく華やかになって、テンション上がりますね ♪ ゆるやかなカーブが、手になじんで持ちやすそうです。
お揃いで、すべり止めの専用底カバー(別売)もありますよ。
楽しさを演出してくれるカラーなので、パーティやアウトドアで使うのもオススメ。
保温力アップはもちろんのこと、カップマーカー的な目印にもなって一石二鳥。「私のタンブラーどれだった??」なんて迷うこともなく、ゆっくりお食事を楽しめます。
保温力だけじゃない!タンブラーの楽しみ方とは?
残念ながら、ステンレス製にかなわなかった、保温力ランキング3位~6位のプラスチック製タンブラーたち。
プラスチック製タンブラーを、ご購入された当店のお客さまレビューを見てみると、ふむふむ……
「冷めにくかった!満足」というお客様。
「保温性は普通のマグカップよりはいいかな?」というお客様などなど。
実験を進めるにつれ、私は「保温力が高い!」ということにこだわり過ぎていたのかもしれません……
お客さまレビューを読んで、目の前がパッと明るくなりました。
温度の感じ方は人それぞれ。
人によって好みの温度があったり、お茶やコーヒーなど、飲み物によっても適温は違うのかも。
だから、好みの保温力があっていいと思うのです。
オリジナリティあふれるタンブラー
プラスチック製タンブラーはデザインもカラーも様々。
3位~6位のタンブラーを見ても分かります。
レトロな時計とミッキーたちがかわいい、3位サーモマグ ヴィンテージウォッチ(ヤクセル)の中の台紙は、取り出すことができます。
台紙は、PET樹脂でできているので、万が一、ぬれても傷まないという優れもの。
でも、取り外せるなら、台紙を変えて楽しんでみては?
外側がプラスチックで、透明だからこそできる技!
こちらは、手作り台紙のタンブラー。ご参考までに……。
台紙用デザインのテンプレート素材が、無料であるようです。
お気に入りの写真やイラストを入れれば、世界でひとつのタンブラーに。
これこそ、マイタンブラー、マイボトル!ですね。
タンブラーとマグボトルの選び方!保温力ベストはどれ?
今回は、小さくてオシャレな水筒『マグボトル』の登場!
保温力はやっぱりマグボトル!といわれるけど、それって本当??
ならば調べてみよう!
実験するマグボトルは次の2点。
①パカッとマグボトル 400ml
真空断熱構造のステンレス製マグボトル。
②ニコニコマグボトル 300ml
断熱二重構造のステンレス製マグボトル。
実験の様子はこちら ↓ ↓
Let’s Try !


1時間後…98度の熱湯は何度に?
1時間後、期待に胸をふくらませ、温度を計測。
キャップを開けると、ふわっとすこーし湯気が…
①パカッとマグボトルは、89.0度
②ニコニコマグボトルは、87.3度 でした。
これまでの実験での最高温度!
共にさすがの保温力!
その後、7時間後まで、4回計測をしました。
『保温力はやっぱりマグボトル』という期待に答えてくれるに違いない!
確かな手応えを得るために、今まで実験をしたタンブラーの計測結果と比べてみます。
保温力対決!マグボトル vs.タンブラー
再び登場!マグボトルと比べるタンブラーは、次の2点。
フタ付きタンブラーの保温力実験で1位の
③真空断熱マグカップ(ASVEL)330ml
フタなしタンブラーの保温力実験で1位の
④ステンレス製タンブラー(和平フレイズ)400ml。
※ASVELと和平はメーカー名、以降省略します。
7時間後の温度差は大きい!
①~④の全4点のマグボトル、タンブラーの温度変化をグラフにしました。
①パカッとマグボトルと、②ニコニコマグボトルの温度下降はゆるやか。
7時間後の温度をそれぞれ見てみます。
①パカッとマグボトル 64.1度
②ニコニコマグボトル 60.6度
④ステンレス製タンブラー 16.0度
④ステンレス製タンブラーは、室温くらいまで下がっているのに対し、①パカッとマグボトルと②ニコニコマグボトルは、60度台をキープ。
①と②の温度結果から、ステンレス製マグボトルなら、7時間後も温かいということがわかりました。
つまり、朝から夕方まで温かい飲み物が飲めるということになりますね。
マグボトルの保温効果はいつまで続く?
一体、マグボトルの保温効果は何時間続くの?
というわけで、マグボトルは、一晩そのままにしておくことに。
最後の計測は、実験スタートから24時間後。
①パカッとマグボトル 32.7度
②ニコニコマグボトル 29度
さすがのマグボトルも、30度前後まで下がりました。
一晩たった飲み物を飲むことはないと思いますので、ご参考までに ♪
こちらは、①パカッとマグボトルのパッケージの保温効力表示 ↓ ↓
メーカーの示す保温効力は、室温20度±2度において、95度±1度の湯を注ぎ、60度以上(6時間)。
メーカーの環境条件とは、少し違いますが、今回の計測結果と照らし合わせてみます。
くらべルートの実験では、室温16度において、98度の湯を注ぎ、6時間後の温度が67.1度でした。
日本国内で発売される魔法瓶タイプのものには、記載されていますので、ぜひチェックしてみてください。
保温力ベストなマイボトルは?
熱湯を入れてから1時間後のデータをもとに、今までの実験結果をまとめました。
保温力が一番高かったのはステンレス製真空断熱構造のパカッとマグボトル!
保温力が一番低かったのは、磁器製のマグカップでした。
納得の結果ですね。
12種類のマイボトル、マイカップをタイプ別に保温力比較してきました。
一番驚いたのは、④ステンレス製タンブラーにカップカバーをしたものが、4位と保温力上位になったこと。
ふとしたアイディアが、思いがけない結果になりました。
ベストな保温力は、人それぞれ。
上記のマイボトル保温力ランキングを目安に、ライフスタイルに合わせて、マイボトルを選んでいただけたらうれしいです。

