「断捨離」というワードが世の中に広まってから既に10年以上。
断捨離は家の中のいらない物をごっそり処分してスッキリとさせることですが、SNSでよく見かけるのが定期的に断捨離をしないといけないという人です。
断捨離とまでいかなくても、「片付けてもすぐに散らかってしまう」という人もいるのではないでしょうか。
筆者もテレビ番組のロケや雑誌の取材で、何度となく汚部屋と言われるようなお宅へ伺ったことがあります。
片付けてもまた散らかってしまうという人には、散らかるきっかけにある特徴がありました。
家事アドバイザー矢野きくの
ルールは2つだけ!散らからない部屋作りのポイント
いざ「片付けよう」と思っても、あれやこれやと細かいことを言い出したらきりがなく、それら全てをやろうとすると結局は途中でギブアップすることになりがち…。
そんな状態だと、散らからないための部屋を作ることさえも嫌になってしまいます。
何度片付けてもまた散らかってしまうという場合は、「自分は細かいことは苦手。大きなルールだけ気をつける」と割り切って、これからご紹介する2つのルールだけを意識するようにしてください。
本来、散らからないようにするために重要なルールは2つだけなのです。
この2つのルールを常に意識しておくことで、一度片付ければ、その後は散らかることがない整頓された部屋を維持することができます。
ルール【1】収納用品は蓋か扉があるもの以外使わない
今や100円ショップやプチプラショップで種類豊富に並んでいる収納グッズ。
手頃な価格で買えるので、意識せずに目についたものを買いがちです。
しかし、それが散らかってしまう原因。
収納用品は必ず蓋か扉があるものにすることが、散らからない部屋作りのためのルールその1です。
カゴやボックス系であれば、蓋が付いているものを選びましょう。
棚であれば、オープンのカラーボックスなどではなく、しっかりと扉で閉じられるものにします。
なぜ蓋や扉が重要なのか
なぜ収納用品において蓋と扉が重要なのかと言うと、蓋や扉の存在で収納できるエリアに制限ができるからです。
蓋のないカゴなどであれば、もちろんモノの出し入れはしやすいです。
しかし、「ちょっと入れておこう」と気軽に入れられる分、次々とモノを入れてしまい、カゴからはみ出していてもまだモノを入れてしまう…ということになってしまいがちです。
その結果、モノがカゴから溢れて入り切らなかった分は床に置いてしまう、という流れで散らかりはじめます。
そのため、入れられるエリアを制限するという意味で、蓋や扉は重要な役割を果たすのです。
掃除もしやすくなる
また、全てのモノが蓋や扉の中に収まっていることで、断然掃除しやすくなります。
モノがたくさん乗っているテーブルの上と、何も置かれていないテーブルとでは、どちらが簡単に拭き掃除ができるかを想像すると分かるでしょう。
簡単に掃除ができる状況であれば、掃除が億劫でもなくなります。
ルール【2】ゴミを捨てやすい環境を作っておく
汚部屋になる人の多くが、きっかけはゴミを捨てられなかったことから始まっています。
分別ゴミの収集日まで、家の中でどこに置いておけばいいか決められずにゴミを放置し、それが溜まってしまったり、ゴミ箱が小さすぎて、ゴミをゴミ箱の横に置いておくということから散らかり始めるというケースです。
今、どの自治体もゴミの分別には厳しくなってきています。
分別の種類が多い分、家の中のゴミを捨てられるような状態にする手間も増えているのが現状です。
だからこそ、ゴミを捨てやすい環境にしておくことが大切なのです。
家の中にゴミステーションを作る
ゴミ箱はゴミが出るすぐ近くに置いておくべきですが、ゴミを捨てる場所が家の中であちこちに散らばっていると、結局は捨てずにそのあたりに置いてしまうということになりがちです。
少なくとも、燃やせるゴミ以外のものは、捨てる場所を1箇所にして家の中にゴミステーションを作るようにします。
多少のお値段はかかっても、専用の分別ゴミ箱があると理想的です。
缶やペットボトルなどの分別ゴミは家庭によって出る量も違ってくるので、サイズの違うゴミ箱を組み合わせできるようになっていると、スペースを無駄にすることなく使えます。
専用の分別ゴミ箱を置くことによって、ゴミを捨てる場所を確立させることができ、「ゴミはすぐに捨てる」という習慣が身につきます。
収納付きのものならゴミ袋などを入れておける
また、ゴミを分別させるためのゴミ袋や便利グッズなども同じ場所に入れておくと、ゴミの分別をスムーズにすることができます。
筆者はペットボトルや瓶の口のキャップを外せるハサミやペットボトルの空気を抜き簡単に潰せるグッズ、ダンボールをまとめるための業務用ラップなどの便利グッズを使っています。

ダンボールを収集日まで置いておくラックを用意する
インターネットの普及により通販を利用する人が増え、それに伴い増えたゴミがダンボールです。
ダンボールは大きいし、潰すと自立しないものが多いので、収集日まで邪魔になる存在ですね。
そこで、100円ショップやホームセンターで売っているワイヤーネットを組み合わせて、ダンボールの仮置場をつくってみませんか?
ワイヤーネットと結束バンドで簡単に作ることができます。
ワイヤーネットと結束バンドで作れる「ダンボールの仮置場」
- ワイヤーネットと結束バンドを用意します。
- 結束バンドを均一に並べ、底面のワイヤーネットと側面のワイヤーネットを固定していきます。
- 側面のワイヤーネット同士も結束バンドで固定していきます。
- 最後に結束バンドの余った部分をハサミでカットして完成!
燃やせるゴミ用のゴミ箱は各部屋に設置
前述でゴミステーションを作り、ゴミ捨て場をまとめましょうとご紹介しました。
が、家の中のあちこちで出る「燃やせるゴミ」に関しては、気軽に捨てられるように各部屋にゴミ箱を設置したほうがよいでしょう。
玄関に紙ゴミ用のゴミ箱や紙袋を置いておくのもおすすめです。
ゴミは外から入ってくるもの。買ってきた物の包み紙やポストに投函されたチラシなど、部屋に持ち込まず玄関で処理してしまうことができます。
まとめ
今回ご紹介したように、どうしても部屋が散らかってしまうという方は、
- 収納用品は蓋か扉があるものにする
- ゴミを捨てやすい環境を作る
この2つのルールを意識して家の中を整理していくと、一度片付けさえすれば散らかりづらい部屋にすることができますよ。
是非お試しください。

