高いところにあるものを取ったり、電球を変えたりと、何かと便利な脚立。
最近では、おしゃれなものや、コンパクトなサイズ感のもの、伸縮するものなど、実にさまざまな種類の脚立があることをご存じでしょうか?
この記事では、人気の脚立の中から特におすすめのアイテムや、脚立を使う時や脚立を購入する際に役立つポイントなどをご紹介します。
ぜひ、選ぶときの参考にしてみてくださいね。
脚立やハシゴとは?どんなときに使う?
脚立とよく似た道具にハシゴや踏み台などがあります。
ハシゴというと、建築現場や剪定作業などでプロの方が使う業務用の道具というイメージが強いかと思います。
一方で、ハシゴよりも一般家庭で使われるケースが多いのが、脚立や踏み台。
でも、それらの「主な用途や使うメリットは?」と聞かれると、意外とパッと思い浮かばないかもしれませんね。
正しく使えば、一家に一台あると、とても便利な脚立。
ここではハシゴや踏み台など他のよく似た道具との違いや脚立のメリットなどをご紹介します。
脚立とハシゴって同じもの?
事典などで、「脚立」の言葉の意味を調べてみると、以下の通り紹介されています。
“「脚立」
持運びのできる踏み台の1種。「うま」とも呼ぶ。住宅などで使用するものは、はしご形の2つの脚の上部に狭い板をちょうつがいで止め、伸ばせば梯子になるような仕掛けになっている。植木の手入れなどに戸外で使用するものは、はしごと1本の支柱でできている。木製のほか、軽くてじょうぶなステンレス製のものなどが出回っている。”
ブリタニカ国際大百科事典・小項目事典の解説「脚立」より引用
脚立は踏み台の一種
脚立は、高いところのものを取ったり、高いところに上がったりするための「踏み台」の一種なのに対して、ハシゴは、高いところに登るための道具だという違いがあります。
脚立には、「兼用脚立」と呼ばれるハシゴのようにも使えるものがあるので、同じ種類の道具だと勘違いしやすいのかもしれませんね。
ちなみに、兼用ではない本来の脚立は、天板を中心に脚を広げれば自立しますが、ハシゴは基本的に壁や木などに立てかけて使うので、自立できないという違いもあります。
高いところの作業に大活躍
脚立は電球の交換などの高所での作業以外に、踏み台として、手が届かない場所に保管しているものを取ったり車の天井を洗ったりと、家の中でも外でも大活躍します。
キッチンの棚の最上段奥に保存しているものが見えず、同じストックを何個も買ってしまうなんて経験があると思います。
そんなときに脚立があれば、棚の奥までしっかり見えるので、ムダなストックを買うこともありませんよ。
インテリアのおしゃれなアイテムとして大活躍
脚立というと、学校や倉庫などに置いてある、シルバーの背の高いタイプを思い浮かべるかもしれません。
しかし、最近ではおしゃれでインテリア性が高いアイテムもたくさん登場しています。
そうした脚立の天板やステップ部分に、小物や観葉植物を置けば、ディスプレイラックの代わりとして大活躍します。
木製の踏み台のようなアイテムや、木の模様のシートを表面に貼り、インテリア性と機能性を兼ね備えたアイテムもあるので、部屋のインテリアに合わせて選ぶことができます。
脚立の主な素材の特徴とおすすめの素材
2021年2月現在、楽天市場で販売されている脚立のベスト20を調べたところ、20アイテム中18アイテムが「アルミ製」で、2アイテムが「スチール製」でした。
アルミ製とスチール製の脚立の違い
アルミの特徴は、軽く、柔らかいことと、加工しやすいことです。
一方スチールはアルミと同じように加工はしやすいですが、アルミに比べて強度が高く、重いという特徴があります。
参考
素材部門株式会社アクト
アルミ、スチールともに加工しやすいためデザイン性が高い脚立がたくさんありますが、やはり、「軽さ」が大きなメリットになっています。
おすすめはアルミ製の脚立
脚立が、主に工事や電気工事などで使われることが多かったころは、電気を通しにくく、強度が高い、グラスファイバー製の脚立が多くありました。
重さはあるものの、インテリアに良くなじむ木製の脚立などもありますが、軽さ、収納性や持ちやすさなどの取扱い、デザイン性などを考えると、アルミ製の脚立がおすすめです。
- 【アルミ】軽くて柔らかい。加工しやすい。
- 【スチール】アルミより強度が高く重い。加工しやすい。
- 【グラスファイバー】電気絶縁性あり。強度が高い。
- 【木】比較的硬く、重い。風合いあり。
家庭用の脚立を選ぶときのポイント5つ
素材の違い以外にも、脚立を選ぶときに知っておきたいポイントはいくつかあります。
ここでは、家庭用として使いやすい脚立選びのときに特に重要な「チェックすべき5つのポイント」について、それぞれ詳しくご紹介します。
素材(重さ)で選ぶ
家庭で脚立を使う場合、家の外に運んだり、階段を上り下りしたりと、使うだけでなく持ち運ぶことも多々あると思います。
脚立で作業するにしても、手で運ぶにしても、使い勝手の良さは大切です。
そうした、使い勝手を決める大きな要因が「重量」なのですが、脚立の重量は、素材の違いによって大きく変わります。
脚立が重いと、運ぶのが大変ですし、最悪の場合、ぶつけて壁などを壊してしまうこともあります。
重量が軽い脚立は、バランスや強度が不安と思うこともあるかもしれませんが、家庭で使うなら、軽くて、使い勝手がよい素材の脚立を選ぶことをおすすめします。
インテリアの一部として脚立を使う場合は、部屋にある、ほかのアイテムとバランスがよい素材の脚立を選ぶとよいでしょう。
用途に合ったサイズで選ぶ
家庭で脚立を使う用途は、高いところのものを取る、電球の交換、洗車など様々です。
脚立を選ぶときは、何をするのに使うのか、作業する場所はどこか、ということを考えて選ぶようにしましょう。
それによって、必要な脚立の高さ、ステップの数などが変わってきます。
まずは、脚立を使って天井で作業するケースを考えてみましょう。
平均的な日本の住宅の天井の高さは、240~250センチです。そして、日本人の成人女性の平均身長はだいたい154センチ、肩から指先までの長さが約68センチとされています(※厚生労働省の調査に基づくデータ)。
ヒジを折り曲げて作業するとしたら、だいたい床から60~90センチにステップがある脚立を選べば、女性でも天井に簡単に手が届き、無理なく作業できるというわけです。
インテリアとして脚立を使う場合は、ステップ部分に置いた小物や観葉植物が、地震などで落ちてもケガをしないよう、なるべく低いものを選ぶとよいでしょう。
【参考資料】
※コスモ建設株式会社『一戸建ての天井の高さ、理想は結局何センチ?』検索日2021/2/2
※厚生労働省『令和元年 国民健康・栄養調査報告』検索日2021/2/2
※社団法人人間生活工学研究センター『平成19年3月 人間特性基盤整備事業成果報告書』検索日2021/2/2
収納する場所に合わせて選ぶ
「高いところに脚立を使うのに、小さいサイズの脚立を買っちゃった!」というトラブルと同じくらいありがちなトラブルが、大きすぎるサイズの脚立を選んでしまうケースです。
大は小を兼ねるので、大きなサイズの脚立は、高い場所でも低い場所でも作業できるというメリットがありますが、そうした脚立は、それだけ大きな収納スペースが必要になります。
折りたたみタイプの脚立は、折りたたむと奥行が10センチぐらいに薄くなりますが、高さや幅は小さくならないので、その分スペースが必要です。
脚立を購入してから保管スペースで悩むことがないように、あらかじめ、物置やクローゼットなど、脚立を保管する場所を採寸しておくことをおすすめします。
脚が伸縮するタイプの脚立もあるので、そうした機能面が充実した脚立を選ぶのもアリかもしれませんね。
耐荷重で選ぶ
案外忘れがちなのが、「どれくらいの重量まで脚立に乗ることができるか」です。
脚立を買って、いざ使おうと上に乗ったときに、脚立が壊れ、思わぬケガを負ってしまうなんてことがないように、前もってチェックしておきましょう。
耐荷重を表示しているアイテムもありますし、一般社団法人製品安全協会の安全基準をクリアした商品には、SGマークがついているので、そうした表示のあるアイテムを選べば、安心して使うことができます。
デザインや色で選ぶ
脚立を、インテリアの一部として置く場合は、部屋の床や壁、家具などほかのインテリアとのバランスを考えて、脚立を選ぶようにしましょう。
部屋のテイストに合った脚立を置けば、部屋全体の調和がとれます。
反対に、あえて部屋全体のテイストと異なる脚立を置くことで、脚立が部屋のアクセントになります。
自分が好きな脚立を置くことで、リラックスできる居心地のよい空間になりますよ!
脚立の使い方の注意ポイント
脚立にメリットや選ぶ際のポイントなどをご紹介してきましたが、自分が欲しい脚立をイメージできてきましたか?
ここでは、家庭で脚立を安全に使うために、大きく5つの注意ポイントをご紹介します。
- 脚立の開き止めの金具は、しっかりロックしましょう。
【使う人の転落・転倒防止対策】
- 脚立は、地面が平たんな場所で使いましょう。
- 背が高い脚立では、天板に乗ったり、またいだり、座って作業しないようにしましょう。
- 脚立の上で片足立ちしたり、身を乗り出したりしないようにしましょう。
- 踏み台のような背の低い脚立で天板に乗る場合は、両足で天板の中心に立ち作業しましょう。
【参考資料】
※厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署『はしごや脚立からの墜落・転落災害をなくしましょう!』検索日2021/2/2
おすすめのおしゃれで機能的な脚立8選
脚立についてご紹介してきましたが、ここでは、おすすめのおしゃれな脚立厳選8選をご紹介します。
購入を検討する際に、ぜひ一度チェックしてみてください。
やさしい木目調かつ軽量・丈夫なアルミ製の折りたたみ脚立
コンパクトに折りたたみができる脚立です。アルミ製で軽量なことや、耐荷重が約100キロと頑丈なことも魅力です。
4色の木目調のバリエーションがあり、部屋のテイストに合わせて、選ぶことができます。
また、1段から5段までサイズ展開があるので、用途や収納スペースに合わせて、欲しいアイテムを選ぶことができます。
筆者自身も購入検討中のアイテムです。
安定感抜群!本格派も納得のグラスファイバー製の脚立
スタンダードなデザインに少し武骨な感じが残る、インテリアのアクセントにもなる、本格派のグラスファイバー製脚立。耐荷重は150キロで、使うときの安定感はバツグンです。3段から5段までサイズ展開があり、用途に合わせてチョイスできます。
ボディのグレーに、天板のイエローが映えるのがおしゃれな脚立です。
伸縮タイプ&キャスター付きで使い勝手がよいアルミ脚立
最長3.3メートルまで伸ばせる伸縮タイプのアルミ製脚立です。
ハシゴとしても使うことができます。
ステップに安全ロックがついているので、高い場所でも安心して作業できます。
約20キロと重量はありますが、キャスターもついているので楽に移動させることができます。
シンプルで使いやすいオーク材のステップスツール
木目が映えるオーク材の天然木を使ったステップ台です。
シンプルなデザインなので、高いものを取るためだけでなく、おしゃれなインテリアとしてもおすすめ。小物や観葉植物を飾るのにぴったりなサイズ感です。
高さがそれほどないので、大人だけでなくお子さんでも安心して使えるのがよいですよね!
チェアにもなる!コンパクトな折り畳みスチール製脚立
3段タイプのスチール製脚立です。チェアとしても使えます。
最大の魅力は、色を6色から選べることです。また、ハンドルを動かすだけで開閉ができる、とてもかんたんな構造です。
7.5センチととてもコンパクトにたためるので、ちょっとしたデッドスペースに保管できることも魅力です。
高所作業が苦手な人でも安心な機能満載
木目調でおしゃれな見た目が特徴的。簡単に折りたためて10m程度の隙間にすっきり収納できるのも嬉しいポイントです。
広いステップ面にはエンボス加工、足元にはキャップ付きと、滑りにくい機能が満載です。
ハンドルも持ちやすいので、高所作業が怖いという方でも安心して使えます。
まるで木製!こだわりの材質でスタイリッシュ
木目調の加工を施したアルミ製の脚立です。折りたたむと約5cmというスリムさ!
脚立の裏面まで木目柄なので、折りたたんだ時にも安っぽさを感じません。
幅広のステップ面と4.1kgという軽さで、女性でも扱いやすい脚立です。
暮らしに溶け込むやさしいカラバリ
ホワイトやブラックだけでなく、ベージュやグレーなどのやさしい色合いもあるのが特徴的。
お部屋に出したままにしてもインテリア性を邪魔しないので、キッチンやリビングの一角に立てかけておいてもサマになります。
高いところのものを取る機会が多い方や、普段はラックの代わりやスツールとしても使いたい方におすすめです。
まとめ
「これは欲しい!」というアイテムは見つかりましたか?
最近は、安全性が高いだけでなく、おしゃれなアイテムがたくさん出ています。
正しく使えば、道具としても、インテリアの一部としても使える万能アイテムです。
使うシチュエーションなども考えながら、ぜひご自分のお気に入りアイテムを見つけてくださいね。

