使用頻度が高く、掃除道具としては家の中で一番頼りになる存在の掃除機。
実は、吸引力に優れたサイクロン式のキャニスタータイプなどの掃除機でも、定期的にお手入れをしていないと、すぐに吸引力が落ちてしまいます。
掃除機の吸引力が弱まると、掃除してもうまく砂ぼこりが吸えず、掃除時間が知らず知らずのうちに延びていたり掃除回数が増えたり……。
今回は、吸引力をアップさせる「掃除機の基本的なお手入れ方法」や「隙間掃除に便利な自作ノズルの方法」など、短時間で効率のよい掃除に役立つ「掃除機の活用テク」をご紹介します。
主な掃除機の種類
今や一家に一台以上保有するようになった掃除機。
キャニスタータイプや充電式のスティックタイプ、ハンディ掃除機、卓上掃除機、ロボット掃除機など、たくさんの種類があります。
【キャニスタータイプの掃除機】

集塵方法は、大きく分けて紙パック式とサイクロン式のふたつ。サイクロン式は、紙パック式に比べてゴミが溜まっても吸引力が落ちないというメリットがあります。
【スティックタイプの掃除機】

特に充電式(コードレス)のものが人気で、コンセントが近くにない部屋でも掃除できるというメリットがあります。
【ハンディ掃除機】

【ロボット掃除機】

わが家はロボット掃除機とキャニスタータイプ、ミニ卓上掃除機の3台保有していて、お出かけついでに掃除したい時はロボット掃除機、畳や隅までしっかり掃除したい時はキャニスタータイプと使い分けています。
卓上掃除機は子供たちの勉強のあとに、机の上の消しカスを吸うのに使っています。
掃除機の吸引力低下はお手入れのサイン?
掃除機のメンテナンスをすれば、吸引力が一気にアップして掃除が楽しくなります。
どの掃除機でもお手入れは大切ですが、特に吸引力に優れた「キャニスタータイプ」は、そのメリットを損なわないためにもお手入れをしておきたいところ。
ここからは、わが家で使用しているキャニスタータイプの掃除機(サイクロン式)を例に、掃除機のお手入れ方法と手順をご紹介します。
吸引力をアップさせるサイクロン式掃除機のお手入れ
掃除機のお手入れの中でも、特にヘッド部分とフィルター部分のお手入れが、吸引力アップにつながります。
ヘッド部分は車輪にからまった髪の毛が取れて、すべりやすくなり、フィルターに詰まっていた細かいホコリがなくなると、音も静かになって掃除しやすくなるのが実感できますよ。
※機種により部品の形状等が異なる場合があります。必ずお使いの掃除機の取扱い説明書を読んでからお手入れしてください。
【掃除機のお手入れ1】吸い込み口の回転ブラシや車輪の掃除
絡んだ髪の毛をほぐすために、リッパー1ボタンホールの切り込みやミシン目をほどく時に使う裁縫道具の一種や眉カット用の先の細いハサミ、糸切ばさみなど使用して、少しずつ「汚れを切って」から「かき出す」を繰り返します。
ヘッド部分の掃除をしただけで、こんなにもゴミが出てきました。
ゴミを取ると、床にヘッドが密着して、走行もスムーズになりました。
今までは車輪が回っていなかったので、引きずって掃除していたのがわかりました。
【掃除機のお手入れ2】ダストカップとフィルター掃除
先にクリーンフィルターのホコリをしっかり取り除きます。
蛇腹になっている場合は、隅にホコリが溜まっているので、何度もかき出します。
今回は、付属のクリーニングブラシを使用しています。

蛇腹のクリーンフィルターは、ホコリがたまっていない面から水をかけると、ホコリを落としやすくなります。
ぬれた状態でブラシでこするとフィルターが破れたりする可能性があるので止めましょう。

わが家の掃除機はクリーンフィルターが乾くのに、丸2日ほどかかりました。
濡れた状態で掃除すると故障の原因になるのでご注意ください。


細かいところまで掃除できる!自作ノズルの作り方&活用テク
掃除機のお手入れで吸引力がアップしたところで、是非試していただきたいのが、掃除機の先につける「ノズル」の工夫です。
家具や家電と壁の隙間や、換気扇などによく見られる格子状のパネル(フィルターのカバー)など、「掃除機でホコリを吸い取りたいのに、付属パーツだと今一つ届かない」……ということはありませんか?
別売りのパーツなどを使えば解決することもありますが、例えばトイレの隅や外回りなど、汚れそうな場所だと使うのに躊躇うということもありますよね。
ノズルを工夫すれば、掃除の幅が一気に広がりますし、今まであきらめていた隙間も、気軽にお掃除できるようになります。
ここからは、簡単に作れる「自作ノズル」三種類の作り方をご紹介します。
換気扇掃除にもおすすめ!「ストローノズル」
まずは、以前「換気扇掃除」の記事でもご紹介した「ストローノズル」。
ストローとガムテープ(粘着テープ)だけで作れる、とても手軽で便利な掃除ノズルです。
先を斜めにカットすると、角度がついて取り付けたとき、床に密着させられるので、とてもお掃除しやすいです。

このとき、しっかり固定しないとストローが中に吸い込まれてしまいますので、注意してください。


ストローノズルの使い方
ストローノズルを使えば、細かい隙間にはいりこんで細かい汚れを吸いこんでくれます。トイレやお風呂の換気扇掃除に使えます。
カバーを外して内部の掃除にも使えます。(必ず電源を消してから掃除してください)
窓のサッシレールや、その他フィルターに積もったホコリを吸うことができます。
ホコリを一掃!自分でできる浴室の換気扇掃除―カバーを外せない場合の対処法も―
汚れても平気!使い捨て出来る「トイレットペーパーノズル」
いつも掃除しにくい場所も、不要になったトイレットペーパー芯で作った「使い捨てノズル」があれば、気軽に掃除することができます。

このとき、芯をつぶすと、電源をいれたときに吸い込み口がつぶれます。
つぶさないよう、筒を回しながら少しずつ斜めにカットしていくのがポイントです。




トイレットペーパーノズルの使い方
ふだん使っているノズルではお掃除しにくい場所の掃除を、使い捨てノズルを使うことでお掃除可能になります。
トイレの床や、下駄箱の中、玄関のたたきなど。ガレージの掃除にも使えます。
細かい砂が落ちて、色がワントーン明るくなっていきます。
家具・家電裏など諦めていた隙間も掃除できる!「ホースノズル」
大きな家具や家電などの隙間は、掃除のたびに移動させるのも大変。
ホースで作った「ホースノズル」があれば、細い隙間も楽に掃除ができます。
細長いアクリルホースでも可能です。


「ホースノズル」の使い方
付属のノズルでは届きにくい、細長い部分の掃除をすることができます。
また、ホースの素材が柔らかいので、家具の裏のホコリも吸うことができます。
移動しにくい冷蔵庫や食器棚の隙間の掃除が可能になって嬉しい。
洗濯機裏など手の届かないL字部分の奥の掃除にも便利。
サッシレールの掃除にも使えます。
この道具があれば、ホコリがあるのに、届かないから掃除できない!というストレスが減ります。
ホコリが山のように取れるので、こまめにゴミを捨て、フィルターの目詰まりには気をつけてください。
掃除後の各自作ノズルの取り扱い
ノズルを使用した後は、粘着テープの糊が掃除機のパイプに残る可能性があるので、早めに取り外してから片付けてください。
ストローは先がつぶれたり、汚れるまで使えます。ホースノズルは何度でも使用可能。トイレットペーパーノズルは使い捨てなので、掃除後に捨ててください。
- ノズルを取り付ける場合は、しっかりと固定してください。
- 吸引されてノズル自体がパイプの中に入り込まないように、紙タイプよりも粘着テープタイプのガムテープがおすすめです。2重に巻いてパイプに取り付けてください。
- また吸引力が強い分、吸う時の音もうるさくなります。いきなり「強」モードで掃除せずに、「弱」で掃除を始めてください。
掃除機のお手入れ&お手製ノズルで掃除を時短
掃除機のお手入れをすると、「もっと早くやっておけばよかった」と思うほど吸引力がアップします。
特にフィルター掃除は面倒ですが、効果絶大! 花粉の季節は特にオススメです。
お手製ノズルは、気に入ったものを試してみてください。
どれも手に入りやすい材料でできています。掃除機で吸える場所が増えて、掃除の幅が広がりますよ。
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