料理に欠かせない調理器具の一つ、「鍋」。
特にステンレス製の鍋は、IHキッチンにも対応しており、丈夫で扱いやすいので使用頻度も高いですよね。
ステンレス鍋の汚れ落としの方法として、お酢などのクエン酸や重曹を使ったお手入れがよく紹介されています。
でも、中には「それらの方法を試しても落ちないコゲや変色に悩んでいる」という声も。
そこで今回は、ステンレス鍋の焦げつき・変色の原因とその対処方法について詳しく解説します。
また、お掃除ブロガーのよしママさんに、「高熱焼け」に効果のある専用クリーナーを試用して頂いたレポートも併せてご紹介します。
お使いのステンレス鍋の変色が気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
ステンレス鍋の焦げつきや変色の原因は?
ステンレス鍋の焦げつき・変色などには、いくつかの原因があります。
実は使い方や洗い方、保管方法の誤りが、汚れの原因になっていることも・・・!
- 吹きこぼれ
- 調理物を入れたまま長時間放置している
- 洗った後にしっかり水気を切っていない
- 空焚きで鍋の表面が高熱焼けしている
【原因1】吹きこぼれ
実は、鍋の裏や外側が焦げる代表的な原因は、一度は経験してるという方が多いと思われる調理中の「吹きこぼれ」です。
吹きこぼれは、シチューなどの煮込み料理やパスタ料理などデンプンや脂肪といった物質が含まれている食材を調理する時によく発生します。
吹きこぼれた際、ついついコンロの汚れにばかり気を取られ、鍋の裏や外側に付着した汚れについては拭き取るのを忘れがち。
鍋底や外側についた煮汁や油汚れは、そのまま再び火にかけることで焦げてしまいます。
鍋の裏側は使用後のお手入れの時にも見落としがちなので、軽いコゲの存在に気づかないまま不十分な洗い方をしていると、火にかけるたびに頑固な焦げつきへと変わってしまうので気をつけてくださいね。
【原因2】調理物を入れたまま長時間放置している
残った調理物を「残った分は明日食べよう」と、そのまま鍋に入れて保管していませんか?
ステンレス鍋はさびにくい素材ではありますが、汚れが残ったまま何度も使ったり、調理物を長時間入れて放置してしまうとサビやすくなる場合があります。
特にステンレスは酸や油汚れが苦手なので、残った調理物は別の容器に移し、なるべく早くきれいに洗っておきましょう。
【原因3】洗った後にしっかり水気を切っていない
キレイに洗って汚れをよく取り除いても、油断は禁物。
ステンレス鍋を洗った後、しっかりと水気を拭き取ってから保管する必要があります。
濡れたまま放置してしまうと、サビ(孔食)の発生や白い粉状のものが付着し、虹色に変色する場合があります。

虹色の変色は、テンパーカラーと呼ばれています。
この変色の正体は、炎による加熱でステンレス表面に出来た「薄い酸化皮膜」の一種。部分によって皮膜の厚さが違うため、虹色に見えています。
特にこのまま使用しても問題はないのですが、気になる方は下記の記事で簡単な対処方法を載せているのでチェックしてみて下さい。
知らずに使ってない?ステンレス鍋の基本のお手入れと頑固なコゲ・変色の対処方法
【原因4】空焚きで鍋の表面が高熱焼けしている
空焚きや、内容物が少ないまま加熱すると、表面が焼けて茶色く変色する可能性があります。
この変色は高熱によるヤケ(焼け)と呼ばれる現象で、鍋の表面に吹きこぼれや調理中に飛んだ食品などによる汚れなどがついていなくても発生します。
ヤケ(焼け)は、ステンレスの表面の不動態皮膜がコンロの火で加熱されたことによって熱変化したものなので、特に衛生上の問題などはありません。
高熱焼けの対処法は意外と難しい?
高熱による「ヤケ」は、放置しても特に支障はないかもしれませんが、あまりに変色が目立つと見た目が気になることも……。
鍋の焦げつきは重曹などアルカリ性の洗剤で落とせますが、これらの洗剤では高熱によるヤケを落とすことは出来ません。
更に重曹のように研磨性のあるもので強くこすると、ステンレスの表面が傷ついて、サビの原因になってしまうこともあります。
茶色く変色した鍋を元のようにピカピカの状態にしたい時には、ステンレス専用の焼け落としの洗剤を使ったお手入れがおすすめです。
飲食店などでプロも使っている洗剤で高熱焼けを落とせるか実験
今回は、飲食店などでも使われている「高熱焼けに効果があるプロ仕様の洗剤」を、お掃除ブロガーのよしママさんに実際に使っていただきました。
今回使ってみたクレンザーは鍋の表面に傷をつけずに磨くことができるので、お気に入りの鍋の「焼け」や変色が気になる方は、是非試してみて下さいね。
よしママ
【試用レポート】ステンレス鍋のヤケ専用洗剤を使ったお手入れ
今回使って頂いたのは、アーネスト株式会社の「ステンレスの焼けを取ります!」というアイテム。
こちらは、アルカリ性ではなく「酸性」の研磨剤を含んだクレンザーです。
界面活性剤は使われていません。


50gですが、少量で広範囲が磨けるので、少しずつとって使っていきます。
乾燥して使えなくなったら、水を少し加えて練ると柔らかくなるので、再び使うことができます。
- 有毒なガスが発生する可能性があるので、他の洗剤やクレンザーとの混合・併用は絶対にしないでください。
- ご使用の際には必ず、炊事用の手袋を着用してください。
- クレンザーに顔を近づけて吸引しないでください。
- ステンレス鍋に傷がつかないか心配な場合は、目立たないところで試しに磨いてから使用してください。
「ヤケ」専用クレンザーの使い方と手順
目の細かいマイクロファイバーがオススメです。


焼けがひどい場合は、塗ってから2~3分放置してから磨きます。
【Before・After】「ステンレス鍋のヤケ専用洗剤」の効果と使った感想
薄い茶色の汚れのように見えるのが「焼け」の部分。
専用クレンザーを使って磨いてみると、鍋の外側に広範囲あった茶色の汚れを落とすことができました。
焦げ落し用のクレンザーや重曹など他の洗剤でなかなか落とせなかったのは、やっぱり「高熱焼け」による変色だったんですね。
ゴシゴシと力いっぱい磨かなくても、クレンザーを置いた場所からすぐに色が変わっていく感じでした。
少量でも効果があるので、少しずつ伸ばすようにつけていくと、無駄がありません。

汚れたら拭く面を変えながら、少しずつ磨いていきました。
よしママ
お気に入りのステンレス鍋の輝きを取り戻すために
長年愛用しているうちについた汚れは、結構きれいにするのに根気が必要で、ついゴシゴシと力任せにこすりがち。
でも、ステンレス鍋の「焼け」専用クレンザーがあれば、余計な力を使わず気軽にお手入れできそうですね。
ピカピカにはしたいけど表面などに傷をつけたくないステンレス鍋のお手入れにも、専用クレンザーはピッタリです!
変色してしまったステンレス鍋をもう一度新品のようなきれいな状態にしたい方は、是非使ってみて下さいね。
▼今回ご紹介した「ヤケ落とし」のクレンザー

