「日中は不在がちで荷物が受け取れず、たびたび再配達を依頼することになる…」
なんて人、けっこう多いですよね。
在宅でも、お風呂やトイレなどで出られない!という場合もあるでしょう。
再配達は手間がかかるだけでなく、荷物を受け取るために家にいる必要があり、予定を調整しなければいけないというストレスもあります。
そんな荷物配達時の煩わしさから解放してくれるのが「宅配ボックス」です!
通販をよく利用されるご家庭では、宅配ボックスなしの生活は考えられない、と既に導入済みの方も多いかもしれないですね。
一方で、便利そうで気になっているけど「使い方や設置方法がわからない」「工事が必要だったり、高かったりするんじゃないの?」なんて心配をしている人もいらっしゃるのでは?
そんな悩みや不安を解消すべく、宅配ボックスの種類や使い方、設置場所別の選び方やおすすめアイテムなどを一挙ご紹介します。
目次
宅配ボックスの役割とは
宅配ボックスを設置しておくと、荷物を届けにきた配達員が宅配ボックスの中に荷物を配達してくれます。
そのため、配達日時の指定や、配達時の在宅の必要がありません。
対面で荷物を受け取ることがないので、防犯などの面から配達員から直接荷物を受け取ることを避けたい場合などにも大変便利です。
受け取る側だけでなく届ける側にとっても嬉しい
また、設置する側だけでなく、荷物を届ける配達員側にも「再配達の手間が省ける」というメリットがあります。
国土交通省によると、2018年までの調査では宅配便の配達のうち、約15.0%が再配達が必要なケースだったそうです(※)。
宅配ボックスを設置すれば配達員の負担が減るだけでなく、トラックの稼働時間が減ることでCO2の削減にもつながるため環境にも優しい取り組みができます。
自分の都合だけではなく、配達員のため、地球環境のためにも再配達を減らす取り組みはとても重要なことなのです。
参考資料
※国土交通省「宅配便の再配達削減に向けて」検索日2020/7/13
宅配ボックスにはどんな種類があるの?
宅配ボックスの種類は、主に以下の2種類に分けられます。
しかし、「戸建て」か「マンション」かなど、お家によって家の前の状況は異なります。
お家によって適切な宅配ボックスを選ぶため、それぞれの特徴をしっかり把握してから購入するようにしてくださいね。
マンションにも設置できる「簡易型宅配ボックス」
戸建てにおすすめの「工事設置型宅配ボックス」
【最初が肝心】宅配ボックス選びの4つのポイント
とても便利な宅配ボックスですが、設置する前に必ずチェックしておきたい4つのポイントがあります。
それでは、ひとつずつ簡単にみていきましょう。
【1】設置する場所をよく考える
簡易型のものは手軽に設置場所を変更できますが、工事設置型は一度設置すると移動に手間がかかります。
設置する場所をよく確認し、「扉の開閉が問題なくできるか」、「荷物をスムーズに取り出せるか」など、使用するときのことを想像してから設置場所を決めるようにしましょう。
【2】大きさを考える
宅配ボックスには様々なサイズがありますが、大型のものを選んでおくと大きい荷物も入るので便利です。
宅配ボックスが小さすぎると大きい荷物が入らず再配達が必要になるケースがあるので、定期的に届く荷物がある場合はあらかじめ荷物の大きさを計算しておくと良いでしょう。
逆に、大きすぎる宅配ボックスは場所をとるので、設置場所によっては大型のものは不向きなこともあります。設置場所と受け取りたい荷物の大きさ、両方を加味して大きさを決めるようにしてくださいね。
【3】宅配ボックスで受け取れないものを把握する
便利な宅配ボックスですが、何でも受取できるわけではないということを知っておく必要があります。
例えば、これらのものは宅配ボックスに入れられないので、注意してくださいね。
・着払いや代引きの荷物
・貴重品や危険物、生き物など
また、せっかく宅配ボックスを置いていても、表札がなく転居の可能性があると判断された場合などは荷物を入れてもらえない場合があります。
他にも、宅配ボックスに鍵がかからず、盗難の危険がある場合などは宅配ボックスを使ってもらえない場合があります。
配達員は基本的に「確実に荷物を届けること」を本業にしておられるので、宅配ボックスを設置する場合は確実に荷物を受け取ります、という意思表示をすることが大切だということを覚えておきましょう。
【4】マンションは個別に設置できる宅配ボックスに制限がある
戸建ての場合は簡易型でも工事設置型でも好きなタイプの宅配ボックスを選ぶことができますが、マンションにお住まいの場合は玄関ドアの向こうは共用の廊下なので、設置できる宅配ボックスに制限があります。
特に大型の宅配ボックスを設置したい時は、あらかじめ管理会社に設置してよいか確認するようにしましょう。
その代わり、マンションの場合は共用の玄関ロビーに「宅配ロッカー」が備わっている場合があります。
「宅配ロッカー」付きのマンションを選ぶと自分で宅配ボックスを購入する必要がないので便利ですが、ない場合はマンションでも設置しやすい「簡易型」を検討してみてくださいね。
マンションにも設置できる「簡易型宅配ボックス」
マンションの玄関ドアの前などに置かれているのを目にする機会が多いのがこの「簡易型宅配ボックス」です。
工事が必要ないため、賃貸でも気軽に置けるのが最大の特徴です。
主な素材は、ポリエステル製やプラスチック製で、素材によってメリット・デメリットが異なるので、購入前に確認してくださいね。
ポリエステル製の宅配ボックス
ポリエステル製の宅配ボックスのメリットは、軽くて折りたたみが可能なところです。安価で設置も簡単なので、気軽に利用できます。
大きな宅配ボックスを置く場所がないという場合にもピッタリです。
- 軽い
- 折り畳みが可能
- 安価
- 設置が簡単
ワイヤーで固定しておけるタイプなどもありますが、ワイヤーを切られてしまうと簡単に持ち去りが可能になります。
高価なものを入れるときは少々不安なのがデメリット。
また、はっ水加工がされていないものだと雨水などが染みて中身が濡れてしまう可能性もあります。
- 防犯面が少し不安
- はっ水加工がされていないと中身が濡れる可能性が
プラスチック製の宅配ボックス
丈夫で雨風にも強いのが、プラスチック製の最大のメリットです。
汚れてもサッとふき取れるので長く使えます。こちらも安価で購入可能です。
- 丈夫で長く使える
- 雨風など水濡れにも強い
- 安価
- お手入れが簡単
また、ポリエステル製のように使わない時にコンパクトにならず、場所をとるのがデメリットです。
ポリエステル製と同じく軽いので防犯面には難ありですが、中に重しを入れておくことで持ち去りを防止することはできます。
- マンションには不向き
- 使わない時にコンパクトにならない
- 防犯面が少し不安
「簡易型宅配ボックス」の使い方と注意点
簡易型宅配ボックスは設置も簡単ですし、使う際の準備も簡単なものが多いです。
こちらでは簡易型宅配ボックスの使い方の例をご紹介します。
ポリエステル製宅配ボックスの使い方
ポリエステル製宅配ボックスの場合、折り畳みできるものが多いので、使う時だけ広げて玄関先に設置しておくようにしましょう。
設置する際は、盗難防止のために付属しているワイヤー類をドアノブなどに固定しておきます。
宅配ボックスの中には認め印などの印鑑を入れておいてください。
ポリエステル製宅配ボックスはファスナー部分に鍵をかけるタイプが多いです。開いた状態の南京錠やダイヤルロックをかけておいてください。
配達員は宅配ボックスに荷物を入れたら施錠して帰られるので、手持ちの鍵で荷物を取り出しましょう。
また、ポリエステル製のものは刃物で切り裂かれて荷物を持ち出される可能性があるので、高価なものを届けてもらう時の使用はおすすめできません。
プラスチック製宅配ボックスの使い方
プラスチック製宅配ボックスも、ポリエステル製と同じくワイヤーなどで固定して設置し、中には印鑑と南京錠やダイヤルロックを入れておきましょう。
配達員が荷物を入れたら施錠をしてくれるので、手持ちの鍵を使って取り出します。
「簡易型宅配ボックス」のおすすめアイテム
こちらでは、「簡易型宅配ボックス」のおすすめアイテムをご紹介していきます。
軽くて設置も簡単、さらに安価で手に入る「簡易型宅配ボックス」ですが、大きさは「工事設置型宅配ボックス」と変わらないので、自宅にあったものを選ばないと場所をとって後悔することに…。
そうならないためにも、自宅にピッタリの宅配ボックスを選ぶようにしましょう。
ポリエステル製宅配ボックスのおすすめ
「引っ掛け設置」で場所をとらないタイプ
付属しているS字フックでドアの投函口や窓のサッシなどに引っ掛けて設置するタイプ。
耐荷重は約3kgと重いものは入れられませんが、荷物をずっと地面に置いておくのに抵抗がある人にはおすすめです。
宅配ボックスには珍しく、カラー展開が豊富なのもうれしいポイントですね。
宅配ボックスであることが分かりやすいタイプ
配達員の中には宅配ボックスを置いていても気づかない人も。再配達を確実になくすにはしっかり「主張」できるものがおすすめ。
こちらの宅配ボックスはフタ部分に「宅配BOX」という文字だけでなく、使い方を図で説明しています。
さらにドアなど目立つところに「宅配BOXあります」と主張できるシールまで付属。配達員にとっても分かりやすい宅配ボックスです。
大容量で持ち運びに便利な取っ手付きタイプ
75Lと大容量なので100サイズの荷物も受け取れます。荷物が入ったまま持ち運べる取っ手がついているのがポイント。
設置が楽なだけでなく、使用後は折りたためるので邪魔になりません。はっ水加工が施されているので、多少の雨でも安心です。
プラスチック製宅配ボックスのおすすめ
ペットボトルも楽々入る大容量タイプ

おしゃれな玄関の雰囲気を壊しにくいタイプ

140Lの大容量!宅配ボックス以外にも使えるタイプ
横幅88cm、奥行50cmの大型な宅配ボックス。置く場所さえあればかなり大きな荷物でも受け取り可能です。開けやすさや取り出しやすさにもこだわった設計。ガーデンコンテナなどにも使えるのがポイント。鍵を取り付ける鍵穴はありますが、南京錠や印鑑ホルダーはありません。
戸建てにおすすめの「工事設置型宅配ボックス」
工事設置型の宅配ボックスは簡易型よりもはるかに防犯性が高いことが特徴です。
簡易タイプと比較すると価格は上がりますが、自由に工事ができる戸建てなどであれば、長期的に利用することも考えればこちらの方がおすすめです。
「工事設置型」は大きく分けて「自力でも設置できる据え置きタイプ」、「ポールを立てて設置するポール建てタイプ」、「壁や門柱の工事が必要な埋め込みタイプ」があります。
自力でも設置できる据え置きタイプ
「据え置きタイプ」は工事設置型の中でも大がかりな工事をする必要がなく、自力でも設置が可能なタイプです。
地面に固定する際は、アンカーボルトとコンクリートに穴を開けられる振動ドリルを使って固定します。
コンクリートに穴を開けたくない場合も、市販のコンクリートスライドブロックを下に敷くことで穴を開けずに設置が可能です。
ポールを立てて設置するポール建てタイプ
「ポール建てタイプ」は宅配ボックスを埋め込める壁がないところでも使えるタイプで、宅配ボックスの代わりにポールを地面に埋め込みます。
インターフォンや郵便ポストと一体になったものを選ぶこともでき、玄関先をスッキリさせることができます。
壁や門柱の工事が必要な埋め込みタイプ
「埋め込みタイプ」は、お家の外壁や門柱に文字通り埋め込む必要があるので、大がかりな工事が必要となります。
お家を建てる時やリフォームをするタイミングで一緒に検討される場合が多いようです。
「埋め込みタイプ」の最大の特徴は、お家の外壁に埋め込むことでお家の中にいながら荷物を受け取ることができること。
外に出て荷物を取りに行く必要がないので、利便性は最も高いと言えるでしょう。
「据え置きタイプ」「ポール建てタイプ」「埋め込みタイプ」はいずれもスチールなど金属製のものがほとんどで、簡易型のように素材によって大きな違いはありません。
続いて、工事設置型の宅配ボックスのメリット・デメリットは何があるのかみていきましょう。
工事設置型の宅配ボックスのメリット・デメリット
工事設置型は簡易型にはないメリットがたくさんあります。
まず、スチールなど金属製なので、雨風に強く耐久性も高いということは言うまでもありません。
また、「据え置きタイプ」や「ポール建てタイプ」であればアンカーボルトなどでコンクリートに、「埋め込みタイプ」であれば壁にそのまま埋め込む形で固定できるので防犯面でも優れています。
仮に固定されていなかったとしても宅配ボックス自体がかなりの重量なので持ち去りの心配はありません。
高価なだけあって、様々な機能がついているのもポイント。
印鑑をセットしておき伝票を差し込むと自動で押印される機能や、宅配ボックスに荷物が配達されたことをスマートフォンなどに通知する機能など、便利な機能付きの宅配ボックスを選ぶことができます。
また、重厚感のあるオシャレなデザインや、壁に埋め込むことで圧迫感を感じにくいものがあり、人目につく玄関先に安っぽいものを置きたくない、スッキリさせたいという方にも適しているでしょう。
- 耐久性が抜群
- 防犯性に優れている
- 便利な機能がたくさん
- デザイン性がある
また、一度設置すると移動が難しく、業者に依頼が必要なケースもあり、引越しの際には苦労するかもしれません。
- 簡易型に比べ高価
- 設置後の移動が難しい
「工事設置型宅配ボックス」の使い方と注意点
工事設置型宅配ボックスの場合は簡易型と違い、宅配ボックスのタイプによって使い方や機能が異なる場合があります。
こちらでは先ほどご紹介したタイプ別に使い方と注意点をご紹介します。
据え置きタイプの使い方
据え置きタイプの場合は、施錠の仕方が簡易型に多い南京錠ではなく、「ナンバー可変式ロック」や「ダイヤル式ロック」になっているものも。
配達員は宅配ボックスに荷物を入れたらダイヤルを回すなどして施錠されます。
手持ちの鍵がついている場合は鍵を使って開錠し、荷物を取り出しましょう。
そういった宅配ボックスの場合は、暗証番号を忘れないように控えておく必要があるので気を付けてください。
ポール建てタイプ・埋め込みタイプの使い方
ポール建てタイプ・埋め込みタイプの施錠・開錠の仕方は宅配ボックスによって大きく異なる場合がありますが、施錠方法については配達員が分かりやすいよう、宅配ボックスの内側に記載されているケースが多いです。
中には宅配員が荷物を宅配ボックスに入れた後、ボタンを押せば自動的にロックがかかるなど機能的なものもあります。
開錠の方法は「タッチパネル式」や「カードキー式」、簡易型や据え置きタイプと同じくシリンダー錠やダイヤル式ロックなどさまざま。
特徴的なのは押印もボタン1つでできる「機械式プッシュ型」。使用する前にシャチハタをセットしておくだけで、ボタン1つで自動で押印できるというもの。
別の場所に印鑑を置いておく必要がなく、紛失の心配もありません。
ネットワークとつながっていると、荷物が届いたことや、取り出されたことが通知されるので、セキュリティー面を重視する人に向いています。
不具合が解消されるまで、長期間荷物が取り出せないことも考えられます。
また、「機械式プッシュ型」の場合はシャチハタのインクがなくなっていないか、定期的に確かめましょうね。
「工事設置型宅配ボックス」のおすすめアイテム
こちらでは、「工事設置型宅配ボックス」のおすすめアイテムをご紹介していきます。
「据え置きタイプ」や「ポール建てタイプ」、「埋め込みタイプ」などそれぞれのタイプ別にご紹介するので、コレ!というタイプが決まっている方も決まっていない方もぜひ参考にしてください。
「据え置きタイプ」宅配ボックスのおすすめ
スタイリッシュな見た目がおしゃれなタイプ
スタイリッシュな見た目の宅配ボックス。玄関先のインテリアを邪魔しません。姉妹品のポストを組み合わせることも可能です。
ドアや鍵穴は水が浸入しにくい設計となっており、強い雨の日でも安心。ダイヤル式を選べば、宅配ボックスから荷物の発送もできますよ。
脚の高さが調整できる台座付きタイプ
脚の高さが調整できる専用の台座が付属していて、かがんで荷物を取る必要がないのがポイント。簡単に押印できる「捺印器」がついているのもポイント。ネコポス用の投入口が別についています。
傘やテニスラケットなどの長いものでも受け取れるロングタイプ

「ポール建てタイプ」宅配ボックスのおすすめ
インターホン&ポスト&宅配ボックスを1つにまとめられるタイプ
インターホンとポスト、宅配ボックスが一体化したもの。デジタル式なので、防犯面を重視したい人にもおすすめ。スマートフォンと連携させれば、荷物の到着を知らせてくれたり、集荷を依頼できたりします。
ポスト&宅配ボックス&照明を1つにまとめられるタイプ
「郵便ポスト、宅配ボックス、照明」がセットで購入できるエントランスポール。「アーキフレーム」は和モダンな格子状が特徴的で、照明がついているので夜でもおしゃれな雰囲気を醸し出します。
しっかりしたポールで存在感があるタイプ
前入れ前出しタイプでスタイリッシュな見た目の宅配ボックス。「受取可」か「使用中」かが一目で分かります。専用のシリアルナンバー付き受領印が付属しているので、印鑑を用意する必要がなく、配達や受領の証明になります。
「埋め込みタイプ」宅配ボックスのおすすめ
扉の開き方や荷物の入れ方・出し方を選べるタイプ
ワンタッチで押印でき、荷物を入れるときも取り出すときも手順が分かりやすいのがポイント。万が一子供が入ってしまった時のための「閉じ込め防止レバー」付きで安心です。扉の開き方を左右で、荷物の入れ方・出し方を前後で選べますが、「埋め込みタイプ」として使うなら荷物の出し方は「後出し」が便利です。
「ポール建てタイプ」としても使えるタイプ
ウッド調のおしゃれな見た目が特徴的な宅配ボックス。高さが約40cmと小型ですが、専用のスタンドに取り付ければ「ポール建てタイプ」としても使うことができます。
郵便物も部屋の中で受け取れるタイプ
郵便物も部屋の中で受け取れます。屋内の受け取り側はペアガラスになっており、届いたものをガラス越しに見ることができます。屋内からのみロックを解除できるロック機構が備わっており、鍵や暗証番号を管理する必要がありません。
宅配ボックス選びを失敗しないために
いかがでしたでしょうか。
宅配ボックス選びを失敗しないために必要な項目をもう一度おさらいしてみましょう。
特に、通販をよく利用する人は設置して損はないですよ。
気になっている人は、ぜひこの機会に検討してみてくださいね。
