家にある換気扇には、キッチン、トイレ、浴室などが挙げられます。
そのうち、キッチンの換気扇は油がたまりやすくて汚れが目につくので頻繁にお掃除しますが、お風呂の換気扇は一見汚れがたまっているように見えず、つい後回しにしがち。
でも、浴室換気扇も、実はとっても汚れやすいのをご存じですか?
お風呂場の換気扇は、家の湿度にも関係する重要なパーツ。放置すると換気力が落ち、カビの発生原因になることも。
今回は、浴室のシロッコファンタイプの換気扇のお手入れについて、詳しく解説します。
この機会に、定期的にお掃除を行ないましょう。
目次
お風呂場の換気扇の仕組み(主な換気扇のタイプ・働き)
浴室換気扇には、いくつかのタイプがあります。
最近は、浴室乾燥や暖房機能が一緒になった複雑な構造のものもあり、機種やタイプによっては業者に頼んだ方がよいケースもあります。
まずはあなたのご家庭の換気扇がどのタイプかを確認してみましょう。
シロッコファン(ダクト排出方式)
シロッコファンとは、縦長の細長い板状の羽根が円筒形状にとりつけられているファンのことです。ファンを回転させて汚れた空気や蒸気を吸い込み、接続されているダクトを通して、屋外に排出するという仕組み。
ダクトを使うので風など天候の影響を受けにくいのと、屋外と隣接していない場所にも換気機器を設置できるという特徴があり、アパートやマンションといった集合住宅で主に使われることが多いです。
今回、換気扇掃除の方法をご紹介するのは、このシロッコファンタイプ。
基本的にはカバーを開けて中のシロッコファンを取り外して掃除をしますが、カバーを外せない場合やファン自体を取り外せない場合のお手入れ方法も、併せてご紹介したいと思います。
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カバーやファンが外せない場合
プロペラファン
5~6枚の羽根で回る、扇風機のようなプロペラ型をしていることから、プロペラファンと呼ばれています。
浴室の壁面に取り付けられており、プロペラが回転して湿った空気を直接外部に排出するという仕組みです。
ただし、台風のように風が強い日には、排気量が減ってしまうこともあるのが難点。外部とつながっていない壁面には取り付けられない場合があるため、戸建てに多く見られます。
基本的にプロペラ自体のお手入れは難しくありませんが、モーターやスイッチの回路がむき出しになっている場合があるため、掃除の際はショートや漏電しないように気をつける必要があります。
浴室乾燥・暖房機能つきの換気扇
浴室乾燥機を使って洗濯物を乾かすと、ホコリや繊維くずなどの汚れがつきやすくなります。
ほとんどのタイプは、取扱説明書にあるように、フィルターを定期的に取り換え(たいていは簡単に引っ張り出せるようになっています)、外側のパネルを拭き掃除だけで済みます。
外側のパネルを外すと見た目はシロッコファンに似ていますが、構造がとても複雑になので、ご家庭での内部掃除はおすすめできません。
どうしても内部を掃除したい場合は、プロのハウスクリーニングやメーカーに依頼したほうがよいでしょう。
お風呂の換気扇はなぜ必要?
お風呂の換気扇は、室内の湿気を外に出して、浴室の湿度を一気に下げてカビを生えにくくさせる働きがあります。
湿気をそのままにしておくと、浴室がカビやすくなってしまい他の部屋に湿度の高い空気が流れこみ、湿度が高くなってしまいます。
特に浴室に隣接している洗面所の収納棚、洗濯機の下、洗濯槽などもカビさせてしまうことになります。
また、すぐ隣に玄関があれば下駄箱の靴がカビ、クローゼットがあれば壁や衣類もカビてしまいます。
一度カビてしまった場所は、掃除でカビの根を根絶させることが難しいです。
浴室の換気扇は24時間回すのが理想。
湿度を室内に流し込まないよう予防するのが清潔を保つコツです。
浴室の換気扇掃除のタイミングは?
お風呂の換気扇は、キッチンの換気扇などと比べてもかなり長時間回すため、脱衣所での衣類の着脱時に舞ったホコリがたまりやすいです。
また、お風呂の蒸気でカビやすく、ホコリが固まってくると換気する力が落ちてしまいます。
お風呂の換気扇カバーが少し黒ずんできたら、内部も汚れて吸い込む力がダウンしたサインなので、お掃除するタイミングです。
換気扇の音がいつもより大きくなった時も、お掃除で解消される場合があります。
お掃除をすると、換気する力もアップして、音も静かになりますよ。
換気扇を掃除する前に(主な注意点と準備すること)
まずは、取扱い説明書で外側のパネル(換気扇表面のカバー)の外し方を確認をしましょう。
カバーが外せるか、内部の羽根が外せるか外せないかで、お掃除の方法が変わってきます。
お風呂場は滑りやすいので、足場に注意してお掃除します。
ホコリもたくさん落ちてくるので、我が家では浴槽の蓋(ふた)をしめて新聞紙で養生し、その上に乗ってお掃除しています。
蓋の真ん中は不安定で乗れないので、浴槽の手すりにあたる部分に乗っています。
足場を用意する場合、必ず安定性のあるものを用意してください。
脚立や踏み台などがあれば、安心して作業できます。
換気扇の掃除に必要な道具
- 新聞紙
- 古ハブラシ
- 急須ブラシ
- 中性洗剤(今回はウタマロを使用)
- 使い捨ておしぼり(ウエスなど)
その他、上記のリストにある道具意外に、マスクや炊事用手袋の着用もおすすめします。また、換気扇のカバーのタイプによっては、ドライバーが必要になる場合もあります。
お風呂の換気扇の掃除|カバーが外せるか確認
まずは、換気扇の電源を切ります。
浴室のブレーカーも落としておくと、家族が間違って電源を入れてしまったり、感電を防げます。
取扱い説明書で、カバーの外し方を確認しましょう。
換気扇のタイプによっては、ドライバーが必要なものや、手で簡単に外せるものなどがあります。
(カバーを外せる場合の)浴室換気扇の掃除方法と手順
中央にある蓋を開けて、引っ張ると羽根が外せました。羽根にたくさんのホコリが積もっているのが分かります。
古ハブラシはこしがあるので、頑固な汚れが落ちやすいです。
隙間にあった大きさのブラシを選び、ブラシの先をU字に曲げて使用すると傷がつきにくいです。
その間に本体側を掃除します。ウエスや使い捨ておしぼりなどで汚れをかきだします。今回は使い捨ておしぼりを、割りばしに巻き付けて、輪ゴムで留めた掃除道具を利用しました。
内部の黒ずみが取れます。汚れがひどい場合はおしぼりやクロスに中性洗剤をしみ込ませるとよく落ちます。その後、きれいな水をしっかりしぼったウエスなどで拭き取ります。
内部は濡れると故障の原因になるので、固く絞ったもので拭いてください。
換気扇のカバーが外せないときの掃除方法は?
いざ掃除をしようとして、カバーが外せないときは、カバーの上からお掃除を行ないます。またカバーは外せても内部の羽根が外せないときがあります。
そんなときはお手製ストローノズルがお掃除しやすいです。
浴室が湿気っているとホコリが取れにくいので、換気扇でしっかり乾いた状態の時にお掃除するとうまく取れやすいですよ。
(カバーを外せない場合の)浴室換気扇の掃除方法と手順
掃除機のホースにあった量のストローを差し込みます。20~30本ほど使用します。
ストローを取り出して、ストローだけでまずは布製の粘着テープでしっかりまとめます。次に掃除機の口にまた布製粘着テープで2重で固定します。
ストローの口を斜めにハサミでカットしたら完成です。
粘着テープでの固定が弱いと、中に吸い込まれる可能性があるので、しっかり固定してください。
内部の羽根が外せないというときも、使えます。
ただ、ここまでカバーが外せているときは、古ハブラシでかきだした方が、固まってしまったホコリは落としやすいです。
お風呂の換気扇掃除を楽にするために
換気扇の掃除後に、燻煙タイプの物でカビ予防を行っています。
換気扇の中まで届くのでカビ予防になります。
ただホコリはたまるので、やはり定期的なお掃除が必要になります。
フィルター自体にホコリたまったら、すぐに取り換えるのがベター。
放っておくと湿気がこもりやすくなってしまいます。

内部の羽根の掃除は、半年に一度のペースがオススメ。
カバーが黒ずんできたら、内部も汚れがたまってきているサインです。また換気扇フィルターをつけたら1ヵ月に1度は交換するようにしましょう。
まとめ
家の中でも特に稼働時間の長い、お風呂の換気扇。
わが家は24時間つけっぱなしにしています。
稼働時間が長い分、実はとってもホコリや汚れがたまりやすいのです。
羽根のホコリをお掃除したら、次の日から浴室がカラっとして乾く時間がとても短くなりました。
お風呂の換気扇掃除はつい後回しにしがちですが、掃除後はバスタイムが快適に。カビも防いで臭いがこもりにくくなりますよ。

