ピクニックやレジャー、運動会やお花見など、一年を通じて活躍するレジャーシート。
さまざまな種類があって選ぶのも迷いますよね。
また、レジャーシートに座っていておしりが冷えるというのは、よくあるお悩みのひとつ。
冷え対策で厚手のレジャーシートを買ってみたけど、効果はイマイチだった…
なんてことはありませんか?
これじゃあ、思う存分ピクニックやレジャーが楽しめませんよね。
薄手でかさばらず、冷えないレジャーシートってないの?
今回はそんな疑問や悩みを解決するべく、レジャーシートについてさまざまな厚みや素材を比較・実験していきます。
目次
風呂敷が起源?レジャーシートの種類と歴史
レジャーシートの始まりは、なんと風呂敷!
もともとは「おしりが汚れないように」という目的で使われたそう。
風呂敷の万能さに改めて感心しますが、湿った場所だと水が染み込んでくるのでちょっと使いづらいですね。
携帯性は抜群!昔ながらの薄手レジャーシート
最近のレジャーシートは、水に濡れても大丈夫なビニール素材のものがほとんど。
こちらは昔ながらのストライプシート。なつかしいと感じる方もいらっしゃるのでは?
畳んでもかさばらず、バックにサッと入れられるのがいいところ。
薄手のレジャーシートは遊園地やテーマパークに持って行くと、とても重宝します。
ストライプシートはブルーシートの進化版!
実はストライプシートは、大人数でのお花見などでもよく使われるブルーシートがカラフルになったもの。
もともと工業用として使われていたブルーシートが丈夫ということで、レジャーシートとしても使われるようになり、その後ストライプシートが誕生しました。
2つのシートをよく見てみると、縦と横に糸が重なっているのが分かるでしょうか?
ストライプシートもブルーシートもポリエチレン素材の織物でつくりは同じなんです。
画像では確認しにくいですが、防水効果を高めるために表面がラミネートされているという点も共通しています。
快適を求めるなら厚みのあるレジャーシート
ストライプシートやブルーシートのような薄手のレジャーシートは持ち歩きに便利ですが、長い時間座ったり、寝そべったりするなら断然厚みのあるほうが快適ですよね。
厚みがあるといえばコレ、アルミ行楽シート。いたってシンプルなタイプのレジャーシートです。
実は、このアルミ行楽シートの素材は、おなじみの保冷バックなどと同じアルミ蒸着フィルムと発泡ポリエチレン。白い部分が発泡ポリエチレンなのですが、空気の泡がたくさん入っていてクッションの役割を担っているんです。
厚みのあるレジャーシートは、発泡ポリエチレンでできているものが多く、このpicoraもそのひとつ。デザインがかわいく弊社ショップの人気商品です。
アルミ行楽シートとの違いはクッションの働きをする発泡ポリエチレンをアルミ蒸着フィルムとポリプロピレンで挟んだ3層構造になっていること。表も裏も拭き取りがしやすくお手入れが簡単です。
こちらはあったかそうな起毛レジャーシート。アクリル素材の布がやわらかく、さらに内側のウレタンフォームがクッション性を持たせています。
表面が布のレジャーシートの良さはなんといっても肌触りですが、飲み物や食べ物をこぼすと染み込みやすいのがデメリット。ただ、裏面はポリ塩化ビニル素材で地面からの湿気は通さないようになっているので安心です。
最後にご紹介するのは厚みがなんと15mmの極厚レジャーマット。
発泡ポリエチレンをアルミ蒸着フィルムで挟んだ構造になっているのですが、指で押してみてビックリ!割と硬くてしっかりしてるんです。
小石の多いデコボコした地面でもくつろげそうですね。
ただ、かさばるのが難点。厚みを求めるとどうしても携帯性は低くなってしまいます。
見ただけでは分かりにくい…厚みの違いは?
極厚レジャーマットくらい厚みがあれば、ひと目で「厚い!」と明らかですが、レジャーシートの厚みってパッと見ただけでは分かりにくいですよね。
というわけで、これまでご紹介したレジャーシートの厚みを調査!
①ストライプシート(株式会社アサヒ興洋)
②ブルーシート#3000(株式会社アイネット)
③アルミ行楽シート(株式会社アサヒ興洋)
④picora(株式会社アサヒ興洋)
⑤起毛レジャーシート(パール金属株式会社)
※(カッコ)の中はメーカー名、以下省略。
厚みの計測にはデジタル厚み測定器を使います。
レジャーシートの厚みの差は最大1.5mm!
実験の結果、一番厚かったのは③アルミ行楽シートで1.5mm。
一番薄かったのは①ストライプシートで0.0mm。薄すぎて測定不可能でした。
すべての結果と材質をまとめて表にしました。
一番薄かった①ストライプシートと一番厚かった③アルミ行楽シートの差は約1.5mm。また薄手と厚手、それぞれのタイプの中でも差があることが分かりました。
数字で見るとわずかな差のようですが、畳んでみると結構大きな違いが出ます。
サイズが同じ2畳タイプのレジャーシートを並べてみると…
やはり一番厚い③アルミ行楽シートは断然ボリュームがあります。
厚みを優先するとどうしてもかさばりますが、取っ手のついた⑤起毛レジャーシートやバックにしまえる④picoraなら持ち運びもしやすそうですね。
厚手のレジャーシートはキャンプなどの本格的なアウトドアレジャーにも対応できます。車でお出かけするなら持ち運びのことも特に問題ありません。
薄手のレジャーシートは、浴衣で出かける花火など荷物を少なくしたい時や、スポーツ観戦などベンチはあるけどおしりを汚したくないときなどにおすすめ。また野外フェスで荷物だけを置いておきたい時にも便利です。
出かける場所やシーンによってレジャーシートを使い分けてくださいね。
冷えないレジャーシートのおすすめは?厚みや素材別に温度変化を比較!
レジャーシートに座っていておしりが冷えるというのは、よくあるお悩みのひとつ。
冷え対策で厚手のレジャーシートを買ってみたけど、効果はイマイチだった…
なんてことはありませんか?.
これじゃあ、思う存分ピクニックやレジャーが楽しめませんよね。
続いては、「地面の冷気に影響されないレジャーシートは?」をテーマに調査・実験していきます。
実験の方法は?
実験の方法はいたってシンプル。
凍らせた保冷剤の上にレジャーシートを敷き、レジャーシートの表面温度を測る。以上!
温度を測るのは、デジタル・サーモメーターといって、赤外線を当てて温度を測る温度計を使います。
実験に先立って、くらべるアイテムとその厚みをおさらい。
①ストライプシート(株式会社アサヒ興洋)
②ブルーシート#3000(株式会社アイネット)
③アルミ行楽シート(株式会社アサヒ興洋)
④picora(株式会社アサヒ興洋)
⑤起毛レジャーシート(パール金属株式会社)
※(カッコ)の中はメーカー名、以下省略。
薄いものは冷気がすぐに伝わってきそうな感じがします。
それぞれ厚みが違うので温度の差がどれくらいになるのか本当に気になりますね。
それではレジャーシートが浮かないよう、上にタオルを置いて実験スタート!
レジャーシートを敷いて15分後の温度は?
最初の温度測定はレジャーシートを敷いてから15分後。
一番温度が低かったのは①ストライプシート。結果は3.6度でした。
一方、一番温度が高かったのは③アルミ行楽シートで22.6度でした。
さすがは一番厚いレジャーシートですね。
一番温度が低い①ストライプシートとの差はなんと19度にもなりました。
15分後の温度をレジャーシートの厚みと合わせて見てみましょう。
レジャーシートの厚みに温度もつりあっています。
厚いほど温度が高くなるという納得の結果です。
少し意外だったのは、⑤起毛レジャーシートより④picoraのほうが温度が高かったこと。
厚みは④picoraのほうが0.1mm厚いので、厚いほうが温度が高いという紛れもない結果なのですが、⑤起毛レジャーシートの布素材って温かそうなイメージがありませんか?
でも、触るとよくわかるのですが、⑤起毛レジャーシートのほうが明らかにひんやりしているんです。
④picoraとの温度差はわずか2.5度ですが、「もっと温度差があるんじゃない」と思ってしまうほど!
厚みだけじゃない!レジャーシートの素材に注目
そこで、④picoraと⑤起毛レジャーシートの材質を徹底調査。
どちらも三層構造になっているのですが、材質は全く違いました。
温度が高かった④picoraはアルミ蒸着フィルムとポリプロピレンにクッションの役割をする発泡ポリエチレンがはさまれています。
アルミ蒸着フィルムには熱を反射させる性質があるので、この場合、保冷剤の冷気を跳ね返し、また手の体温が手に跳ね返ってきます。
温度は18.3度でしたが、レジャーシートに触れている手の体温がそのまま手に跳ね返ってくることで、体感温度はそれ以上あると考えられます。
⑤起毛レジャーシートは、ポリ塩化ビニルとアクリルにウレタンフォームがはさまれています。見た目はあったかそうなのですが…
断面画像に熱がどのように伝わるのか矢印で表してみると違いは歴然!
⑤起毛レジャーシートの場合、保冷剤に触れているのはポリ塩化ビニル。
ビニル素材は熱を反射しないので、保冷剤の冷たさが手に伝わり、手の温かい体温も保冷剤のほうに逃げていくということになります。
レジャーシートは厚みだけではなく材質もとても重要ですね。
厚手タイプは温度の変化にも左右されない!
実験は1時間行い、15分ごとの温度変化をグラフにまとめました。
スタート時の温度は、すべてのレジャーシートが室温とほぼ同じなのに対して、①ストライプシートと②ブルーシート#3000の薄手レジャーシートは15分の時点でぐっと温度が下がりました。また、保冷剤が融けて温度が上がるとともに、わずかながら温度は上昇しています。
しかし、厚手の③アルミ行楽シートと④picora、⑤起毛レジャーシートは1時間後もほとんど同じ温度という結果になりました。
つまり、厚手タイプは温度の変化に影響されにくいということがいえます。長時間座る場合も快適です。
さいごに
厚手のレジャーシートはキャンプなどの本格的なアウトドアレジャーにも対応できます。車でお出かけするなら持ち運びのことも特に問題ありません。
薄手のレジャーシートは、浴衣で出かける花火など荷物を少なくしたい時や、スポーツ観戦などベンチはあるけどおしりを汚したくないときなどにおすすめ。また野外フェスで荷物だけを置いておきたい時にも便利です。
また、地面からの冷気で体を冷やさないために、厚手のレジャーシートを選ぶことはもちろんですが、なるべくアルミ蒸着フィルムと発泡ポリエチレンでできたものがおすすめ。
見た目だけでなく材質もぜひチェックして、出かける場所やシーンによってレジャーシートを使い分けてくださいね。
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