お菓子のレシピに書かれている、“グラニュー糖”や“粉糖”という文字。
それを目にしただけで、なんとなくお菓子作りへのハードルが上がってしまったことはありませんか?
お菓子をあまり作らない方は、「そんなの常備してないよ!」と思ってしまうかもしれませんね。
実はお菓子を作るとき、グラニュー糖や粉糖をわざわざ用意しなくてよい場合があるんです。
この記事ではケース別に、グラニュー糖・粉糖の代用品を紹介します。
グラニュー糖や粉糖がなくても、意外にお菓子作りできちゃいます!
満畑ペチカ(調理師)
グラニュー糖・粉糖の代用品とは?
グラニュー糖と粉糖は、それぞれ用途によって代用できるかできないかが異なります。
- 焼菓子の材料に使う場合……ほかの砂糖で代用可能
- デコレーションに使う場合……代用不可(ただし飾り粉糖はほかの食品で代用可能)
用途ごとに代用できる・できない理由や、代用品を詳しく解説していきます。
焼菓子の材料に使う場合
グラニュー糖や粉糖を一般的な焼菓子の材料として使う場合、いずれも「上白糖」で代用可能です。
- クッキー
- パウンドケーキ
- マドレーヌ
- マフィン
- スコーン
ただし使う砂糖の種類によっては、焼菓子の見た目や食感が変化します。
例えばプレーンクッキーを焼いた場合、砂糖ごとにあらわれる違いは以下のとおりです。
- 上白糖:表面はややデコボコ、砂糖の粒は残らない。かみ応えのある食感。
- グラニュー糖:表面がデコボコ、砂糖の粒が残る。サクサクした食感。
- 粉糖:焼き上がりの表面がなめらかで砂糖の粒は見えない。食感が軽く口溶けが良い。
「お菓子をよりイメージ通りに仕上げたい」「プロレベルの味にしたい」と思う場合は、レシピ通りの砂糖を用意するとよいでしょう。
デコレーションに使う場合
グラニュー糖や粉糖をお菓子のデコレーション(飾りや仕上げ)に使う場合、ほかの砂糖では代用できません。
例えば以下のような、周りにグラニュー糖をまぶす「ディアマンクッキー」を作る場合。
粒が大きめで焼いても溶けにくく、キラキラした見た目を保ってくれるのは、グラニュー糖ならではの特徴です。
これを上白糖や粉糖に変えてしまうと、出来上がりは全く違うものになってしまいます。
またスノーボールクッキーやシュトーレンなど、粉糖をたっぷりまぶすお菓子の場合も、ほかの砂糖では代用不可。
デコレーションに使うアイシング(シュガーペースト)も同様で、上白糖やグラニュー糖では、同じような見た目になりません。
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映え重視!飾り粉糖の代用品2選
ガトーショコラやチーズケーキなどは、粉糖を振りかけるだけで一気に見た目が可愛らしくなりますよね。
しかし、「少し振りかけるためだけに粉糖を買うのはもったいない」と感じる方も多いのではないでしょうか?
実は、少量を飾りとして振りかける程度であれば、粉糖は以下2つのもので代用できるんです。
- 粒子が細かいコーヒークリーマー
- 片栗粉
コーヒークリーマーはクリームを粉末にしたもの。やや溶けやすいですが、味の邪魔をしにくく見た目にも違和感がありません。
そして、意外に活躍するのが片栗粉。
と心配になるかもしれませんが、少量であれば大丈夫なんですよ。
(餅や大福の周りにも片栗粉がついているので、少しならOK!)
溶ける心配がなく、粒子が細かいので見た目の違和感もありません。
ただし、砂糖ではなくでんぷん質の粉なので、味に影響しないようかけすぎには注意。
満畑ペチカ(調理師)
【道具ひとつ】グラニュー糖から粉糖が作れる!
「グラニュー糖と粉糖、両方用意するとお金もかかるし、どちらも余らせてしまいそう……でも使いたい!」
そんなとき、ミルミキサーもしくはすり鉢・すりこぎがあれば、グラニュー糖から粉糖が作れるんです。
作り方はとても簡単。以下にそれぞれの場合の手順を紹介します。
【ミルミキサーの場合】
- 容器にお好みの量のグラニュー糖を入れる
- 1分間ミルミキサーにかける
- 好みの具合まで細かくして、完成!
(粉砕具合が足りない場合は、熱で砂糖が溶けないように容器の蓋を開けて熱を逃しながら、合計5分程度粉砕する)
【すり鉢の場合】
- すり鉢にグラニュー糖を少量入れる
- すりこぎで細かくなるまですりつぶす
- 好みの具合まで細かくして、完成!
すり鉢での作業は時間がかかるため、粉糖を材料として使うときはミルミキサーを使う方法がおすすめです。
少量の粉糖を作るときは、すり鉢が活躍しますよ。
すり鉢・すりこぎのセットは100円ショップでも販売されているので、粉糖をわざわざ買うのはもったいない!という方はぜひお試しくださいね。
グラニュー糖と粉糖をうまく代用してみよう
グラニュー糖と粉糖は、場合によって以下のとおり、ほかの砂糖や食品で代用できます。
- 材料として使用……ほかの砂糖で代用可能(見た目や食感に違いが出る)
- デコレーションに使用……代用不可(ただし飾り粉糖はほかの食品で代用可能)
またグラニュー糖と道具があれば、粉糖が作れます。
グラニュー糖や粉糖を揃えなくても、十分にお菓子作りはできるんですよ。
ぜひこの記事を参考に、ラフな気持ちでお菓子作りを楽しんでみてくださいね。

