じゃがいものベストな保存方法と長期保存の注意点を解説!正しい芽の取り方も

長期保存が簡単にでき、他の食材との相性もよいということで、自宅に常備しているという人が多い食材のひとつ、じゃがいも。
かなり重宝されるじゃがいもこそ、どうせ食べるのであればできるだけ美味しく食べたいと誰もが思いますよね。

「美味しく食べる=調理がポイント」
もちろん、これも間違ってはいません。
しかし、実は食材をどのように保存してあげるかも、料理の味を左右するポイントなのです。

そこで、今回は常温・冷蔵・冷凍のどの温度帯でも保存することができるじゃがいもについて、正しい保存方法や押さえておきたいポイントをご紹介します。

じゃがいものベストな保存方法は?

基本的にじゃがいもは、【常温・冷蔵・冷凍】のどの温度帯でも保存することが可能です。

そんな中で、1番簡単で長期保存が可能な保存方法は「常温保存です。
丸ごとのままで保存状態がよければ、常温で約4ヵ月は保存できます。
長期保存するための難しい加工もすることなく、調理にもすぐに使用することができます。

じゃがいもを保存するときの基本は3つ

保存する温度帯に関わらず、じゃがいもを保存する時に押さえておきたいポイントが3つあります。

じゃがいも保存のポイント【1】直射日光が当たらないようにする

じゃがいもに直射日光が当たらないようにする
じゃがいもは光が当たって光合成が起きることで、皮の色が緑色になってしまったり、芽が出やすくなったりします。
これは自然光だけでなく、蛍光灯など家庭内の照明の光も当てはまります。

そのため、丸ごと保存する場合には、直射日光や照明の光が当たらないように、新聞紙等で包んであげましょう。

じゃがいも保存のポイント【2】丸ごと保存する場合には洗わない

じゃがいもは土付きで保存
じゃがいもは土がついているままで販売されていることが多いです。
食べる時には水で洗って使用しますが、保存する時に関しては、まだ水で洗いません。
水で洗ってしまうと、皮に残ってしまった水分のせいでカビが生えたり、傷みやすくなったりします。

土が気になる場合には、軽く土を払う程度に留めてあげるのがよいでしょう。
土がたくさんついていてなかなか取れない場合には、数時間陰干しをすることで、土がはがれやすくなります。

じゃがいも保存のポイント【3】りんごと一緒に保管する

じゃがいもをりんごと一緒に保管
意外に思われるかもしれませんが、じゃがいもはりんごと一緒に保存してあげるのがおすすめです。

りんごはエチレンガスという物質を発生させます。
このエチレンガスには、じゃがいもの芽が出るのを抑えてくれる働きがあります。
そのため、じゃがいもとりんごを一緒に保存することで、じゃがいもの芽が出にくくなるのです。

りんごと一緒に保存しない方がいい野菜も
エチレンガスの影響を受けて、熟成が進み、傷みやすくなる野菜や果物もあります。
影響を受けても問題ない野菜と果物だけをまとめて保存しておくのが、野菜の長期保存を失敗しないポイントです。

どの温度帯で保存するかによって、あわせて押さえておきたいポイントもあります。
各項目でポイントを詳しく説明していますので、ぜひチェックしてみてください。

りんごを長期間保存するコツとカットしたりんごの変色を抑える正しい保存方法

じゃがいもの保存に適した温度と気を付けるべきポイント

じゃがいも
じゃがいもの保存に適している温度は、6~20度と言われています。

冷えすぎた環境(目安としては5度以下)で保存すると、低温障害が起こってしまいます。
また、低温障害以外にも、注意が必要なのがアクリルアミドの害です。

じゃがいもの加熱調理で発生する「アクリルアミド」って?

アクリルアミドは、食品を加熱することで発生してしまう化学物質の一種。
大量に食べたり触れたりすると神経障害を起こす可能性があるなど、人にとっては有害な物質と言われており、じゃがいもを加熱調理する過程で発生してしまうことが分かっています。

スウェーデン食品庁とストックホルム大学が、揚げたり、焼いたりした馬鈴薯加工品や穀類加工品に、おそらく発がん性があるアクリルアミドが高濃度に含まれる可能性があることを、2002年に世界で初めて発表しました。

この発表以来、欧米諸国が中心となり食品中に生成するアクリルアミドに関する調査研究や食品中のアクリルアミドを低減するための取組みが進められています。

(引用:アクリルアミドとは何か|農林水産省

低温で長期間保存されたじゃがいもを高温(目安として120度以上)で揚げたり炒めたりすると、通常よりもアクリルアミドの発生量が増えてしまうと報告されています(※)。

現時点で「この量までなら摂取しても大丈夫」という基準が決まっていない物質なので、じゃがいもを保存する温度には気を付けた方がいいでしょう。

一方で、20度を超えた場所での保管は芽が出やすく傷みやすくなるので、高すぎる温度での保存も注意が必要です。


参考資料
※農林水産省「食品中のアクリルアミド低減に向けた取組み」検索日2021/3/23

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じゃがいもの【常温保存】のポイントと保存方法

6~20度の常温環境で保存するのが、じゃがいもにとっては1番よい保存方法です。
その上で、以下の2つのポイントを押さえることで、より美味しくじゃがいもを食べることができます。

【1】直射日光が当たらない風通しのよい場所を選ぶ

じゃがいもを常温保存
じゃがいもは光と温度の変化に弱い野菜です。
そのため、保存する際は温度が一定の環境を保持してあげることが大事です。

土がついている場合には、土をまず落とします。
そして、1つもしくは数個ずつを新聞紙等で包んでから、冷暗所で保存しましょう。

じゃがいもが大量にある場合、紙袋やダンボールなどの箱の底に新聞紙を敷いて、じゃがいもが窮屈にならない程度に入れます。
フタをするように上から新聞紙を被せて光をさえぎった状態で保存しましょう。

長期にわたって新聞紙が湿気ることがある場合には、途中で新聞紙を取り替えるとよいでしょう。

【2】リンゴがある場合には一緒に保存しよう

じゃがいもをりんごと一緒に保管
先ほども説明しましたが、室内の温度が上がるとじゃがいもが発芽しやすくなります。
そのため、わざわざ購入する必要はありませんが、もしりんごがある場合には一緒に常温で保存してあげるとよいでしょう。

じゃがいもの保存におすすめ
野菜の常温保存に!野菜ストッカーの選び方とおすすめアイテム&代用品のアイデア

じゃがいもの【冷蔵保存】のポイントと保存方法

基本的には、常温保存をおすすめするじゃがいもですが、場合によっては冷蔵保存をする方がよい場合もあります。
そんな時に押さえておきたいポイントをご紹介しますね。
上手に保存することで、冷蔵庫内で約3ヵ月は保存可能となります。

【1】夏場の長期保存は冷蔵保存がおすすめ

夏場になると、20度を超える日がほとんどになります。
じゃがいもは20度を超えると芽が出てしまい、傷みやすくなります。
そのため、夏場に長期保存をしたい場合には、冷蔵保存をするのがよいでしょう。

野菜室を使用しよう

一般的に、冷蔵庫の温度は約2~6度、野菜室の温度は約3~7度に設定されています。
じゃがいもの保存の適温が6~20度を考慮すると、冷蔵保存する場合には、野菜室を使用するのがよいでしょう。
じゃがいもを冷蔵庫で保存
野菜室で保存する場合には、乾燥を防いだり、冷えすぎたりするのを防ぐ必要があります。
1個もしくは数個ずつをキッチンペーパーや新聞紙等で包んでから、ビニール袋などに入れて口を軽く縛ってから保存するとよいでしょう。
じゃがいもを冷蔵庫で保存
ビニール袋は内側に湿気がこもらないよう、きつく縛るのは避けてくださいね。

途中で、キッチンペーパーや新聞紙等が湿ってしまった時には、新しいものに取り替えるのを忘れないようにしましょう。

【2】カットしたものは2~3日中には使い切ろう

間違って皮を剥きすぎてしまったり、カットしすぎてしまったり…という失敗を経験したことがある人も多いのではないでしょうか。
そんな時は冷蔵保存でも問題ないです。傷みが早いので、2~3日中には必ず使い切って下さいね。
カットしたじゃがいもを水に浸ける
カットしたじゃがいもを保存する場合は、容器に入れてかぶるくらいまで水を入れ、野菜室で保存しましょう。
この時、空気に触れている部分があると変色してしまうので気をつけて下さいね。
また、ぬめりが出てくるので、1日1回は水を換えるあげるとよいでしょう。

冷蔵保存は良いこともある?

じゃがいもを冷蔵保存
じゃがいもは冷蔵保存することで、デンプンが糖分に変化し、糖の濃度が高くなると言われています。

そのため、煮物など甘み引き立たせる料理に使用したい場合には、冷蔵保存をするというのもおすすめです。
ただし、本来のホクホクした食感はなくなってしまうので、お好みの方を選ぶとよいでしょう。

じゃがいもの【冷凍保存】のポイントと保存方法

じゃがいもは冷凍保存することもできます。
今回は、生のじゃがいもと加熱したじゃがいも、それぞれの保存方法について紹介しますね。

一般的に冷凍での保存が1番長期保存に向いていることが多いですが、じゃがいもに関しては逆。
冷凍保存が1番長期保存に向いていないので、参考までに知っておいてください。

生のじゃがいもを冷凍保存するポイント

生のじゃがいもを冷凍保存
生のじゃがいもは洗って皮をむいてから、棒状や千切り、半月、くし型などお好みの大きさにカットします。
その後、水にさらしてから水気をよく切ります。
生のじゃがいもを冷凍保存
水気が切れたら、冷凍用の保存袋に入れて冷凍庫に入れます。この方法で約1ヵ月はもつでしょう。

生のじゃがいもは冷凍のまま加熱
冷凍した生のじゃがいもを使用する場合は、冷凍のまま加熱するとよいでしょう。生のじゃがいもよりも火の通りは早いので、時短料理に向いています。

生の状態で冷凍してしまうと、じゃがいもの水分が抜けてしまいます。
食感がパサパサになるとともに味も落ちてしまうので、あまりおすすめではありません。

可能であれば加熱してから冷凍保存するようにしましょう。

加熱したじゃがいもを冷凍保存するポイント

じゃがいもは冷凍保存が向いていないと説明しましたが、食感を必要としないマッシュポテトなどには冷凍保存もおすすめです。
マッシュポテトを冷凍保存
まずは、茹でたり蒸したりして柔らかくなったじゃがいもを潰してマッシュ状にしましょう。
冷めたら1回使い切りの量に小分けにして冷凍します。
マッシュポテトを冷凍保存
冷凍用の保存袋に均等になるように、板状に広げて冷凍するのもおすすめです。
折ることができる厚さにしておくことで、必要な時に必要な分だけ折ってから解凍できるので便利ですよ。

解凍する時はまずは冷蔵庫に移動して、ゆっくりと時間をかけて解凍する方がおすすめです。
常温で素早く解凍しようとすると傷みやすくなり、加えて味も落ちやすいのでできれば避けたいところです。

冷凍したものはホクホク食感はなくなってしまいますが、マッシュ状にして冷凍保存することで、ポテトサラダやコロッケ、マッシュポテトで作るグラタン、ポタージュなど食感を気にしない料理に活用すると美味しく楽しめますよ。

じゃがいもの芽が出たときの正しい対処方法

じゃがいもを大量に購入したもののなかなか使い切れず、「気づけば大量の芽が出ていた」という経験をされた方もいるのではないでしょうか。

何度か説明している通り、20度以上の状態でじゃがいもを保存すると芽が出やすくなります。
こちらでは、じゃがいもに芽が出てしまった時に、食べても大丈夫かどうかを見極めるポイントや対処方法をご紹介しますね。

じゃがいもの芽には毒性がある

じゃがいもの芽
じゃがいもの芽が有害であるというのは、なんとなくご存じの方が多いはず。

じゃがいもの芽(芽の根元も含む)には天然毒の一種であるソラニンチャコニンという成分が含まれています。
この成分を摂取すると、吐き気や嘔吐、腹痛、下痢、頭痛などの食中毒の症状が出てしまう場合もあります。
そのような症状が出てしまった場合には、すぐに病院を受診しましょう。

芽以外も要注意!

ソラニンとチャコニンは芽に加えて、緑色になってしまった皮にも多く含まれています。
そのため、皮が緑色の部分を誤って食べてしまうのも危険。
皮ごと使用する場合は注意してくださいね。

芽が出た時・皮が緑色になった時の対処方法

じゃがいもの芽が出てしまった時や、皮が緑色になってしまっている時の対処方法をご紹介します。

芽とその周辺を取り除く

じゃがいもの芽をとる
まず芽が出た時ですが、毒性が強いのは芽だけではありません。
芽の周辺部分にまで、毒性が広がっていることが多いです。

そのため、包丁で芽の周辺を深めにえぐり取ってあげるとよいでしょう。
ピーラーにじゃがいもの芽を取り除けるでっぱりがついている場合には、そちらを利用するのもよいですよ。

もし、じゃがいもが小さくて包丁では処理が難しい場合には、つまようじで取り除きたい周辺をいっぱいぷすぷす刺します。
その後、くるっと回してあげると意外と簡単に取り除くことができるので、試してみてください。

皮を厚めに剥く

じゃがいもの皮を剥く
基本的に皮には毒性があると言われているので、剥いてから食べるのがよいでしょう。
加えて、皮が緑色になっているものは毒性が強くなっているので、皮を厚めに剥くのをおすすめします。

目安としては、厚さは1mm以上を目安にして、削ぐように剥くと安心して食べることができますよ。

また、実の部分まで緑色になっていたり、口にして苦味を感じたりした場合には、もったいないと思うかもしれませんが食べずに処分するようにしましょう。

水にさらす一手間を怠らない

じゃがいもを水にさらす
ソラニンやチャコニンは加熱によって、分解されにくいです。
しかし、高温調理(170度以上)では毒性が弱まることが期待できると報告されています(※)。ただし、高温調理ではアクリルアミドの害が気になりのであまりおすすめではありません。

そこでおすすめしたいのが、カットした後に水にさらすことです。
ソラニンとチャコニンには水に溶けるという性質があります。
そのため、10分間を目安にカットしたじゃがいもを水にさらしてあげるとよいでしょう。


参考資料
※農林水産省「ソラニンやチャコニンの加熱調理による影響」検索日2021/3/23

「ちょっと一手間」でじゃがいもを美味しく食べられる

いろいろな料理に変身するじゃがいもは私たちの食卓をにぎやかにしてくれる食材です。
慣れるまではめんどくさいと感じてしまうかもしれませんが、「ちょっと一手間」をかけてあげることで、長期保存しながらじゃがいも美味しく食べることができるのです。

年中お手頃価格で手にすることができるじゃがいもは家計の味方でもありますよね。
ぜひ、正しい保存方法をマスターして、美味しいじゃがいも料理を楽しみましょう。

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