2013年、ユネスコの世界無形文化遺産に選ばれた和食。
それ以降、健康的なイメージもある和食ブームが今まさに世界各国で巻き起こっています。
そんな中、日本の伝統的調味料のひとつである「お味噌」も注目される存在に。
実はお味噌。
和える、炒める、焼く、煮るなどと、調理バリエーションもたくさん。
けれども、ご家庭だとワンパターンな使い方になっていませんか?
今回は「漬ける」に注目して、使い道をぐーんと広げてみようと思います!
「にんにくの味噌床」を作ってみよう!
とっても簡単。材料はたったこれだけ!
●味噌 300g
●にんにく 3片
●酒 大さじ3
●みりん 大さじ1
①まずはにんにくをスライス。
②みりんとお酒を電子レンジにかけアルコールを飛ばし、熱をとる。
③材料すべてを混ぜ、保存容器へ。冷蔵庫で寝かし、2週間ほどたった後から漬け込み開始!
床にする容器は塩分で錆びないものに。
わが家はホーローの保存容器を使用しています。
匂いや色がつきにくい点が私は気に入っています。
プラスチックの容器にキムチを入れた後、洗っても洗ってもキムチの色と臭いがなかなか取れない……そんなこと、ありますよね。
容器の再利用を考えるならば、ホーローが向いているかと思います。
使用する味噌は、赤みそと白みそを合わせてみたりと、いろんなバリエーションで楽しめます。
食材が美味しくなるだけではなく、いろんなメリットも
●魚や肉の臭さを和らげる
魚などにおいの原因はトリメチルアミンと高度不飽和脂肪酸の反応生成物といわれていますが、にんにくと味噌の成分で、このにおいの元がやわらぐのです。
●魚や肉をやわらかくする
味噌の持つ酵素とpHの効果によって酵素が活性化し、お肉などのたんぱく質を分解するので、魚や肉がやわらかくなります。
さっそく食材を漬けてみよう!
味噌を少し味見してみて!
にんにくの香りが味噌に移っているのがわかります。
味噌床ができたら、最初は牛肉を漬け込みます。うまみが加わりますよ。
その後は好きな食材をどんどん漬けてみましょう!
お肉、お魚はもちろん、一緒にお野菜も漬け込むことができます。
にんにくに含まれる殺菌作用があるからです。
どのくらいの時間漬け込むの?
にんじん、ごぼう等の根菜類は1日程度。
浅漬けにできるキュウリや白菜、セロリなどは約1~2時間。
野菜やお肉を漬けたお味噌は、スティックサラダなどのディップとして使うこともできちゃいます!
豚肉の味噌漬けは、豚ロース1枚に対して、にんにく味噌大さじ1をジップロックなどのジップ付き袋へ。
ジップ付き袋の上からもみ込み、1~2時間程度漬けた後で、フライパンかオーブンで焼いてください。
すぐに食べないのでしたら、もみ込んだらすぐそのまま冷凍庫へ。
あとは食べたい時に解凍して焼くだけ。
家事に育児にお仕事に、忙しい方でも簡単にすぐ一品ができちゃいます!
やわらかくなり、にんにくと味噌の風味で食欲アップ!
お弁当のおかずにも嬉しいですね。
魚類は、マス、たら、カジキマグロなどの切り身は1~2時間で。
こちらも冷凍保存可能です。
お刺身用のホタテやお刺身なども1時間程度で漬かります。
お刺身類はキッチンペーパーで巻いてあげてから漬けると、そのまま食卓に出せますよ!
ただ、味噌床作りに使用した味噌の塩分濃度や、季節などにより、漬け込む時間は多少変わってきます。
漬けてみてから調整してくださいね。
お手入れは?
ぬか床のように毎日毎日お手入れする必要は全くなし!
水分が多くなったらペーパーなどで吸わせ取り、少なくなったらお味噌を足したり、お酒を足したりするだけで、ほぼ永久不滅。
アレンジも効き、時短の効果も!
漬ける食材は、わざわざ買ってくる必要は全くありません!
簡単、時短に美味しくお料理するための味噌床ですから、冷蔵庫に残っているものを使ってみて!
クリームチーズやお手頃なナチュラルチーズも、漬けるだけでおしゃれなおつまみに。
また、卵も固ゆでから半熟までいろいろ試せます。
食材を漬けるだけでなく、味噌床からスプーンで少々拝借し、これを使って炒め物、お豆腐の上に薬味と一緒にのせて冷奴、卵かけごはんにまぜまぜ。
食材に塗って焼くだけでも、すぐに一品できちゃいます。
ほかの調味料をあれこれたくさん出さずに済みますよ。
わたしは麻婆豆腐にアレンジしたりと、和食以外の使い方にも利用しています。
こちらは、味噌床に漬けてさっとたたきにしたカツオ。
さくごと2時間ほど味噌の中に漬けます。
周りの味噌をよく拭き取り、オリーブオイルで表面を焼いてあげ、その後冷蔵庫で冷やしておきます。
味噌床の中のにんにくも一緒に焼いてあげても良いでしょう。
切って、薬味と一緒に盛り付けます。
簡単に、いつもとちょっと違うメニューが楽しめますよ!



