自分好みのテーブルを作りたい、家のサイズに合わせた棚を組み立てたいなど、DIYを始めるにあたり、作りたいモノの完成形をイメージしますよね。
作ってみたいとは思いつつ、すぐにDIYに手を出せない理由として、「工具の種類が多すぎて何が必要かわからない」といった問題があるかと思います。
そこで今回は、「コレがあれば一通りのDIYはこなせる」と言える、『最初に揃えるべきDIY工具一式』をご紹介します。
家には置きづらい電動工具を使いたいときに便利な、ホームセンターのDIYコーナーの使い方もお教えしますよ。
この記事をメモ代わりに、これから揃える必要があるDIYアイテムをチェックしていきましょう!
目次
DIYの基本の手順とDIYを始める時の必須アイテム
DIYの大まかな作業手順は、
- 作りたいものをイメージして簡単な図面を作成し、必要な材料を確認・用意する
- 材料の切断、やすりがけなどの加工をする
- 材料を組み立てる
となっています。
塗装がなければ、どんな物もこの3つの手順で作ることが可能です。
DIYを始める時の必須アイテムは14種類
DIYを始める時のに用意したいアイテムは全部で14種類あります。
手順2の「切断」と「やすりがけ」、手順3の「組み立て」、またその他に用意した方がいいアイテムに分けてご紹介します。
- 手鋸
- ソーガイド
■やすりがけ
- 紙やすり
- やすりホルダー
■組み立て
- 電動ドライバー
- ドライバー用ビット
- 差し金
- メジャー
- 水平器
- 鉛筆
■その他
- クランプ
- レジャーシート
- ペンチ
- マスク
この14種類があれば、一通りのDIYはこなせます。
各アイテムがどのような場面で必要になるのか詳しく見ていきましょう。
最初に揃えるべき工具や道具【切断編】
DIYで使われる素材は、主に建設会社などが購入するものと同じです。
そのため、DIYで使うには大きすぎるため切断が必要となります。
その時に必要になるアイテムが、「手鋸」と「ソーガイド」です。
手鋸
手鋸は名前の通り、手で持って使えるサイズのノコギリのこと。
ノコギリの刃を交換できる替え刃タイプのもの、木材だけでなくパイプや軟鉄なども切断できる多目的タイプなど、さまざまです。
手鋸のオススメは替え刃タイプの物。
シンプルに縦の切断が可能で、刃がダメになった時に交換できる、様々な素材に合わせた刃に交換できるなどのメリットもあります。
おすすめの手鋸

歯も持ち手も交換可能で、大きすぎず小さすぎず、DIYにピッタリのサイズ感です。
刃の収納ケースなどが付いているのも嬉しいですね。
ソーガイド
手鋸を使う際、慎重に切断しているつもりでも、まっすぐに切れていないことが多々あるでしょう。
そんな時は、ソーガイドを使うと安心です。
ソーガイドは、刃の通り道を固定してくれるため、おのずとまっすぐ切断できる便利アイテム。
これがあると慎重にならなくても良いため、ひたすらギコギコと切断に集中出来てかなりの時短になります。
ソーガイドは、ツーバイフォー(2×4SPF木材)と呼ばれるDIYに多用される素材のサイズを固定できるものを選びましょう。
それ以上のサイズの素材を使うことは少なく、それより小さい素材であれば目視でも切断が容易なためです。
おすすめのソーガイド

90度だけでなく、22.5度や45度などにも細かく対応しており、斜めにも楽に切断できます。
余談ですが、最近のDIYブームにより、DIYにピッタリのサイズ感や塗装済みの木材などが販売されていることもあります。
割高になりますが、手鋸を使って木材を切断する手間を省きたい、手っ取り早く作りたいという方はこちらも探してみるといいですね。
最初に揃えるべき工具や道具【やすりがけ編】
切断の次は、やすりがけが必要です。
切りっぱなしの素材は断面がギザギザで、そのまま使うと怪我をする恐れがあります。
切断面以外にも同じことが言えるため、組み立て前には必ずやすりがけを行いましょう。
ここで必要になる道具はもちろんやすり。
当然ながら、やすりにもさまざまな種類があります。
まずは、やすりにおける「番手」と「種類」について理解を深めましょう。
やすりの「番手」ってなに?
やすりの番手とは、目の粗さのこと。
つまりはヤスリのザラザラ具合です。
この番手は「#数字」で表されており、数字が小さいほど目が粗く、大きくなるにつれて目が細かくなっていきます。
数字が小さいほどザラザラが粗く削る力が強まり、数字が大きいほどザラザラが細かく削る力が緩やかになります。
番手はだいたい「#60」・「#120」・「#240」・「#400」あたりの4つを揃えておけば十分です。
番手が違うやすりを使い分けよう
基本的なやすりの使い方ですが、まず番手の数字の小さいやすり(目の粗い)でガリガリと削っていきます。
徐々に番手の大きいやすり(目の細かい)に変えて綺麗にならしてゆくと、ツルツルサラサラとした感触が出来上がります。
やすりの種類
やすりと一括りに言っても、その中にはいくつか種類があります。
■サンドペーパー
まずは基本のサンドペーパー。
もっとも値段が安く、基本的な用途に最適で広く普及しています。
■耐水性サンドペーパー
2つ目は、耐水性サンドペーパー。
名前の通り、耐水性のサンドペーパーです。
水に濡れる場所での使用を目的として作られており、普通のサンドペーパーよりも頑丈です。
■布やすり
3つ目は、布やすり。
紙ではなく布で出来ているため、ガシガシと使っても破れません。
もっとも耐久性に優れているため、手動よりも電動工具などと合わせて使用されることが多いです。
頑丈な分値段もそこそこします。
おすすめのサンドペーパー
基本的には以上の3種類なのですが、DIYにおいては2つ目の耐水性サンドペーパーがおすすめです。
サンドペーパーと比較して、値段も数円~数十円程度しか変わらないにも関わらず、耐久力がグンと上がります。
目詰まりしづらく、したとしても水で流して即再利用が可能です。
水場で使用することがなくとも、耐水タイプを選んでおくとストレスなくやすりがけを行えるでしょう。
手を傷めないやすりホルダーもお忘れなく
やすりをかける際には、「やすりホルダー」も欠かせません。
そのまま手でかけたり、木材の切れ端に巻きつけてもいいのですが、効率の悪さにほぼ間違いなく泣きをみることになるでしょう……。
やすりがけは想像以上に体力を消耗し、手も痛みます。
したがって、やすりホルダーは持ち手にスポンジやゴムがついているタイプを選んでおけば安心です。
最初に揃えるべき工具や道具【組み立て編(穴あけ・ネジ打ち)】
やすりまでかけたら、あとはお楽しみ。ネジ打ちや組み立ての時間です!
ここで必要になるアイテムは、
- 電動ドライバー
- ドライバー用ビット
- 差し金
- メジャー
- 水平器
- 鉛筆
電動ドライバー
電動ドライバーは手動のドライバーで代用出来ないこともないのですが、手間が数倍かかります。
電動ドライバーは使い方も簡単で、モノによっては5000円程度ですので、この先もDIYをしていくのであれば、ぜひとも購入しましょう。
電動ドライバーは4つに分けられます。
■有線電動ドライバー
コンセントにコードを刺したまま使うタイプの電動ドライバー。
■コードレス電動ドライバー
充電したバッテリーをドライバーにセットするコードレスタイプ。
バッテリーの代わりに電池を使用するものもあります。
■有線インパクトドライバー
電動ドライバーが横に回してネジを締めるだけの機能に対して、インパクトドライバーは奥に押し込む力が加わったタイプです。
横と奥と同時に力を加えるため、電動ドライバーよりも早くネジを閉められます。
また、電動ドライバーでは難しい硬い場所に穴を開けたりすることも可能になります。
■コードレスインパクトドライバー
インパクトドライバーにもバッテリーや電池を使うコードレスタイプがあります。
この4種類の上から順に値段が安く、コードレスインパクトドライバーがもっとも値段が高い傾向です。
どのタイプの電動ドライバーを選ぶのが正解?
性能だけみると、インパクトドライバーの方が優秀に思えますよね。
しかし、インパクトドライバーは力加減を自分で調整しなければならないため、精密な作業にはやや慣れが必要になります。
一方で、電動ドライバーは回転する力加減を固定できるため、細かい作業にも向いています。
今後も「DIYで色々なモノを作ってみたい!」、「より本格的にDIYをする予定があるってガンガン作業していきたい」、という方はインパクトを。
今はとりあえず楽にネジ閉めや穴あけが出来ればいい、という方は電動ドライバーを選びましょう。
電源の有無に囚われないコードレスがおすすめ
どちらにも言えることは、コードレスの方がどんな場所でも作業出来るということ。
例えば屋外などでコンセントがない場合、高所での作業で線が足りない、絡まりそうで邪魔になるなど、小さなストレスになることが多いですよ。
電動ドライバーのおすすめメーカー
電動ドライバーのおすすめ機種は、「マキタ」の製品です。
100年以上も続く工具メーカーで、プロ御用達。
アフターサービスも充実しているため、本格的にDIYを始めたい人はマキタにすれば間違いなしです。
少し威力が落ちますが、DIYに申し分なく、プロの中にも使っている人がいるメーカーならば、「工機ホールディングス」の製品もオススメ。
マキタよりも値段が安いため、少しでも初期費用を抑えたい方はご検討ください。
また、「ボッシュ」の充電式もお手軽で基本的な作業をおこなえるためオススメですが、バッテリー内臓タイプはバッテリーの寿命がきた時に本体ごと買い換える必要が出てくるので要注意。
ドライバー用ビット
そして、忘れてはならないのが、「ドライバー用ビット」。
六角や丸ナット、ボックスなど様々な形のビットがあります。
これがなければ、いくら電動ドライバーの性能がよくてもネジのピッチや開けたい穴のサイズに対応出来ません。
まずは数本セットになっているものを購入し、都度追加していきましょう。
穴を開ける位置を決める「差し金」などもお忘れなく
次に、「差し金」、「メジャー」、「鉛筆」。
これらは穴を開ける位置を決める際に使います。
差し金とは、L字型の定規のようなもので、メモリを測りながら線を引いたり、直角を確かめる際に用います。
メジャーは5mもあればご家庭では困らないでしょう。
スチール製の硬いものだと、天井から床までを折れずにピッシリと測れます。
意外と忘れがちなのが、鉛筆。
マジックやシャーペンでも代用可能ですが、跡が残ったり目印が見え辛いといったことが起こり得るため、鉛筆があればそれを使いましょう。
水平になっているかを「水平器」で確認
最後に「水平器」。
組み立てる際にきちんと水平になっているかを確認する道具です。
レーザータイプもありますが、DIYでは気泡式、またはアプリで十分でしょう。
使い方は簡単で、水平を確認したい箇所に置くだけ。
例えば棚を組み立てる際、棚板がきちんと水平になっているか目視では分かりづらいですよね。
そこで、棚板に水平器を置いてみると、気泡タイプならば気泡の傾き加減で、アプリならば何度傾いているかが表示されます。
あとは水平になるまで角度調整していきましょう。
あると便利なDIY工具・道具類
最後にご紹介する道具は、あると便利なものたちです。
ご家庭で代用出来るものもありますが、あえて一覧に追加しています。
クランプ

そんな時に、クランプがあると素材がズレないように固定出来るようになります。
レジャーシート
作業を効率的に、後片付けを楽にしたいのあれば、レジャーシートを敷きましょう。
新聞紙などで代用可能ですが、大きめのレジャーシートが場所も隙間も気にせず作業出来るためオススメです。
ホームセンターでは数百円からさまざまな大きさで販売されています。
ペンチ

例えばネジ穴が潰れたり、釘を刺しすぎて抜けなくなった時、なにか硬いものを切断する必要がある時など。
100均のペンチでも1本あれば十分なので、ぜひとも用意しましょう。
マスク
あえてマスクも書いておきました。
作業中は気がつかない間に木屑や粉が大量に舞っています。
中には吸い込んでしまうと有害なものもあるため、必ずマスクをつけて作業しましょう。
DIY初心者の味方!ホームセンターのDIYコーナーを活用しよう
ホームセンターやコワーキンスペースなどにDIYコーナー(ワークスペース)という場所があります。
「かさばる電動工具をすべてそろえるのが難しい」
「お家にDIYできる広いスペースがない」
などの悩みから、DIYに手を出せない方もいるかと思います。
そんな悩みを抱えたDIY初心者の方にぜひ活用していただきたいのが、DIYコーナー!
こちらではホームセンターなどのDIYコーナーでできることや活用方法をご紹介します。
DIYコーナーでどんなことができる?
ホームセンターやコワーキンスペースなどにあるDIYコーナーでできることは、主に下記の3つです。
- 専門的な電動工具を借りられる
- 木材をカットしてもらえる
- 作業場所を借りられる
ホームセンターなどによってサービス内容は異なりますが、DIYを始めたばかりの初心者にとって強い味方となってくれます。
では、DIYコーナーで借りられるものや受けられるサービスを詳しく見ていきましょう。
DIYコーナーで借りられる電動工具
DIYだからといって、全てを人力でおこなう必要はありません。
電動工具を活用して職人のようなクオリティの高いものづくりが出来ることも醍醐味です。
DIYコーナーで借りられる電動工具「ジグソー」
例えば、切断には「ジグソー」という電動ノコギリがあります。
プロも使う工具を、初心者の方がいきなり購入するのは気が引けてしまいますが、レンタルならばお手軽ですよね。
やはり電動なだけあって手動よりも早く、高いクオリティで切断が可能になります。
扱い方に慣れてくると、曲線カットや細かいカットも出来るようになりますよ。
DIYコーナーで借りられる電動工具「サンダー」
やすりがけには、「サンダー」という電動工具を使うこともできます。
手作業だと体力勝負な面があったやすりがけも、電動工具なら楽チンですね。
私は掃除機で吸収しながらお家でサンダーを使ったことがあります。
テレビの裏やかけてあった洋服、棚の中の本、カーテンレールなど、ありとあらゆる場所に木粉が舞いました……。
作業スペースも借りられるDIYコーナーなら、気兼ねなく使えますよ。
電動ドライバーも借りられる!
購入すべき工具でもご紹介した、電動ドライバーもホームセンターのDIYコーナーでレンタル可能です。
購入前に試したい機種や、やっぱり購入はまだ早いとお悩みの方はレンタルもご活用してみてはいかがでしょうか。
お値段はお店により異なりますが、大体1日数百円程度でレンタルできるようです。
木材を代わりにカットしてくれるサービスも
お店によっては、1カット数百円で購入した素材の切断を引き受けてくれるところもあります。
わざわざ自分で切る必要がないのでお手軽ですね。
素早く指定した通りの長さにカットしてくれるので、切断だけでもお任せすると後の作業が随分と楽になります。
お家に作業スペースがない方にもおすすめ
作業スペースを解放しているお店もあります。
先ほどご紹介したようなジクソーやサンダーといった電動工具は、お家の中で使うと後始末が大変なことも。
ホームセンターなどの作業スペースを使えば、ある程度の素材の切断やヤリスがけなど加工をしてしまい、あとはご自宅で組み立てのみ、という形まで持っていけます。
お家が汚れてしまうことを気にせず作業出来るため、時間やお金に余裕があればぜひとも活用してみましょう。
このように、DIYコーナーにはさまざまなメリットが盛りだくさん。
初心者の方でも気兼ねなく、楽をしたいところはどんどん任せて楽しくDIYしましょう!
まとめ
DIYを始めようにも、工具の種類が多すぎてどれを用意したら良いのかわからないという方のために、必要最低限の工具をご紹介しました。
今回ご紹介した14種類の工具があれば、一通りのDIYは可能です。
また、ホームセンターのDIYコーナーも併せて活用することで、多様なものづくりができるようになります。
自分は初心者だからと気後れせずに、電動工具にもどんどん挑戦していきましょう。
DIYはやればやるほど上達が目に見える楽しい趣味です。
クオリティもさることながら、イチから作ったモノにはきっと愛着が湧くはず。
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