インテリアにグリーンを取り入れてみたいけれど、枯らしてしまわないか心配という人も少なくないかもしれませんね。
また、小さな子どもやペットがいると、部屋の中に土を置くのが難しいこともあるでしょう。
そんな時におすすめしたいのがエアプランツ。土が要らない植物で、水やり頻度も少ないので初心者でも気軽に育てられます。
また、鉢を使わないためさまざまなディスプレイ方法で楽しめるのも魅力です。
そこで今回は、エアプランツの特徴や育て方について紹介します。
おすすめの飾り方アイデアも紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
エアプランツとは?
エアプランツとはブロメリア科の「ティランジア」という植物のこと。
ブロメリア科の植物にはパイナップルもあり、エアプランツと遠い仲間なんだそうです。
土を必要とせず、樹木の皮や岩などに根を付けて着生1植物などが、他のものに付着して育つこと。 寄生とは異なり、養分をとることはありませんするというのが大きな特徴。
雨や空気中の水分を吸収することから、エアプランツと呼ばれています。
土が要らないエアプランツは室内でも衛生的に管理でき、置いたり吊るしたりして飾れるので、インテリアとしても取り入れやすいのが魅力です。
また、乾燥に強いため水やり頻度が低くて済み、病虫害が少ないのもポイント。
グリーン初心者にもおすすめの植物なんですよ。
エアプランツは100均でも気軽に買える!
エアプランツは園芸店やインテリアショップのほか、ダイソーなどの100均でも豊富に扱っています。
100均のものは小ぶりなサイズですが、リーズナブルなので失敗を恐れず気軽に試せますよ。
園芸店やインテリアショップなどでは大きくて立派なものもありますが、その分高額なので初心者の人は手を出しにくいかもしれませんね。
気軽に育て始めたいという人は、100均のエアプランツからスタートしてみるのもおすすめです。
元気なエアプランツの選び方
エアプランツを購入する時は、状態をよく見て元気なものを選ぶようしましょう。
購入時にチェックしておきたい、選び方のポイントを紹介します。
葉がきれいかどうかチェック
枯れた葉が多かったり、葉先が茶色くなっていたりするものはなるべく避けるようにしましょう。
裏返して根元の方も確認し、色が悪くないか、カサカサしすぎたりやわらかすぎたりしないかチェックします。
重さをチェック
エアプランツを手に乗せた時に、同一品種で大きさがほとんど同じでも、重みが異なる場合があります。
重たいものは水分をしっかり含んでいて元気な証拠。
見た目で判断しにくい場合は、ぜひ重さもチェックしてみてください。
エアプランツの基本的な育て方と枯らさない方法
エアプランツは土が要らないので、購入後に植え付ける手間もありません。
普段の管理方法さえ知っておけば、気軽に育て始められますよ。
ここでは、エアプランツの基本的な育て方を紹介していきましょう。
上手に育てるために大切なのは、水やり・風通し・日当たりの3つのポイントです!
エアプランツの育て方|ポイント【1】水やり
エアプランツの基本的な水やり方法は、霧吹きで水を吹きかけるミスティングです。株全体が濡れるまでたっぷりと水を吹きかけます。
また、季節や湿度など、環境などによって水やり方法をかえることも大切です。
春~秋の水やり方法
春~秋は成長期なので水やりは週に2~3回程度を目安に行います。
水やりは夕方~夜にかけて行うのがポイント。エアプランツは夜間に気孔が開くため、その時間にあわせて水やりすると効果的です。
また、気温の高い季節は朝~昼にかけて水やりすると、水があたたまって株が煮えてしまい、腐ってしまう場合があります。
そのため、日の落ちる時間帯に水やりして、朝には乾いているようにしましょう。
冬の水やり
冬は休眠期なので水やりは週に1回程度でOK。
エアプランツは寒さが苦手なため、冬の間は昼間のあたたかい時間帯に水やりするようにします。
夜の気温が低い時に水やりすると、冷えて弱ってしまう恐れがあるので注意しましょう。
水やりしたあとはしっかり乾燥させる
霧吹きで水をかけたあとはしっかり乾かすことが大切!乾きが悪いと蒸れてしまい、枯れる原因になる場合があります。
エアプランツの形状によっては中に水が溜まりやすいものもあるので、逆さにしたり、風通しのいいところに置いたりして、しっかり乾燥させてから飾っている場所に戻すようにしましょう。
エアプランツの育て方|ポイント【2】風通し
エアプランツにとって風通しはとても重要です。
空気の流れる場所で管理しないと、蒸れてしまう恐れがあるからです。
特に気温が20℃以上になってくると蒸れやすくなるので注意しましょう。
窓を開け時に空気の通り道となる場所でエアプランツを管理するのがおすすめです。
扇風機やサーキュレーターを使ってもOK
窓を閉め切っている時や梅雨時期など、室内の風通しが悪い場合は扇風機やサーキュレーターを活用するのも1つの方法です。
ただし、強風を直接当てるのは乾燥しすぎる場合もあるので、やわらかい風が当たるようにするか、壁や天井に風を当てて、周囲の空気が流れるようにするのがおすすめです。
水やり後に扇風機を使って乾かしてもいいでしょう。
エアコンの風や冬場の風通しには注意
エアコンの風は乾燥しすぎてしまう場合があるので避けましょう。
また、冬の時期は風が当たると冷えてしまうこともあるので注意。
気温を確認して、冷える場所に置いているなら風が当たり過ぎないように気を付けましょう。
一方で、暖房や加湿器を入れている室内では少し風を送って、水やり後にしっかり乾くようにしておきます。
エアプランツの育て方|ポイント【3】日当たり
エアプランツも他の植物と同様に日当たりのいい場所を好みます。
ただし強い直射日光はNG。葉焼けを起こしてしまうので注意しましょう。
基本的には明るい日陰がベスト。室内ならレースカーテン越しやブラインドの隙間から漏れるようなやわらかい光が当たる場所に置くのがおすすめです。
エアプランツの種類
エアプランツは大きく分けて2タイプの種類に分かれます。
見た目のほか、それぞれで特徴や育て方のポイントも少し異なるので覚えておくといいですよ。
白っぽい見た目の銀葉種
葉の表面にトリコームという細かい毛をまとい、白っぽく見えるのが銀葉種というタイプ。
触るとふわふわした感触のものも多いです。
このトリコームには水分を吸収する役割があります。水やり後はしばらくの間しっとりと湿っていて、乾燥に強いです。
ただし、水分を吸収しやすい分蒸れやすいので、水やりしたらしっかり乾かす必要があります。
日光を好むので直射日光を避けた明るい場所で管理してあげましょう。
全体が緑色の緑葉種
緑葉種はトリコームがなく、株全体が緑色のタイプ。
トリコームがない分乾燥しやすく、水やり後は銀葉種よりも比較的早く乾き、蒸れにも強いです。
ただし、銀葉種よりも水やり頻度を多めにする必要があります。
また、トリコームがないことで強い日差しに弱い傾向もあります。
レースカーテン越しの窓辺でも日光が強すぎる場合もあるので、様子を見ながら室内寄りの場所に移動させるなど明るさを調節しましょう。
銀葉種に比べて少しデリケートですが、生長の早い種類なので、水やりをしっかり行えば育てる楽しさを味わいやすいですよ。
エアプランツが乾き気味になってしまったらソーキングを!
エアプランツの水やり方法には、ミスティングのほかにソーキングという手段もあります。
これは水を張った容器にエアプランツを丸ごと浸ける方法です。
ボウルや洗面器など何を使っても大丈夫ですが、小さいエアプランツならグラスや保存瓶などがやりやすいですよ。細長い形状の容器なら立てて浸けられます。
ソーキングは頻度や浸す時間など、いくつか注意しておきたいポイントがあるので紹介していきますね。
ソーキングをするタイミングと浸す時間
ソーキングは旅行でしばらく水やりができなかった時など、エアプランツが乾燥気味になっている時に行うのがおすすめです。
普段から霧吹きで水を与えている場合は、月に1回程度を目安として行います。
1回あたり3~4時間を目安に浸けておきましょう。
長時間浸し過ぎると弱ってしまうので注意してくださいね。また、常温の水道水を使うようにしましょう。
梅雨や冬の間はソーキングを控える
梅雨の間は水やり後の乾きが鈍くなるため、ソーキングを控えましょう。
湿度の高い時期なのでエアプランツが乾燥しすぎることもほとんどありません。
また、冬の間は休眠期で生長が遅くなるため、この時期もソーキングは控えるようにします。
だいたい気温が5℃を下回ってきたらソーキングはやめるようにしましょう。
ソーキング後はしっかり乾かして
霧吹きでの水やりと同様に、ソーキング後はしっかり乾かすことが大切です。
逆さまにして株の中心部分に水が溜まらないように気を付けましょう。
扇風機で風を送るなどして、長時間湿ったままにならないようにすることが大切です。
エアプランツを置く場所
エアプランツは室内でも屋外でも管理できます。
インテリアとして楽しみたいなら室内で、より元気に生長させたいなら屋外で管理するといいでしょう。
エアプランツの置き場所を考える時は、通気性や明るさなどをチェックすることが大切です。
室内で管理する場合
室内管理の場合は、風通しと日当たりを考えて置き場所を決めましょう。
直射日光が当たらない明るい窓辺がおすすめのポイント。網戸にすれば風通しをよくすることもできますね。
ただし、夏場に気温が上昇するようなら、もう少し室内側に置くか、エアコンやサーキュレーターなどをうまく活用しましょう。
屋外で管理する場合
気温が10~20℃くらいの春と秋では屋外で管理することもできます。
直射日光を避けて、半日陰に置いてあげるのがおすすめです。ベランダや庭に木がある場合は、その木陰を活用するのもいいですよ。
30℃以上になってきたら日が当たらず、風通しのいい場所へ。または、涼しい室内へ移動させるのもいいでしょう。
気温が下がってきて10℃以下になった時も室内へ取り込むようします。
エアプランツを何の上に置く?
エアプランツは土が要らないので、基本的にどんな場所の上に置いてもOK。
しかし通気性が悪くて、蒸れやすいところなどは注意が必要です。
メッシュ状など通気性のいいものに置く
初心者の人は特に、メッシュ状の通気性のいいものを置き場所にする方がおすすめです。
テラリウムのようにガラス瓶の中に入れて蓋をしてしまうと蒸れて枯れることも。
通気性の悪い容器などに飾りたい場合は、水やり後の乾燥をしっかり行いましょう。
また、置くだけではなく、壁や窓際に吊るすと風通しがよくなり、インテリア性もアップします。
エアプランツを木に着生させる方法も
エアプランツは着生植物なので、木などに根を張らせることもできます。
根を張ることで安定して育てられ、多少の水分や養分も根から吸収するので、生長を促すメリットもあるんです。
また、エアプランツ本体を手でつかまなくて済むようになるので、葉が傷みにくくなる利点も。
バークと呼ばれる木の皮や流木、コルクなどに着生させて飾る方法も人気ですよ。
このあとに、バークを使った飾り方も紹介しています!
エアプランツのおすすめの飾り方
ではここで、エアプランツの飾り方のおすすめを紹介していきます。
インテリアになじむアイテムや、育てやすい場所を考えてディスプレイを楽しみましょう!
ヒンメリなどのハンギングアイテムに入れて吊るす
多面体の形をした北欧のモビールであるヒンメリは、エアプランツを飾るのにぴったりなアイテム。
通気性抜群なので、エアプランツを乾かしながらディスプレイすることができます。
100均でも似たような形状のハンギングアイテムが売られているので、手持ちのエアプランツにあったサイズのものを使って気軽に飾ってみましょう。
軽量なので小さな押しピンで壁につけたり、カーテンレールの端っこに吊るしたりできます。
北欧のオシャレなモビール『ヒンメリ』って? 取り付け方・飾り方とおすすめグッズ
バークチップに着生させる
エアプランツを飾りながら大きく生長させていきたい場合は、バークチップや流木などに着生させるのがおすすめです。
赤松などの皮であるバークチップは100均やホームセンターなどで気軽に購入できるのでトライしやすいですよ。
バークチップにエアプランツを固定する方法
やり方はとっても簡単。
エアプランツの大きさに適したバークチップを用意し、穴を開けてワイヤーを通し、エアプランツを固定するだけです。
ワイヤーはエアプランツの葉の間を通し、裏でねじってホチキスでとめるといいですよ。
バークチップは板に比べてやわらかいので、キリなどの先の細いもので簡単に穴が開きます。
紐を取りつければ吊るして飾ることができますね。
ただし、バークはアク抜きが必要です。そのまま使うとエアプランツが汚れる場合もあるので、アク抜きを最初にしておくようにしましょう。
一旦水を取り替えて、さらに半日~1日浸け置き。
その後しっかり乾燥させればOKです。
板とワイヤーを使って固定
板とワイヤーを使ったエアプランツ用のホルダーに固定する方法も。
ナチュラルな雰囲気でエアプランツと相性抜群の飾り方です。インテリアテイストを選ばないのもポイントですよ。
こちらは市販品ですが、シンプルな構造のため手作りする人も多いようです。
引っかけているだけなので、ミスティングやソーキングの際に取り出すのが簡単なのもメリット。
乾かす間は逆さにして引っかけておくこともできます。
歯ブラシスタンドに置くだけなら省スペース
無印良品や100均など、最近では見かけることの多い歯ブラシスタンド。実はエアプランツを飾るのにぴったりです。
立てるだけなのでとっても簡単で、省スペースに飾れるのがメリット。
明るい窓際など、好きな場所に並べて楽しめます。
ただし、葉の中に水が溜まった状態で立てると乾きにくくなるので、水やり後は逆さに振って水気をしっかり切ってあげるといいですよ。
ワイヤーバスケットに置く
エアプランツをポンと置くだけでもインテリアのアクセントになりますよね。
ワイヤーバスケットなら通気性もいいので、水やり後に乾かしながら飾ることができます。
アイアン素材はエアプランツと好相性。ヴィンテージな雰囲気も楽しめますよ。
アイアンバスケットなどは100均でも取り扱いがあるのでぜひチェックしてみてください。
この機会にぜひエアプランツを育ててみて!
いかがでしたか?エアプランツの育て方や飾り方について紹介しました。
エアプランツは定期的に霧吹きで水やりし、しっかり乾かすことさえ気を付けていれば、そんなに管理が難しい植物ではありません。
土やプランターが要らないのでインテリアとして取り入れやすく、グリーン初心者にもおすすめです。
100均でも気軽に購入できるので、ぜひこの機会にエアプランツを育ててみてはいかがでしょうか?
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