子どもの水筒を選ぶ際には、飲み口にも気を配ってあげたいものです。
子ども用水筒の飲み口には、大きく分けて3タイプあります。
・ストロー付き
・コップ付き
・直飲み
それぞれメリットとデメリットがあり、お子さんの年齢や好みによってもおすすめは変わります。
買ってから後悔しないために、今回はそれぞれの飲み口の特徴や選び方のポイントについてご紹介します。
目次
【ストロー付き】は、特に年少さんにおすすめ
哺乳瓶を卒業した乳児~幼児向けのストロー付き水筒には、キャラクターデザインのものなど、たくさん種類があり、特に年少さんに人気です。まだコップで上手に飲めなくても、このタイプなら簡単に水分補給できます。傾けても中味が漏れにくく、車でお出かけする時にもあると便利です。
【ストロー付きボトル】のメリット・デメリット
メリット
- 水筒を傾ける必要が無く、こぼしにくい。
- 吸った分だけ出てくるので、むせにくい。
- 水筒を倒してしまっても、中身がこぼれにくい。
- 小さなお子さんでも一人で飲める。
直飲みやコップ飲みと違って水筒を傾ける必要が無いのと、吸った分だけ出てくるので、むせにくくこぼしにくいのがメリットです。
水筒を倒してしまっても、中身がこぼれる心配がないのも良いですね。
何より、飲みたいときに自分ですぐ飲めるのが、お子さんにとって嬉しいポイントです。
デメリット
- 運動量の多いお子さんには不向き。
- あたたかい飲み物には向かない。
- ストロー部分が洗いにくいため、衛生上の不安がある。
構造上、ストローの内側や根元部分などが洗いにくく、衛生面が気になることもデメリットに挙げられます。お手入れには、漂白剤や哺乳瓶用の浸け置きタイプの消毒薬がおすすめです。
洗っても変色が取れない場合は、替えのストローに交換しましょう。
選び方のアドバイス
お子さんが一人でも簡単にワンタッチで開けられるようなフタの水筒を選びましょう。
素材は主にプラスチックとステンレスがありますが、年少までのお子さんが一人で持つ場合は軽いプラスチックのものがおすすめです。軽量タイプのステンレスもありますが、中身を入れるとそれなりの重さがあります。
しっかりした保冷機能が欲しい場合は、ステンレスタイプにするしかありませんが、ママが持ってあげることが前提になります。
また、少しでも長く使いたい場合は、替えのストローが販売されている商品かどうかも大事なポイントです。特にストローを噛むクセのあるお子さんの場合、劣化が早いので、あらかじめ予備を買っておくと安心です。
・お子さんが自分で持ち運ぶ場合は軽いプラスチック素材がおすすめ。
・替えのストローが販売されている商品かどうかをチェック。
【コップ付き】は衛生的。2WAYタイプが便利。
コップ付きは昔からあるタイプで、注ぎ口に直接口をつけないので、衛生的で安心です。注ぐのに少しコツがいるので、年中さんか年長さんになってから使えるというお子さんが多いかもしれません。年齢や用途、季節に応じて飲み口を交換できる2WAYボトルが、ママにもお子さんにも大人気です。

【コップ付き水筒】のメリット・デメリット
メリット
- 衛生面でもっとも安心。
- 熱めの飲み物も、適温になってから飲めるので安心。
- 一度に飲んだ量がわかりやすい。
飲んでいるときに唾液が入る可能性があるストローや直飲みと違い、衛生面でもっとも安心なのがコップ付きのタイプです。
幼稚園などでは、お友達と分け合うこともあるので、その点でも安心ですね。幼稚園や保育所では、衛生的という理由でコップ付きを指定されているところも多くあります。
また、一度に飲んだ量がどのくらいかわかりやすいのもメリットです。
デメリット
- 年少さん以下には難易度が高い。
- コップの置き場所に困ったり、置き忘れることがある。
- 片手では飲めない。
上手に注げないと中身をこぼしてしまい、飲む分がなくなったり、服が濡れたりという問題が起きてしまうので、まずはお家で練習した方がよいでしょう。
あとは屋外などでコップを置く場所が無い場合、両手がふさがってしまうなど、やはり小さなお子さんには扱いにくい点があります。
選び方のアドバイス
保育所や幼稚園によっては、飲み口のタイプを指定されている場合もありますが、そうでない場合は、お子さんにとって飲みやすいタイプを選んであげましょう。
「お友達と一緒(直飲みタイプ)がいい」など、思いがけない理由で買い換えないといけないケースもあるので、少しでも長く使わせたいなら、2WAYタイプがおすすめです。
ちなみに2WAYと言っても、直飲み水筒にコップ型のフタがついたタイプもあれば、コップ式と直飲み式でキャップユニットを付け替えるタイプもあるので、ご購入の際に気をつけましょうね。
小さなお子さんに使わせる場合は、飲み物を注ぐところがワンタッチで開け閉め出来るようになっているもので、コップに持ち手がついているものがおすすめです。
また、コップや中栓、パッキンなどを含めてパーツが4つ以内くらいのものを選ぶと、洗いやすくて衛生的です。
・中栓が注ぎやすく、漏れにくい構造になっているかをチェック。
・出来るだけパーツが少なめでシンプルな方が、お手入れが簡単で衛生的。
【直飲みタイプ】は活動量の多いお子さん向き
ペットボトルのように水筒に口を直接つけて飲めるタイプで、飲みたい時にサッと飲めるのが魅力です。特に活発なお子さんや、小学生のお子さん、スポーツをするときの給水などにもおすすめのタイプです。洗いやすく、お手入れが簡単なのがママには嬉しいポイントです。
【直飲みタイプの水筒】のメリット・デメリット
メリット
- パーツが少なく、お手入れが簡単
- 小さなお子さんでも扱いやすい
- フタを開けて、さっと飲める
ふたをひねって開ける、コップに注ぐなど、小さなお子さんには少し難易度の高いコップ付きタイプよりも、うんと扱いやすいのもメリットで、ストロー飲みができれば、直飲みも年少さんから上手に飲めるというお子さんもいます。
また、デザインや素材などボトルの種類がもっとも多いのも魅力です。
デメリット
- 他のタイプより衛生面で劣る
- 夏場は中身の劣化が心配
- 飲み口が大きいものは小さなお子さんに不向き
また、飲み口の大きさによっては、飲むときに口の両端からこぼれてしまい、上手く飲めないこともあります。
選び方のアドバイス
低年齢のお子さんの場合、あまり広口だと上手に飲めない上に衛生面でも不安があるので、大人向けの直飲みできるタンブラーを水筒として選ばないようにしましょう。なお、飲み口は取り外せるものの方が、洗いやすく、氷も入るので便利です。
フタが開けにくいものは、直飲みボトルの魅力が半減します。なるべく片手で簡単に開けられる構造のものを選びましょう。
・飲み口を外して洗えるものがおすすめ。
・ワンタッチで片手で開けられるものを選ぶ。
知っておきたい、一日に必要な水分摂取量の目安
ところで、水筒の容量はどのくらいのものを選べばよいかも、迷うポイントですよね。
容量選びの参考になるように、乳幼児の水分補給の仕方と水分摂取量の目安についてもご紹介します。
子どもは大人よりも水分が必要!?
身体全体に占める水分の割合が大人にくらべて多く、まだうまく対応調節機能が発達していない子どもは、大人よりも脱水症状に陥りやすいと言われています。
小さなお子さんの場合は特に、自分で喉の渇きを訴えることが出来ませんし、遊びに没頭して喉の渇き自体に気づかないこともあります。このため、親や周囲の大人が注意深く見守り、こまめに水分補給をしてあげる必要があります。
乳幼児が一日に必要とする平均的な水分量は次のとおりです。
小児期の1日の平均的な水分必要量は、新生児で400~500ml(125-150ml/kg)、3ヶ月児で750~850ml(140-160ml/kg)、6ヶ月児で950~1100ml(130-155ml/kg)、1歳児で1150~1300ml(120-135ml/kg)、2歳児で1350~1500ml(115-125ml/kg)、4歳児で1600~1800ml(100-110ml/kg)、6歳児で1800~2000ml(90-100ml/kg)です。
大体これくらいの量の水分を母乳や飲み物、食事から毎日取っています。
もし、水分補給が適切に行われなかったり、体からいつもよりも多くの水分が失われた場合は、体に大きな変調が現れます。これを脱水症といいます。
出典:『乳児、幼児の水分管理』(著)広田哲也 西彼杵郡医師会
水筒の容量を選ぶときの目安は?
1日の食事に含まれる水分量は大人の場合で約1L~1.2Lくらいです。これは食事内容にもよると思うので、あくまで参考程度の数値ですが。食事の際にコップ1~2杯分のお茶等を飲んでいると仮定しても、子供の場合は全部で1L摂れているかどうか・・・? これを、先ほどの1日の平均的な水分必要量から引いて考えてみましょう。
ただ、園での滞在時間や、お茶等の提供があるかどうかによっても変わってきますよね。
朝から14時くらいまでの幼稚園の場合だとお子さんの年齢×100mlくらいでも充分ですが、延長保育などで朝から夕方遅くまで保育園で過ごすお子さんなら、年長さんでも1Lサイズくらい必要ですね。1Lサイズだと、どうしても可愛いデザインは少なくなっちゃうのが残念ですが。
さいごに
親としては出来るだけ一つの水筒を長く使って欲しいところですが、残念ながら子供用水筒の寿命はそれほど長くありません。年齢が上がると飲む容量も増えますし、水筒を振り回してぶつけたなど、傷がついたり破損したりということも考えられますので、どうしても何年かで買い換える必要は出てきてしまいます。
ある程度は消耗品として割り切って、今のお子さんに一番合ったものを選んであげましょうね。
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