お弁当には欠かせない卵焼き。
朝食のおかずにも、お酒のあてにもなる万能選手です。
出番の多い料理だからこそ、「いつも形がゆがんでしまう」「白身がきれいに混ざらない」「卵の消費量が多くなってしまう」
などなど、気になることはありませんか?
卵焼き器を持っているときれいな四角い卵焼きを作るのは簡単なのですが、丸いフライパンしかなくても大丈夫。
この記事では、卵焼きを丸いフライパンできれいに作る方法をご紹介します。
また、卵1個だけで、小さめな卵焼きを作るときの形の整え方など、卵焼きを作るときのストレスを減らすテクニックもご紹介します。
目次
時短できる簡単テクニックの卵焼き
今回は卵液の半分をスクランブル状に固めて作る方法をご紹介しますね。
このやり方だと、最初から巻いていくよりも時短できますし、丸いフライパンで作っても成形がしやすいんです。
フライパンはできるだけ小さめのものがおすすめ。
大きいフライパンだと卵液が薄く広がりすぎてしまいますが、小さめのフライパンなら卵液が広がりすぎず、まとめやすくなります。
今回は、直径20センチのフライパンを使い、卵3個で作っています。
なお、卵焼き作りには、「卵液の混ぜ方」も重要です。
溶きやすい卵液の作り方や混ぜ方はこちらでご紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
溶きやすい卵液の作り方・混ぜ方
卵液の半分をスクランブル状に固めて作る手順
では、作り方を写真付きでご紹介していきます。

卵液の半分をフライパンに流し、かき混ぜながら火を通します。

ある程度火が通ったらフライパンの端に寄せて芯になる形を作ります。長方形、正方形、細長く、など仕上がりの形をイメージして作ってください。

残りの卵液は2回に分けて巻きます。左右はかぶせるか、寄せて押し付けるだけでもOK。

最後に卵焼きの各面をフライパンのへりや面に数秒間押し付けて、平らになるようクセ付けします。

4切れから5切れに切るのにちょうどよい卵焼きができました。
この方法では、中心部からきれいな渦巻きにはなりませんが、そのかわりにふわっと柔らかい口あたりの卵焼きになります。
急いで巻いたときによくある、「中心部が生焼け・・・」という失敗もありません。
ぜひ試してみてくださいね。
卵焼きの形がいびつになった時の対処方法
「形がちょっといびつになっちゃったなあ・・・」と思っても大丈夫。
卵焼きは熱いうちなら好きな形に成形ができます。
こんな風にラップでピタッと包んで形を整えます。
ラップで包んだまま冷ませば、お好みのきれいな形に固めることができます。
卵焼きをきれいな形に焼くための道具
卵焼きは火が通り過ぎないうちに巻いたり返したりしなくてはいけません。
きれいな形に焼くためには、ヘラと菜箸の両方を用意してすぐ持ち替えられるようにしておくと慌てずに調理できます。
巻く時や返す時、押しつける時などは箸では力加減が難しく、卵焼きを傷つけてしまいがちなので「ヘラ」を使う方が安心です。
私が使っているヘラはバタービーター型ですが、卵焼きを傷つけないためにはゴムベラもおすすめです。
卵1個できれいな卵焼きを作る方法
ふんわりさせるには卵をたくさん使うイメージの卵焼きですが、1人分のお弁当や、お子さんのミニランチ用など、一切れか二切れでいいときもあります。
そんなときは、卵1個で作る「ミニサイズの卵焼き」がおすすめ。
ここからは卵1個だけで卵焼きをきれいに作る方法をご紹介します。
卵1個で作る卵液の配合
卵1個で作るときの卵液の配合はこんな感じ。
- 卵 1個
- 塩 箸の先に付くくらい
- 出汁 小さじ1
出汁の代わりに、牛乳を使うのもおすすめです。
卵1個で卵焼きを作るときは、薄焼き卵を折りたたんで形を作るイメージです。
卵液が薄く伸びるぶん乾きやすいので、手早く作業しましょう。
1個分の卵液は量が少ないので、フライパンに流し入れる回数は2回だけで仕上げます。
卵1個できれいな卵焼きを作る手順
では、どうやって作るのか手順をご紹介します。

卵液の半分をフライパンに大きく広げます。

上下左右を中心に向かって折りたたみ、下の画像のように四角い形にします。


折りたたんだものを芯にして残りの卵液を流し入れ、包むように巻いてできあがりです。

卵1個で縦4cm、横6cmの卵焼きができました。
切り口はこんな感じになります。

この作り方では卵焼きの端がどうしてもいびつになるので切り落とし、2切れの卵焼きができました。
卵1個できれいな卵焼きを作る方法は知っておくと何かと便利です。
ぜひ、習得してみてくださいね。
動画はこちら
きれいな卵焼きにするための「卵液の混ぜ方」とは?
卵液をかき混ぜるとき、特に卵の白身って混ぜにくいですね。
卵焼きを作るときもきれいに混ざらず、焼き上がりに白いところがくっきりムラに見えてしまうことはありませんか。
気になる場合は、卵焼きの基本となる「卵液」の正しい混ぜ方ができているかをチェックしてみましょう。
白身のこしを切ることが大切
焼きムラのない卵焼きを作るためには「白身のこしを切る1卵白のドロリとした状態を、さらりと水っぽい感じの状態にする事」卵の混ぜ方が大切です。
ドロッとした白身を細かく切るつもりで混ぜる必要があります。
白身の固まりを小さくしたら、あとはざっと混ぜる程度でOK。
少しの塩と水分を加えると白身がとても混ぜやすくなります。
溶きやすい卵液の配合
溶きやすい卵液にするためには、塩を少々入れることがポイント。
塩を入れることで、卵をほぐしやすくすることができます。
塩は「親指と人差し指でつまむくらいの量」にします。
味はほとんどつきませんので、味付けのためには別途、塩を増やしたり砂糖を入れたりしてくださいね。
- 卵 3個
- 塩 少々
- 出汁 大さじ1(牛乳もおすすめ)
卵液を混ぜるときのコツ
では、卵液の正しい混ぜ方をみていきましょう。
いくつかコツがあるので、ぜひチェックしてみてください。
まず、お椀や小さめのボウルに卵を割り入れ、菜箸で混ぜます。
(私はボウルではなく大きめの計量カップを使っています。焼くときもこのまま注げるので便利です。)
このとき、菜箸の先端は卵液を入れた器の底から離さないようにするのがコツ。
細かいことですが、こうすることで卵の泡立ちを防ぐ効果があります。
あとは、何回か箸で卵の白身を「つまんで切る」動作を入れながら混ぜてください。
大きな固まりがなくなればOKです。
卵液を混ぜるときの道具
卵液を混ぜる道具はたくさんありますが、卵焼きを作るときは、どんな道具で卵液を混ぜるのがいいのでしょうか。
卵焼きを作るときには使わない方が良い道具からご紹介します。
- 泡だて器
- 卵混ぜ棒
泡だて器はたくさんワイヤーがついていて白身が切れやすいのですが、卵焼きには向いていません。
卵焼きはオムレツと違って泡立てるときれいに巻けないんです。
また、卵混ぜ棒(卵専用マドラー)という生卵の白身を切るための、刃がついた卵混ぜ専用の道具もあります。
しかし、卵焼きの場合は、白身が完全に混ざってサラサラ状態になってしまうと逆に膨らむ力が弱くなってしまいます。
卵かけご飯のときなど生卵で食べるときには最適の道具ですが、卵焼きには向いていないので覚えておきましょう。
フォークを使うのはNG?
三又のフォークは混ぜる効率が良いのですが、先端が尖っているため、卵液を入れたボウルなどを削ってしまう可能性があります。
「卵液を混ぜるときのコツ」でご紹介した通り、卵液を混ぜるときは器の底から離さないようにした方が良いため、菜箸とは違い少々注意が必要です。
卵焼きを作るときは「菜箸」が最適!
実は、最も向いているのが昔ながらの木の菜箸。
適度に白身が引っ掛かり、つまんだり切ったりしながら混ぜることができます。
フォークとは違い、ボウルを傷つけることもありません。
多めの卵を混ぜるときには、効率アップのために4.5本の菜箸をまとめて使うと良いでしょう。
菜箸のおすすめ10選。知っておきたい材質別の特徴・注意点・選び方も!
【番外】卵焼きを可愛い形にアレンジしてみよう!
シンプルな形の卵焼きがきれいに作れるようになったら、たまには目先を変えてみませんか?
熱いうちなら形が変えられるという卵焼きの特性を活かすことで、卵焼きを可愛い形にアレンジすることも可能です。
三角、丸、お花、猫の形などなど、お子さんのお弁当にもおすすめな楽しい形がいろいろできますよ。
さっそくやり方をみていきましょう。
卵焼きを成形する方法
卵焼きを成形するには、熱いうちにラップで包んでから割り箸や竹串などを押し付けて固定します。
これは猫の形を作るために、軽くラップで包んだ卵焼きに割り箸を当て、割り箸を食い込ませるためさらに上からきつめにラップを巻いた状態です。
卵焼きを可愛い形に整えるには?
こちらの写真のような「三角」「丸」「お花」「猫」の形に整える方法をご紹介します。
- 三角…厚紙で三角を作り、卵焼きにかぶせて輪ゴムで押さえます。
- 丸…ウインナーを芯にして焼いた卵焼きをラップで包んでおきます。
- お花…棒状に焼いた卵焼きに竹串5本をバランスよい位置に押し付け、輪ゴムで押さえます。
- 猫…丸か楕円形に焼いた卵焼きに四角い割り箸を押し付けます。クッキングシートなどの紙で巻いた上から輪ゴムで押さえます(輪ゴムの食い込みを防ぐため)。
割り箸や竹串を輪ゴムで固定したら、完全に冷めてから卵焼きを切り分けます。
仕上げに海苔やゴマを使って顔をつけたり、ラインを描いたりすると可愛くなります。
おわりに
卵焼きを上手に作るためのテクニックやアイデアをいくつかご紹介しました。
丸いフライパンでも工夫して四角い卵焼きを作ることは可能。
手に馴染んだいつものフライパンでささっと作れたら、洗い物も減りますし、何より料理の時短につながります。
今回の記事でご紹介したポイントやコツをおさえて、ぜひご自宅のフライパンで卵焼き作りにチャレンジしてみてくださいね。
魚焼きグリルを使わない!フライパンで焼き魚を作るメリットと魚をきれいに焼くコツ
天ぷら鍋がなくても揚げ物はできる?フライパンや中華鍋でおいしい唐揚げ・カツレツ作り