【冷凍焼けの原因と対策】冷凍焼けした食材をおいしく解凍・調理する方法もご紹介

冷凍焼けした肉団子

冷凍庫に入れておいた食材を食べたとき、「何だか味や色がおかしい」「食感が変わってしまった」と感じた経験はありませんか?

その原因はもしかすると、食材が ”冷凍焼け” してしまったせいかもしれません。

「冷凍焼けしてしまった食材って、もう捨てるしかないの?」

「そもそも、どうすれば冷凍焼けを防げるの?」

今回は、そんな疑問や悩みを解決するため「冷凍焼けの原因と冷凍焼けを防ぐ方法」について詳しく解説します。

冷凍焼けしてしまった食材を、美味しく解凍・調理する方法なども併せてご紹介しますので、ぜひ最後まで一読くださいね!

冷凍焼けってどんな状態?

冷凍焼けした肉
皆さんの中には「冷凍焼けってどんな状態のこと?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで、まずは冷凍焼けの状態について解説しましょう。

冷凍焼けとは、一定期間以上冷凍庫で食品を保存することで起きてしまう現象です。
「フリーズドライ現象」「凍結乾燥」とも呼ばれることがあります。

冷凍焼けを起こしてしまうと、変色したり、食感が悪くなったり、嫌なニオイになったり……と、とても残念な状態になってしまうのです。

冷凍焼けの可能性をチェックしてみよう
【色】冷凍焼けしてしまった部分だけ変色していないか
【食感】水気がなくなり、パサパサした食感になっていないか
【におい】冷凍庫特有の独特のニオイが食材についてしまっていないか
これらのどれかに該当したら、冷凍焼けしている可能性があります。

冷凍焼けの原因と霜のついた食品との関係

冷凍庫で保存していた食品に、いつの間にか霜のような細かい氷がついてしまったことはありませんか? 

例えば……下記の「冷凍ししゃも」の写真をご覧ください。
霜がついた冷凍保存のししゃも
ししゃもの周りに、氷の粒(霜)がたくさんついているのがわかりますね。

この氷の粒は、ししゃもに含まれていた水分が蒸発し、周囲の空気に冷やされて凍ったことにより発生したものです。

食品中の水分が蒸発してしまう最も大きな要因は、冷凍した食品の周囲の温度変化。

冷凍庫を何度も開け閉めしたり、常温あるいは温かい食品を庫内に入れてしまったりして冷凍庫内の温度が上がった結果、食品内の水分が蒸発し、パッケージ内に水蒸気が発生してしまったと考えられます。

霜は「冷凍焼け」の目安

食品内の細胞に含まれていた凍った水分が蒸発してしまう現象を、昇華しょうかと呼びます。

昇華によって食品内の細胞から水分が抜けると、その部分に空気が入り込み、食品が酸化する原因となってしまいます。
また、タンパク質が変質したり、変色・油やけ・酸敗といった現象を引き起こしたりします。

その結果、風味や食感が落ち、品質が劣化してしまう状態が「冷凍焼け」というわけなのです。

冷凍むきエビの表面の氷は「霜」とは別物

ただし、食品の表面についている氷が全て問題というわけではありません。

例えば冷凍むきエビなどに代表される水産系の食品の場合。
表面に薄い氷の膜がついているのを見かけたことはありませんか?
グレーズ処理されたエビ
あれは「グレーズ(氷衣)」と呼ばれるもので、冷凍時の品質を保つために、あえて食品の表面に薄い氷の皮膜を作っています。

グレーズ処理することによって、食品中の水分が昇華するのを防いだり、空気中の酸素に直接触れるのを避けて脂質の酸化などを防いだりしているのです。

でも、グレーズ処理されていないものや、ご家庭で常温の食材を冷凍する際などは、やっぱり冷凍焼けが心配ですよね。

ここからは、食材別に冷凍焼けの防止方法について詳しく見ていきましょう。

冷凍焼けを防ぐ方法

冷凍焼けを防ぐポイントを「食材共通」、「野菜」、「肉と魚」で分けてご紹介します。
どれも簡単にできることなので、今日から実践してみてくださいね。

食材共通の冷凍焼けを防ぐポイント

冷凍焼けは食材が乾燥したり酸化したりすることで起こるので、冷凍保存するときは空気をしっかりと抜きましょう
冷凍保存する前のミンチ肉

このように小分けにし、ラップで包んでから冷凍保存袋に入れると空気に触れる部分が減り、品質が落ちにくくなるのでいいですよ。

さらに、水を張ったボウルに保存袋を沈めると真空に近い状態にすることができます
水に入れて真空状態にする

毎回ボウルに水を張って真空状態を作るのは面倒…という場合は、家庭用の「真空包装機」を購入するのもおすすめです。

ちょっと値は張りますが「真空包装機」なら、より簡単にスピーディーに真空状態が作れます。
 
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急速冷凍機能を上手に活用

あとは、冷凍庫をしっかり低温に保つ、食材を急速冷凍するというのもポイントです。

ご家庭の冷蔵庫に急速冷凍機能があれば、そのボタンを押すだけで急速冷凍できますよ。
冷蔵庫の急速冷凍ボタン
ごく当たり前のことですが、冷凍保存した食材は「できるだけ早く食べきる」のが吉!
昇華や酸化が起こる前に、美味しくいただきましょう。

食材によって、美味しく食べられる冷凍保存の期間が異なるので覚えておいてくださいね。
正しく冷凍保存すれば、2週間~1ヵ月程度は十分美味しく食べられます。

野菜の冷凍焼けを防ぐポイント

ブロッコリーの下茹で
野菜の冷凍方法は、生のまま冷凍するか、下茹でして冷凍するかの2通りあります。

まず、野菜を生のまま冷凍する場合、食べやすい大きさにカットしてからラップで包み、冷凍保存袋に入れて冷凍しましょう。

一方、下茹でしてから冷凍する場合は、しっかりと粗熱を取り、水気を切るのがポイントです。
その後は生のまま冷凍するときと同じように、ラップと冷凍保存袋を活用して冷凍してくださいね。

肉と魚の冷凍焼けを防ぐポイント

肉と魚は、パックで販売されていることが多いですよね。
ラップで包んでから冷凍保存袋に入れて……という作業するのが面倒という場合は、パックごとポリ袋に入れてから冷凍保存してもOK。
ドリップ吸収シートを外す
ただし、肉はドリップ吸収シートを外すこと、魚は内臓を取り除いて下処理しておくこと、1週間以内に使い切ることが条件です。

また、肉や魚を調味料でコーティングすることにより、食材から水分が昇華しにくくなります。
味付け済の肉を冷凍保存
食材の酸化も抑えてくれるので、肉や魚を冷凍保存するときはぜひタレや煮汁、油、砂糖水などでコーティングしてくださいね。

冷凍焼けした食材は食べられる?美味しく解凍・調理する方法

冷凍焼けによって、変色したり食感が悪くなってしまったりした食材。
もう捨てるしかない…と諦めるのはちょっと待ってください!

長期保存しすぎて劣化が激しい冷凍焼け食材はNGですが、少し冷凍焼けしている状態のものなら食べても大丈夫です。

もしも冷凍庫の奥から冷凍焼けしてしまった食材を見つけたら、以下の方法を試してみてくださいね。

冷凍焼けした食材の解凍・調理方法

冷凍焼けしたゴボウ

【野菜の冷凍焼け】
野菜が冷凍焼けしてしまったら、解凍せず凍ったまま調理するのが基本です。
ですが、冷凍焼けしてしまったニンジンやごぼうなどの火が通りにくい野菜を、炒め物で使用したい場合は解凍してOK

火が通りにくい野菜を解凍するときは、電子レンジで1~2分ほど加熱するといいでしょう。


【肉の冷凍焼け】
冷凍焼けしてしまった肉の場合は、塩水に浸けてよく馴染ませて解凍してください。
塩水をボウルかポリ袋に準備して、その中に肉を入れて2~3日ほど冷蔵庫で寝かせるといいですよ。

【魚の冷凍焼け】
魚の場合はボウルや深めのバットに水を張り、保存袋に入れたままの状態で魚を浸します。
その後、水道の蛇口の下に置き、水を少量ずつ出し続けながら流水解凍しましょう。

冷凍焼けのニオイが気になるときは?

冷凍焼けしてしまった食材を美味しく調理する方法は、ズバリ濃いめの味付けをすること!
炒めたり、スープにしたり、煮込み料理にしたりすることで、冷凍焼け独特のニオイをカバーしながら風味をアップできますよ。

冷凍焼けにおすすめの調理法
・スープ……トマトスープ、クラムチャウダー
・煮込み料理……カレーやシチュー、甘酢煮

冷凍焼けを防いで美味しく調理しよう!

食材が冷凍焼けしてしまうと、風味や食感が失われてしまいます。

空気に極力触れないように保存したり早めに使い切ったりと、ちょっと工夫するだけで冷凍焼けを防ぐことができるので、ぜひ実践してみてくださいね。

うっかり冷凍焼けさせてしまったら、濃いめの味付けで早めに調理していただきましょう。

 
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