冷蔵庫って意外と汚れが溜まりやすいってご存じですか?
冷蔵庫の内部は温度が低いので、常に清潔で掃除する必要がないと思われがちです。
でも実は、カビの原因菌が入り込みやすく、冷蔵庫の開け閉めが多いと温度や湿度が高くなるため、カビの繁殖を助けてしまいます。
冷蔵庫内は、食材クズや汚れなどで、カビにとって栄養豊富な状態。
定期的な掃除を怠っていると、知らないうちに見えない部分でカビが繁殖していた……なんてこともありえます。
また、庫内だけでなく、冷蔵庫の上部や背面部、水受け皿(蒸発皿)など、冷蔵庫の外側にも汚れている部分はたくさんあります。
冷蔵庫を清潔で気持ちよく使えるよう、気になる汚れやニオイをすっきり落として、隅々までキレイにする掃除方法を詳しく紹介します。
目次
冷蔵庫掃除のベストシーズンはいつ?
一般的な家庭では、冷蔵庫の庫内には常に何かの食材が入っているので、なかなか掃除するタイミングが掴みにくい場所ですよね。
でも、年末の帰省する前は、庫内の食材が傷まないようになるべく減らしているので、比較的掃除しやすいタイミングです。
長期休暇や連休などで、泊りで旅行に行く前日などでも良さそうです。
食材を外に出して、冷蔵庫の内部までしっかりと掃除をしたい場合、外気の温度の低い冬が特におすすめ。
一方で気温の高い夏は、食材が傷みやすいので、出来れば避けたいです。どうしても暑い季節にお掃除したい時は、食材の少ない日に冷蔵室の物を野菜室へ移動するなどして、冷蔵室や野菜室など庫内のエリアごとに少しずつ掃除することができます。
ちなみに、冷蔵庫の天面や背面など冷蔵庫周りの掃除については、食材が入った状態でも出来るため、時期を問わずに掃除を行なうことができます。
基本的な冷蔵庫の掃除頻度はどのくらい?
わが家の場合、冷蔵庫の周りは、一年中いつでも掃除できるので、特に虫の増える夏前の季節と、冬の大掃除の時期に、年に2回移動させて掃除をしています。
冷蔵庫の庫内掃除は、中を空っぽにして棚板や引き出しのケースまで外してしっかりと丸洗いするのは、年に1度。
あとは、汚れたらその都度拭くようにしています。
今回は丸洗いを含めた庫内の掃除と、冷蔵庫を移動させて背面や天面など冷蔵庫周りもしっかりと行っています。
全ての掃除にかかった時間の目安は、冷蔵庫周り(外側)の掃除は半日、庫内の掃除は一日。
かなり大掛かりに思えるかもしれませんが、二日間あれば、一人でも掃除することができますよ。
- 冷蔵庫の庫内の丸洗い掃除⇒年に1度
- 冷蔵庫周り(天面や背面)の掃除⇒年に2回
- 普段のお手入れ⇒汚れが目についたら、その都度拭く
冷蔵庫を掃除する前の準備
今回は冷蔵庫の中の食材を全部出し、庫内の丸洗い掃除も行います。
冷蔵庫内に入っていた食材が多いので、ダイニングテーブルに全て出していきます。
お肉や魚のみ、野菜室へ移動させて腐らないようにしています。
夏場などはクーラーボックスがあれば、安心かもしれないですね。
冷蔵庫の庫内は、きれいに見えても、いざ食材を取り出してみると、奥の方にたくさん汚れがたまっているのがわかりました。
冷蔵庫掃除の前に確認しておきたいこと
冷蔵庫の機種によっては、使用できない洗剤があります。
掃除する前には、必ず使用可能な洗剤であるかを取扱い説明書で確認しましょう。
わが家の冷蔵庫の場合は、アルコール、ベンジン、タワシ、アルカリ性洗剤が使用不可でしたので、基本的に台所用の中性洗剤で洗っていきます。
製氷機の中の掃除にも、「フィルター」など洗剤を使用してはいけないパーツがあるかどうかを確認します。
また、冷蔵庫の水受け皿(蒸発皿)が取り外しできるタイプかどうかを事前に確認してください。
もし水受け皿が取り外しができるのであれば、この機会に是非お掃除していきましょう。
冷蔵庫掃除に使う道具
冷蔵掃除にあると便利な道具を準備しましょう。
今回は、下記のような道具を使って掃除していきます。
- マイクロファイバークロス3~4枚(庫内用は清潔なもの)
- 台所用洗剤(中性)
- スポンジ
- アルコール除菌剤(※)
- セスキスプレー(※)
- 洗濯用固形石けん(あれば)
- 拭き取り用のタオル
- 綿棒
※冷蔵庫の部品(プラスチック)の素材によっては、エタノールやアルコール除菌液を使用すると変質やひび割れが生じることがあります。取扱説明書でも非推奨の洗剤のため、今回の掃除ではゴムパッキン部分にのみ使用しています。
※アルカリ性洗剤も上記と同じ理由により本来は使用不可ですが、どうしても落ちない油汚れの部分にだけ市販のセスキスプレーを使用しています。
手づくりのセスキスプレーの作り方
以前の記事でご紹介したように、粉末のセスキ炭酸ソーダと水でセスキ水を作ることも出来ます。
ボトルを軽く振れば、5分以内で溶けます。
スプレー容器に入れて、1~2週間程度で使い切ってください。
(ぬるま湯を使うと早く溶けます)
セスキの活用方法はこちら

【冷蔵庫の庫内掃除1】冷蔵室掃除の方法と手順
それでは、実際に庫内の掃除を始めましょう。
冷蔵庫の外側も同じ日に掃除したい場合、庫内掃除でさまざまな食材のカスなどが床にたくさん落ちてくるので、先に庫内掃除から行うのがオススメです。
まずは、庫内掃除の中でも一番大変な、メインの冷蔵室からお掃除していきます。
掃除手順

シンクで洗いにくい大きな棚板は、お風呂場で洗っています。
調味料などの液だれや、ポケットの隅の食材くず等を取り除いていきます。
取扱説明書で推奨されていない洗剤なので、材質等の変質を避けるため、長時間つけおきせずに短時間で拭き取ります。


短時間で済ますために、複数枚クロスを洗剤液で浸しておいたものを用意しておき、一気に拭くと庫内の冷気が逃げにくいです。

棚以外に側面や、チルドケース内もふきます。
乾かしておいた棚を戻すと、こんなにきれいな状態に戻りました。
【冷蔵庫の庫内掃除2】冷凍室掃除の方法と手順
続いて、冷凍室も同じように洗っていきます。
引き出しからケースを取り外して丸洗いすることで、ふだん気がつかない場所までくまなく掃除できるのでとてもキレイになりオススメです。
冷凍室の掃除

内部に食材のカスが落ちているので、かきだすようにして拭きます。
冷蔵庫の引き出し自体も、ケース内だけでなく、レールや引き出しの裏側まで汚れていることが分かりました。

(アルコール除菌液を使用するのが不安な場合は、台所用の中性洗剤をしみこませたもので掃除できます)

ただしアルコールには漂白効果は無いため、パッキンの中まで浸食したカビや黒く変色した部分の色を取り除くことはできません。
わが家は冷凍室が2カ所あるので、解凍したくない物はもう一ヶ所の方へ移動させながら掃除できました。
丸ごと取り外せる冷凍室は、ケース部分を丸洗いするだけなので、意外と短時間で済ませることができました。
汚れを落としてニオイ対策
冷凍室には、意外と食材のニオイがついて残っていました。
しっかりと丸洗いをして掃除した後は、気になる嫌なニオイも取れて、スッキリしました。
【冷蔵庫の庫内掃除3】野菜室掃除の方法と手順
野菜室も引き出しタイプなので、外して簡単に掃除ができます。
台所用の中性洗剤でほとんど汚れは落ちますが、底の頑固な泥汚れは落ちませんでした。
泥汚れに強い洗濯用石けんを使ってみると、簡単・キレイに泥よごれを落とすことができました。
洗濯用石けんは、アルカリ性の洗剤です。
わが家の冷蔵庫の取扱説明書では使用を推奨されていない洗剤になるので、なるべく石けんで洗うのは短時間ですませ、きれいにすすぎました。
底の部分についていた泥よごれもしっかり取れて、とても清潔になりました。
【番外編】製氷室掃除の方法と手順
氷は冷凍室へ一旦移動させて、ケースごと取り出して洗います。
クッションシートは洗剤などのニオイも残りやすいので、水洗いのみにしています。
水気は霜の原因になるので、しっかり拭き取って乾かしてから戻します。
自動製氷機の内部の掃除には、専用の洗浄液を利用して掃除しています。
過去の記事で自動製氷機の詳しい掃除手順や洗浄液の使い方をご紹介しているので、是非チェックしてみてください。
本格的な夏がくる前にやっておきたい「自動製氷機」のしっかり掃除
意外と見落としがちな冷蔵庫の外側の掃除
冷蔵庫の庫内だけでなく、外側もしっかりときれいにしておきましょう。
ここでは、汚れが目につきやすいドアなど鏡面部分はもちろんのこと、普段なかなか掃除できない背面部や、意外と汚れが溜まりやすい天面部分などのお掃除方法について解説します。
冷蔵庫のドアなど表面部分のお手入れ
まずは、冷蔵庫のドアなど表面の部分。特に取っ手付近やドア表面は触れる機会が多く、雑菌がつきやすい場所でもあります。
手垢や汚れなどが目立ち、意外とベタついていることも多いので、なるべくこまめにお手入れしたいですね。
冷蔵庫のドア表面には、手垢やほこり、油汚れ等がついているので、台所用の中性洗剤をしみこませたマイクロファイバークロス等でしっかりと拭き掃除をします。
べたつきやすい冷蔵庫の上部(天面)の汚れ防止方法
普段見る機会がない冷蔵庫の天面は、油がたまりやすく、べたべたしやすい場所です。
手が届きにくく掃除がしにくい場所なので、手芸店で手に入れた透明のビニールシート(塩化ビニル樹脂)をカットしてカバーしています。
掃除をする時はカバーを外して丸洗いできます。
油汚れによるベタつきが酷い場合は、酸性の油汚れに強いアルカリ性のセスキをまんべんなくスプレーします。
画像のような状態でしばらくおいてから、お湯で流すとスッキリと油汚れを落とすことができました。
掃除の手間を省きたい場合は、新聞紙やラップを敷いておくのでも良さそうです。
水受け皿(蒸発皿)と脚カバーの掃除
冷蔵庫の足元にある脚カバーを外して、奥に手をいれると水受け皿(蒸発皿)がある機種もあります。
台所用の中性洗剤で軽く洗い、よく乾かしてから戻します。
同時に、脚カバーも洗います。
この時、水受け皿(蒸発皿)をすぐに戻さないと、冷蔵庫下が水浸しになるので、急いで乾かして戻すようにしてください。
冷蔵庫の裏側(背面部)の掃除方法と手順
脚カバーをはずすとクルクル回る調整脚が両方についているので、緩めます。
緩めると冷蔵庫が移動できるので、手前に動かします。ゆっくりと背部から押しながら前進させます。
冷蔵庫の背面部にはホコリがたまりやすいので、冷蔵庫の内部にホコリが入らないように、掃除機のノズルで丁寧に吸い取ります。
冷蔵庫掃除が終わったら床をきれいに
冷蔵庫掃除を終えた後の床(フローリング)は、食材や油で汚れています。
油汚れが気になる場合は、セスキスプレーで床の掃除をします。
また、樹脂ワックス以外の種類のワックスを使用している床にもお使いいただけません。
まとめ
冷蔵庫内の食材を全部出せば、奥の方にあって忘れかけていた賞味期限の切れた食材なども捨てられるので、冷蔵庫内もスッキリ整頓することができました。
夏以外のなるべく涼しい季節に行えば、取り出した食材も結露せずに戻すことができます。
冷蔵庫を掃除した後は、庫内の気になるニオイがほとんどなくなりました。
冷蔵庫周りなど外側もなかなか掃除する機会はないと思うので、庫内の掃除を行なうときに、ぜひ挑戦してみてくださいね。
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参考
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