急な怪我や災害時、「いざという時」に役立つ救急箱。
ひとくちに救急箱といっても、さまざまな種類があることはご存じでしょうか?
災害時に楽に持ち運べるコンパクトな救急箱や、インテリア映えするおしゃれなデザインの救急箱など、どれを選ぶべきか迷ってしまいますね。
また、救急箱の中身は、日常や災害時など場面によって備えるべきものが異なります。
正しく備えることで、救急箱を有効に活用しましょう。
今回は、シーン別に備えておくと便利な救急箱の中身や、救急箱の種類とその選び方について解説。
合わせて、シーン別におすすめの救急箱もいくつかご紹介します。
目次
いざという時のために救急箱を備えよう
薬屋さんがご家庭をまわって薬を補充していた頃から時は移り、救急箱は各家庭で用意することが必要とされる時代となりました。
そのため家庭によっては、救急箱を備えていないというご家庭もあるかもしれません。
しかし、怪我をしたり、具合が悪くなったりする時に、「備えてある」という安心感が得られることだけでも、救急箱を置く価値は十分にあります。
体調が優れないときに、家中から薬をかき集めたりするのは骨が折れることですよね。
ぜひ一家に一台、救急箱を備えておくこともおすすめします。
近年では、カラフルな見た目のものや、中身を見せて飾るようなおしゃれな種類のものもたくさんありますよ。
救急箱があるとこんな時に安心&便利
とはいえ、「引き出しや棚の一部に薬を常備しておくスペースを作るだけではだめなの?」そう思う方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方のために、以下では救急箱を備えておくメリットについてお話していきます。
災害時に慌てず持ち運びできる
まず大きなメリットとして、災害時にサッと手軽に持ち運べるという点が挙げられます。
地震や家事などの予期せぬ災害が襲ってきたとき、パニック状態の中では、薬の場所を思い出せないこともあるかもしれません。
そんな時のために、必要な薬がひとまとまりになった救急箱があれば安心です。
救急箱を選ぶ際には、持ち運びのしやすさにもあわせて注目しましょう。
「どこにしまったか分からない」という事態を防げる
引き出しの中で仕分けをしていたとしても、もしかすると他の道具に紛れて見失ってしまうかもしれません。
「この引き出しに入れたはずだけど、他の引き出しだったかな…?」そんなこともあるかもしれません。
薬をひとまとめにしておける救急箱は、どこにしまったか分からないという事態も防いでくれますよ。
とはいえ、家族の人数が多かったりよく使う薬の種類が多いと救急箱には入りきらないことも想定されます。
そんな時は家族みんなが使いやすい「引き出し」に薬を収納しておくのもひとつの手です。
ただし、引き出しに収納した薬などの救急セットを非常時にさっと持ち出しできるようにするには、収納方法にも工夫が必要。
整理収納アドバイザーまいさんに、「引き出しに救急セットを収納しておく時のアイデア」を紹介していただいているので、気になる方はこちらも要チェックです。
引き出しに救急セットを収納しておく時のアイデア
必要なときにすぐ出せる!薬や救急セットの管理とおすすめ収納アイデア
おしゃれなデザインを選べばインテリアにも映える
救急箱といえば、堅苦しくてどこか古臭いそんなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし、最近ではインスタ映えしてしまうくらいのおしゃれなデザインのものも多く販売されていますよ。
例えば、木目調でナチュラルな印象のものだったり、薬以外にも収納ボックスとして使えるもの、ブリキ素材のまるでおもちゃのような見た目のものまでさまざま。
あえてフタをなくした、中身を見せて収納するタイプはお部屋のインテリアにもピッタリです。
災害時にも役立つ!揃えておきたい救急箱の中身
救急箱のデザインのチョイスがある程度固まったら、次に考えなくてはならないのが肝心の中身です。
家庭に備え置くもの、アウトドアなどで持ち出すものなど、救急箱を使用するシーンによって備えておくとよいアイテムは変わってきます。
以下では、シーンごとに入れておくと安心なアイテムをご紹介します。
家庭に備えておきたい救急箱の中身
まず、家庭に備えておく場合のアイテムです。
外傷や打ち身に必要な絆創膏や包帯、消毒液などはもちろんのこと、一般的な風邪薬や鎮痛剤などの内服薬も備えておくとよいでしょう。
もちろん、家族構成にあわせたチョイスが必要。胃弱体質の方やお酒を頻繁に飲む方は胃腸薬を多めに入れておくなど、使う人の体質も考慮しましょう。
もし、育ち盛りのお子様がいるご家庭では、急な怪我に備え外用薬を多めに備えておくのが吉。
あまり飲みなれていない薬や、病院で処方された薬を入れる際などには、服用方法・注意事項の書かれた用紙や箱も一緒に入れておくのがベストでしょう。
災害時の備えも大切
災害などの非常事態が起こった時は、長期間普通の生活ができなくなることも想定されます。
食事がままならないと栄養が偏ることがあるため、「ビタミン剤」を家族の人数分入れておくと安心です。
また、万が一家屋が倒壊したりすると、煙やほこりが舞い、それを吸い続けることでのどが炎症を起こす場合も。
平常時にはかぜ予防にもなるため、「うがい薬」を入れておくと安心です。
アウトドアやレジャーなどお出かけに持っていきたい救急箱の中身
続いて、アウトドアやレジャーなど、外に持ち出して使う場合のアイテムです。
アウトドアに怪我は付き物ですので、絆創膏や消毒液などは必須です。
夏の季節は虫よけスプレーやかゆみ止めなど、スポーツをする場合はコールドスプレーや、車に長時間乗る際には酔い止めなど、シーンに応じた備えが必要です。
また、水回りの確保が難しいときのために、手を拭くための除菌シートなども入れておくと非常に便利ですよ。
その場の怪我に対処するもの以外にも、定期的に服用している薬があれば忘れず入れておきましょう。
常時入れておく量を最低限にとどめ、持ち出す前には補充をするなど、量感の工夫もするとよいでしょう。
救急箱の中身は定期的にチェックすることが大切
特にご家庭に備え置く救急箱の中身は、いざという時に「切らしていた!」という事態にならないよう、定期的にチェックすることが大切です。
半年に一度くらいは一度箱の中身を取り出して、賞味期限が切れていないかなどもあわせて確認し、適時補充や買い替えをするようにしましょう。
家に常備する用の救急箱の選び方
救急箱と一言に言っても、サイズや素材、デザインなどもさまざま。
お住まいの環境や、使うシーンや好みに応じて選ぶようにしましょう。
以下では、ご家庭に備えて置くのにぴったりな救急箱の選び方をご紹介します。
救急箱の選び方【1】用途に合わせてサイズを選ぶ
自宅の決まったスペースに置く場合は、長持ちする頑丈な箱型タイプがおすすめです。
人数が多いご家庭や、自宅の周辺に病院や薬局がない場合などは、多くの量を保管しておける大容量タイプが最適でしょう。
また、アウトドア用として持ち歩く場合は、軽い素材でできたコンパクトなものなどが最適。
一緒に持ち歩く他の荷物に押されても大丈夫なよう、変形の利くナイロンや布製などのものもおすすめです。
加えて、職場や通勤時用にするなら、カバンのサイズや厚み、デスク周りの環境も考慮するとベストでしょう。
救急箱の選び方【2】素材で選ぶ
さまざまな素材の救急箱があるため、どれがベストか分かりづらいですよね。
素材は、救急箱を選ぶうえで大事な判断材料の1つ。自宅用か持ち歩き用かなど、使用するシーンに応じて、選ぶとよい素材もさまざま変わってきます。
以下では、素材の持つ特徴やメリット・デメリットをそれぞれご紹介します。
布やナイロン製の救急箱
軽くて扱いやすい布やナイロン製は、持ち歩き用にピッタリの素材です。
他に荷物が多い時などにも最適な素材。変形が効く一方、外からの衝撃には弱いため注意が必要です。
中身が漏れる危険性がある消毒液などはしっかりとフタが閉まるタイプを選ぶか、ビニール袋などに入れて収納しておくのが無難でしょう。
木製の救急箱
耐久性が優れており、見た目もおしゃれな木製は、自宅のインテリア小物としてもピッタリ。
木の種類によって醸し出される味なども違うため、お部屋の雰囲気もガラッと変わるでしょう。
ただし、水分に弱く、傷が付きやすいので持ち歩きには向きません。そこそこの重量もあるので、自宅用にするのがベストでしょう。
金属製の救急箱
木製より耐久性がワンランク上で、かつ傷も付きにくいのが金属製です。
少しの衝撃くらいではへこたれず、中身をしっかりと保護することができます。
一方、木製に続き、重さがあるので持ち歩きには適しません。
自宅で長期使用する際におすすめの素材です。
プラスチック製の救急箱
そこそこカッチリとしているのにも関わらず、軽くて持ち運びが楽なプラスチック製。
一番の特徴は、透明で中身が確認しやすいことです。価格もお手頃なものが多く、種類も豊富。
ただし、金属製などに比べて耐久性はあまり高くないため、衝撃には注意が必要です。
高いところに置く場合など、落下しないかよくチェックしてから置くようにしましょう。
救急箱の選び方【3】機能性で選ぶ
続いて注目したいのが、機能性です。
小さなお子様がいるご家庭には、万が一の誤飲やいたずら防止のため、鍵付きのタイプもおすすめです。
また、中身がごちゃごちゃになるのが気になるという方には、細かく分けて収納できる仕切りトレーが付いたものや、ピンセット差しがフタ部分に備わっているものなどが最適。
緊急時を最も考慮するのであれば、サッと取り出しやすい動く引き出しが付いたタイプなどがベストでしょう。
救急箱の選び方【4】デザインで選ぶ
せっかく購入するのであれば、デザイン性にも注目し、置く環境に合わせたデザイン選びをしてみてはいかがでしょうか。
例えば、あたたかみのある雰囲気のリビングに置く場合は、木製のナチュラルテイストなもの。
モダンな部屋に置く際は、レザー素材で中身の見えないフタ付きのものなど。
子ども部屋に備える場合は、ポップでカラフルなお部屋と統一感のあるものがいいかもしれませんね。
家に常備する用のおしゃれな救急箱<おすすめ5選>
自宅に備えておく場合、お部屋の雰囲気に合わせて救急箱を選ぶのもおすすめです。
以下では、家に常備するのにおすすめの救急箱5選をお届けします。
天馬(Tenma)| 小物収納「ハコット」

レトロ可愛いをコンセプトに掲げた、5種類の色鮮やかなカラー展開が魅力です。サイズも3種類備え、救急箱はもちろん道具箱や文具入れなどにも最適。
女性やお子様にも扱いやすいプラスチック製で、伸縮性のある持ち手はサッと持ち出したい時にもピッタリですよ。子ども部屋の据え置きにもマッチします。
ケーアイジャパン | ファーストエイドボックス「メディコ」

中には細かい仕切りやトレーが付いているので、さまざまな種類の薬を分けて入れるのにピッタリですよ。
倒せる持ち手も非常にコンパクト。4色展開されているので、お好みのものを見つけましょう。
山崎実業 | toscaのツールボックス

真っ白なスチールと木の持ち手を融合した、フタがないタイプのボックスです。中身が一目で確認できるため、救急箱を頻繁に使用するというご家庭にもおすすめ。
フタの開閉なしに薬を直接取り出せるので、玄関先などの据え置きにも役立ちますよ。
ヤマト工芸 | 木製救急ボックス

こちらでは、どこか昔なつかしい木製の救急箱を展開しています。中には取り外し可能な仕切りが付いており、フタの曲線美も特徴の1つです。頑丈でなおかつ、和風のお部屋にとてもよく馴染みますよ。
BREA | 木製救急箱
北海道に工場を持つ「BREA」の、職人が手作りする桐を使った木製救急箱。味のあるアンティーク調で、ミニチェストタイプの収納ボックスです。
ボックスの持ち手もデザイン性が高く、一番下の引き出しにだけ描かれたロゴもおしゃれ。
カラーはホワイトとダークブラウンの2色展開で、一見救急箱とは分からないほどお部屋に馴染みますよ。
二段だけ救急箱に、あと一段は手芸用品にと分けて使うのもおすすめです。
アウトドアなどに!持ち運びやすい救急箱<おすすめ5選>
出先のアクシデントによる怪我や体調不良のため、ぜひ持ち出し用の救急箱も備えておきましょう。
以下では、持ち運びしやすいおすすめの救急箱5選をお届けします。
吉川国工業所 | キャリング救急箱

中身が見えるクリアタイプで、一目で何がどれだけ入っているのか把握することができますよ。
救急箱専用のケースなので、薬品を入れるのにジャストサイズな仕切りが嬉しいですね。
プラスチック製で軽いので、レジャーにも最適です。
不動技研 | 救急ボックス

フタはしっかりとロックできる仕様で、持ち手は本体と一体化できるので引っかかったりせず安全。
中ポケットに小分けの薬を入れ、本体には箱型の大物を入れるなどすれば、中身がきれいに整頓ができますよ。シンプルな構造でアウトドアはもちろん、場面を問わず使えるマルチ救急箱です。
Takezuaa | おしゃれ救急ボックス
しっかりとした持ち手と、大容量サイズが特徴の商品です。
ホワイト・ピンク・ネイビーの三色展開で、サイズもM・Lの二種類展開。
フタの一部が透明で中身が少し見えるようになっていますが、本体はマットでプライバシーや鮮度も保護してくれますよ。
上段、下段と別れているので薬の仕分けもラクラク。
一見ランチボックスのようにも見える見た目で、レジャーにも最適です。
gdy | メディカルポーチ
コンパクトなポーチタイプの商品です。
カバンに入れて持ち歩いても、壊れたりしないナイロン素材。
小さいながらも機能的で、必要最低限の薬を持ち歩くのに適しています。
レッド・ネイビーの2色展開で、サイズもM・Lとあるので薬の量を考慮して選ぶことができますよ。
カバンの持ち手やポケットに入れておけば、いざというときに安心ですね。
TABITUS | ピルポーチNEW
トラベルファッションブランド「TABITUS」の「ピルポーチNEW」は、コーデュラポリエステルを表面に使用した、強度に特化したポーチタイプの商品です。
軽量ながらも耐久性が高く、旅行のお供にピッタリ。小さなスーツケースのような構造で、多種持ち歩く際にも役立ちます。
カラーはブラック・ブラウン・ネイビー・ボルドーの4色展開。
牛革のロゴはどこに持ち出しても恥ずかしくない高級感を醸し出します。
救急箱をスッキリ整理整頓するコツ
風邪薬に胃腸薬、絆創膏に加え常備薬…いざ集めてみると、たくさんの種類の薬があるもの。
使っているうちに、ついつい救急箱やポーチの中身が散乱してしまうことも少なくないでしょう。
そんなストレスを回避するため、以下では救急箱の中身をスッキリと整理整頓するコツをお伝えします。
少しのコツで、救急箱が抜群に使いやすくなりますよ。
大きなBOXタイプには仕切りトレーを活用
主に自宅に備えておく大容量タイプの救急箱には、仕切りトレーの使用がおすすめです。
救急箱の中に備え付けのトレーなどがない場合、100均などで売られている、キッチン周りの整頓にも使われるトレーが最適。
大きめのもの、小分けの小さめのもの、それぞれ入れるトレーを用意しておけば、整理整頓しやすくなります。
目薬など細々したものは小物ケースに収納
目薬や塗り薬など、一日の中で何度も使う機会のあるものは、救急箱から取り出してまたしまって…という作業はなかなか面倒ですよね。
それらの収納には、小物ケースの使用がおすすめです。
一目見ただけで中身が分かる、半透明などのプラスチック製がベスト。
中身が漏れ出さないよう、立てて収納できるものや縦長のものを使うといいでしょう。
インボックスの「半透明タイプ」の組み合わせもおすすめ
カラーボックスなどにちょうど良い収納ケース「インボックス」には半透明タイプもあるので、インボックス自体を救急箱として使うのもおすすめです。
同じ半透明タイプのナノサイズもあるので、それらを仕切りとして利用すれば細々とした薬の収納にうってつけです。
薬を小分けしたいときはジップ式のビニール袋が便利
常備薬など、最小限の量を携帯しておきたいときなどには、ジップ式のビニール袋が役立ちます。
日頃持ち歩いているポーチやお財布の中に入れておく際にも便利。
ジップ式でしっかりと口が閉まるため、中身が散らばる心配もほとんどありません。
お出かけの際のお守りに、カバンの中に常備しておく用としても良いですね。
自分の生活スタイルに合った救急箱を選ぼう
レトロなものからポップなもの、素材や形状もさまざまある救急箱。
今回は、救急箱の種類や選び方についてご紹介しました。
使うシーンを想像しながら、生活スタイルに合った一品を選びましょう。
機能性だけでなく、備えておくのが嬉しくなるようなおしゃれで素敵な救急箱を備えておけば、日々の生活に彩りがプラスされることでしょう。
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