小さいお子さんの寝相の悪さに困っていませんか?
毎晩ベッドから落ちそうで、掛け布団やバスタオルもすぐにはいでしまうの…
など、子どもの寝相に悩んでいる方って結構多いんです。
中には、「隣で寝ている時に蹴られる」「寝返りした子どもの手足が顔に直撃する」など、「子どもの寝相の悪さが原因で、大人が寝不足になってしまう!」というお悩みの声も。
保育士 木村光
目次
どうして子どもって寝相が悪いの?
まずは、どうして子どもの寝相は悪いのかを探ってみましょう。
実は、大人も子どもも睡眠中に寝返りを打つのは、レム睡眠とノンレム睡眠の終わりが多いそうです。
この聞きなれないレム睡眠とノンレム睡眠ってなんでしょうか。
レム睡眠とノンレム睡眠
人間の睡眠の段階にはレム睡眠とノンレム睡眠の2つがあります。
寝ている間も脳や身体の状態は変化していて、その状態によって睡眠の段階が分けられているのです。
レム睡眠中、脳は活発に動いており、睡眠中でも目がクリクリと動いています。
この「急速眼球運動」の頭文字をとって、REM(レム)がある睡眠と呼ばれています。
一方、ノンレム睡眠はこの目の動き(レム)がなく、脳が休息している状態になっています。
大人と子どもの睡眠の違い
人間は寝ている間、このレム睡眠とノンレム睡眠を交互に繰り返していると言われています。
実は、子どもの場合はこのレム睡眠とノンレム睡眠の切り替わりが大人と比べて倍くらい多いのだそうです。
レム睡眠中には脳の神経回路が生成されており、子どもは大人よりもレム睡眠の割合が多い特徴があります。
また、寝ついてから最初に訪れるノンレム睡眠中には成長ホルモンが大量に分泌されていて、子どもの身体の組織と脳の成長を促しています。
このように子どもにとって睡眠は成長や発達にとても重要な営みなので、睡眠時間をしっかり確保することが大切なのです。(引用:ユニ・チャーム株式会社「レム睡眠とノンレム睡眠」検索日2021/10/6)
寝ている子どもが身体をよく動かすのには、こういう理由があったのですね。
さらに、子どもは睡眠中に身体を動かしたり寝返り打ったりすることで、身体のしびれや体温のコントロールもしているんだそうです。
つまり…子どもの睡眠中には、ある程度の寝相の悪さが必要ということなんですね!
とは言っても、子どもの寝相の悪さから起こる負担や心配は少しでも軽減したいもの。
我が家には2才~11才までの4人の子どもがいます。
子どもの寝相の悪さに悩まされた期間も長く、今日まで家族の安眠のために試行錯誤してきました。
ではさっそく、寝相の悪い4人の子どもたちにこれまで私が試してきた「寝相の悪さ対策方法」をご紹介していきます。
参考資料
※ドリエル「眠りの種類 ~レムとノンレム~」検索日2021/10/6
子どもの寝相の悪さ対策|おひな巻き
我が家では、新生児~生後6ヶ月頃の時期は、日中のお昼寝は布団やソファーに、夜はベビーベッドに寝かせるというスタイルで過ごしていました。
まだ寝返りをしない赤ちゃんの時期には、ソファでのお昼寝のときもベビーベッドで夜寝るときも、しばらくの間は「おひな巻き」という寝かせ方をするのが定番でした。
おひな巻きとは、こんな風に夏場は大判のガーゼケットで、冬場は大人用のバスタオルで赤ちゃんを包み込むスタイルのこと。
睡眠中の赤ちゃんの手足が固定されてお腹の中にいたときと同じ状態になるので、安心して眠れていたと思います。
(この方法は、寝返りができるようになる生後5~6ヶ月頃になると子どもが嫌がるのでやめていました。)
おひな巻きにすると身体が固定されるので、睡眠中に手足が壁やベッドにぶつかることもなかったです。
子どもの寝相の悪さ対策|円形ベッド
おひな巻きと並行して使っていたのが「円形ベッド」。
円形ベッドもおひな巻きと同じく、赤ちゃんの身体が包み込まれるようなスタイルに。
赤ちゃんの身体が中央にすっぽりはまって身体が丸く保てるので、だいたい新生児~1才半位までのお子さんにおすすめの方法です。
私は円形ベッドに授乳クッションを使っていましたが、大きめのバスタオルを棒状にしても簡単に作ることができるので、作り方もご紹介します。
バスタオルを使った円形ベッドの作り方
- まず、大判のバスタオルを半分にして厚みを持たせます。
- 端からクルクルと巻いて長い棒を作りましょう。
- 棒状になったタオルを円のように丸くして…
- 子どもの足がくる部分にクッションを置けば円形ベッドの完成!

我が家の場合は円形ベッドがない場合と比べると、子どもの寝相の悪さの度合いが違ったんです!
たまに子どもが円形ベッドからはみ出すこともあるので、その時には抱き上げてベッドへ戻すようにしていました。
赤ちゃんを寝かせるとき、安定感のある丸い姿勢を保つことで、のちの全身バランスにも影響するのだそうです。
円形ベッドは、ベビーベッド上でも添い寝のベッド上でも設置できるので、ぜひ試してみてください。
子どもの寝相の悪さ対策|タオルで抱き枕
バスタオルは円形ベッド以外にも役立ちます。
筒状にしたバスタオルを子どもの足の間に挟んで抱き枕のようにするといいですよ。
手作りの抱き枕のいいところは、子どもの身体に応じて抱き枕の太さや長さを変えられること。
まだ小さいうちは、スポーツタオルなどの細長いタオルで抱き枕を作るのもいいかもしれません。
- まず、バスタオルを広げます。
- 2つに折りたたむのを数回繰り返します。
- 端からクルクルと巻いていくと…
- 抱き枕になりました!

タオルのサイズや形によって作り方は違ってくると思います。
だいたいお子さんの足に挟めるくらいに、厚みや長さを調整して作ってみてください。
小学校高学年になった息子は、生意気にも「フワフワビーズの抱き枕がいい」と言って、今は市販の抱き枕を使っています。
子どもの寝相の悪さ対策|端に寝かせる
我が家では、ベッドを設置していた時期もありましたが、今は家族全員が布団で寝ています。
布団にしてからは、なるべく子どもを寝かせる位置は壁側・端側にするようにしました。
この配置にすることで、寝相が悪くても布団からはみ出さず、転がっても布団内に収まるようになりました。
本当に寝相が悪いので、布団の上下部分にもクッションやバスタオルなどを置いてガードをすることもあります。
子どもの寝相の悪さ対策|スリーパーを着せる
冬場の寒い時期には夜中に掛け布団をはいでしまうのが心配で、夜中に何度も起きてしまいませんか?
そんな方には、パジャマの上に着せるスリーパーがおすすめです。
お尻までカバーできる大きめサイズを購入して、身体を覆ってしまえば寝冷えしなくて安心!
我が家では、スリーパーを着せておけば掛け布団ははいでも気にしない事にしました。
真冬でも子どもは意外と汗をかくので、スリーパーはすぐに洗濯したくなります。
洗い替え用に、スリーパーは数枚あると安心ですよ。
【番外編】スフィンクス姿になるとよく眠れる?
1~3才頃の子どもが寝ているときの姿で多かったのが、スフィンクス姿でした。
うつぶせになってお尻を突き上げて眠るお子さんのかわいい姿。
見たことのあるママは多いのではないでしょうか。
「なんか今日は静かに寝ついているな」と見てみると、スフィンクス姿だったということが何度もありました。
未だに謎ですが…あの姿になると寝相が悪くなることもなく、本当によく眠っています。
子どもの寝相の悪さ対策に便利なアイテム
円形ベッドや抱き枕など、実際に試したことのあるアイテムについてはいくつかご紹介してきましたが、その他にも各メーカーからいろいろな種類のアイテムが出ています。
子どもの寝相に悩むママ向けに、その中でも筆者がおすすめだと思ったアイテムを厳選してみました。
姿勢安定に便利なアイテム
まずは子どもの寝姿勢を安定させるアイテムをご紹介します。
子どもが毎晩喜んでくれそうな抱き枕

こんなかわいいフォルムなら、お子さんも毎晩喜んでスヤスヤと寝てくれそう。
抱き枕は素材や触り心地も大切ですが、こちらのシリーズはもちもちの感触で手洗いもOKなのも嬉しいポイントです。
ママの匂いでいっぱいの授乳クッション

快適な硬さと弾力のあるこちらの授乳クッションは、安心と快適を追及した形で使い心地抜群!
お子さんのベッドとして使う時は、授乳クッションを枕代わりにして、足元もバスタオル等で少し浮かせてあげると身体がフィットしてよく眠れますよ。
落下防止を防ぐのに必要なアイテム
子どもがベッドから落ちないか心配…という方のための、落下防止アイテムもあります。
ベビーベッドで寝かせるならベッドガードは必須

新生児の内は自ら動きが取れないのでベビーベッドで寝かせても安心ですが、少し動きが出てくると意外と柵の隙間に手足がぶつかったり入り込んだりしてヒヤっとします。
好みのデザインやサイズを選んで、赤ちゃんの身体を守ってあげましょう。
同じベッドで添い寝するならベッドフェンスを

ベッドは布団と違って床からの高さがあるので、添い寝しているときに子どもが落下するの可能性も。
シングルベッドやダブルベッドなど、ベッドサイズに応じて適切なサイズのベッドフェンスを設置してくださいね。
寝冷え対策アイテム
掛け布団を蹴飛ばしてしまう子どもには、風邪をひかないよう寝冷えを防ぐアイテムを使ってあげましょう。
着心地を重視したスリーパーを選んで
スリーパーは季節に合わせて、寒い冬は毛布・フリース素材、暑い夏はガーゼ・綿素材などを着せてあげましょう。
基本的に子どもは大人より暑がりなので、真冬以外に毛布タイプを着せるのはあまりおすすめできません。
綿やガーゼ素材ならどの季節でも安心して着せてあげられますね。
お腹だけは出して欲しくないから腹巻を
お腹が冷えると、子どもはすぐにお腹が痛くなったりお腹を壊したりしてしまいます。
夏場でも、お腹だけは出さないように、子ども用の腹巻をしてあげると安心。
腹巻も夏用の綿100%のものから厚手の素材など、いろいろな種類がありますよ。
おわりに
今回は、子どもの寝相が悪い理由について、そして寝相の悪さ対策方法&アイテムをご紹介しました。
お子さんと一緒に寝ていて夜中に何度も起こされてしまうという日々を送っているママの気持ち、とてもよくわかります。
お子さんの寝相の悪さに悩んだり、心配したりされているママの参考になれば嬉しいです。

