お風呂のカビ問題を徹底攻略!-カビの種類・対処方法と簡単にできる予防対策まとめ-

清潔そうなきれいな浴室

家の中で、最もカビやぬめりが発生しやすい場所と言えば、お風呂・キッチン・トイレなどの水回り、ですよね。
特にお風呂のカビやぬめりに悩んでる方は、かなり多くいらっしゃるはず。

先日、ハウジー編集部が社内で行ったアンケート調査でも、浴室のカビに悩む声や、「カビ落としの掃除について知りたい」という回答がとても多かったです。

そこで今回は、専門家さんに聞いた、「お風呂のカビ対策やカビの発生原因」「カビの予防方法」など、お風呂のカビに関するお悩みや疑問解決に役立つ情報をお伝えしていきたいと思います!

気になるお風呂の「カビの種類」と発生場所・条件とは?

カビをすっきりとこすり落とせる風呂掃除ブラシ
毎日きちんと掃除をしているつもりでも、いつの間にか発生してるお風呂の「カビ」。
湯船でリラックスしたいのに、天井などのカビが目に入った瞬間、せっかくのバスタイムが台無しな気分になりますよね。
特に、湿度が高い夏や梅雨には、普段以上に「カビ」が発生しやすいです。

お風呂のこのカビが気になる!

お風呂のカビに悩むスタッフから、主にこんな場所で……という目撃情報をもらいました。

天井や窓周りなど目につきやすい場所以外に、こういう見落としがちな部分や、なかなか除去しにくい隙間などにも多く見られるようですね。

お風呂のドア周りのカビ
発生率の高い浴室ドア周り。特に床と壁が接する部分のシーリング(パッキン)に生えたカビは頑固で厄介ですね。
タイルの目地や浴槽エプロンの隙間などのカビ
除去しにくいタイルの目地や浴槽エプロンの隙間などに見られるカビ。
風呂フタや洗面器裏などのカビ
風呂フタや風呂イス、洗面器の裏などのバスグッズにカビが発生するケースも。

バスグッズに関しては防カビ加工のあるものを使うのも解決方法のひとつですが、出来れば、今使っている物のカビを何とかしたいですよね。

そのほか、シャンプーやボディーソープなどのディスペンサー周り(底部分など)や、それらをしまう収納ラックの赤色っぽいカビが気になるという意見もありました。

お風呂でよく見かけるカビは、通称「黒カビ」と「赤カビ」

「お風呂の気になる汚れは?」と言われて、皆さんが思い浮かべるものには、どんなものがあるでしょうか?
さっきの画像では黒っぽいカビがほとんどでしたが、実は浴室に発生するカビの種類は他にもあります。
ここでは、代表的な通称「黒カビ」や「赤カビ」と呼ばれるものについて、見ていきます。

黒カビ

洗剤なしで黒カビが落ちる激落ちくん
カビの中でも代表格の通称「黒カビ」。
正式名称はクラドスポリウム(Cladosporium)で、糸状菌と呼ばれるもののなかでも、もっとも身近なカビの一種ですね。

気づくといつの間にか、お風呂場の床や壁、天井などに、ポツポツと黒く繁殖していく、とても厄介で頑固なカビです。
ドアや窓のシーリング(コーキング)1白いゴムなどのパッキンのこと部分などにも黒カビがみられます。新築やリフォーム後すぐの間は大丈夫でも、おうちの年数が経つにつれてシーリング(コーキング)が劣化して防カビ効果が弱まり、カビが発生しやすくなるのです。

ちなみに、黒カビが発生するためには条件がいくつかあり、すべての条件が揃うと、あっという間に繁殖してしまいます。

ピンク汚れ(通称:赤カビ)

うっすらとピンク色をした汚れは通称赤カビ
もう一つは、「赤カビ」と呼ばれるもの。
例えば、排水口のまわり、床、シャンプーやリンスのボトルの底、ソープディッシュ(石鹸置き)の下などによく発生する、ピンク色の汚れを指します。
通称「ピンク汚れ」「赤カビ」と呼ばれているものです。

この正体はロドトルラという酵母菌やメチロバクテリウムという菌が繁殖したもの
赤色酵母とも呼ばれる微生物で、カビやキノコと同じ菌類です。

ピンク汚れは、人の皮脂などの汚れを栄養源にし、水滴が残っている所や汚れている所で主に増殖します。

目に見えない黒カビの原因菌

では、黒カビはどうして発生するのでしょうか?
あるとき突然出てくるように思える黒カビですが、実は目には見えないだけで、浴室には普段から原因となる菌が潜んでいます。

目に見えないものを予防するのって、難しいですよね。
でも、存在を知っておくことで、きちんと対処できるので、ご安心を!
まずは、黒カビが発生する条件について知っておきましょう。

黒カビが発生する3大条件とは?

風呂は湿気・温度・汚れからカビが発生しやすい場所。餌になる皮脂汚れや石鹸汚れはしっかり洗い流そう
お風呂に潜んでいるカビの原因菌は、「湿度」「温度」「栄養(汚れ)」 などの条件がそろうと、目に見える状態の「黒カビ」へと成長します。

カビ発生の3大条件
  • 「温度」- 湿度が70~90%と高い状態であること
  • 「温度」- 20~30度くらいの温度であること
  • 「栄養(汚れ)」-皮脂や石鹸カスなどのカビの栄養源がたくさんあること
つまり・・・家の中でも特にお風呂は、黒カビが増える条件が揃いやすい、カビにとってはまさに最高の環境なんです。
黒カビを放置すると、どんどん繁殖してしまって落としづらくなるため、見つけたらすぐに除去していくことが大事です。

カビをスッキリ駆除するお風呂掃除の方法

というわけで、まずは既に発生してしまったカビの駆除方法についてみていきましょう。
赤カビや初期の黒カビは、ある研究で60度以上の加熱処理による殺菌効果が認められています。もちろん熱湯でも効果はありますが、お風呂の素材等を傷めてしまうため、60度くらいが最適です。
また、市販の浴室用のカビ取りスプレーなどでも簡単に落とせます。

それでも取れない頑固なカビに成長してしまった場合は、目地用のカビ取りジェルなどがおすすめです。
タイルの目地もカビが気になる場所
下記の記事では、実際に詳しくタイプ別のカビ取りレポートをしているので、是非チェックしてみてくださいね。
詳しくはこちら
気になるお風呂のカビを撃退!【タイプ別】カビ取り剤の使い方と掃除のコツ

黒カビに効果あり!カビ取り剤の特徴と選び方・使い方

カビに効果のある洗剤には、いくつか種類があります。
もっとも代表的なのは「塩素系漂白剤」と「酸素系漂白剤」。
違いがわかりにくい、どっちを使えばいいのか分からないという方も多いと思うので、各特徴をご紹介します。
どれもそれぞれのメリットやデメリットがあるので、あなたに合ったものを見つけてくださいね。

○塩素系漂白剤の特徴

「塩素系」のカビ取り剤の主成分は、次亜塩素酸ナトリウムという化合物です。
この成分が空気中の「炭酸ガス」と反応し、次亜塩素酸に変わることで、カビの組織を分解し、菌糸に含まれる「メラニン」などの色素を漂白してくれます。
洗濯用のハイターやキッチンハイターなども「塩素系」のカビ取り剤と同じ主成分ですが、それぞれの用途によって、添加物が異なります。
お風呂のカビに使う場合は、必ず、浴室用と書かれたカビ取り剤を使って下さいね。

効果が強い分、使い方には要注意

塩素系のカビ取り剤は、とても強力で最もカビの除去効果が高い反面、かなり危険な成分が使われているものもあります。
また、酸性の洗剤と混ぜると大変危険ですので、使う際には必ず取り扱いの注意事項をしっかり読んで使いましょう。
特に小さなお子さんのいるご家庭では、なるべく他のタイプのカビ取り剤にするか、手の届かなところで安全に気をつけて管理する必要があります。

頑固な黒カビ撃退におすすめ

液体(スプレー)タイプや、ジェルタイプが一般的です。
特にジェルタイプはしっかりと密着しでき、強力な成分のものが多いので、タイル等の目地はもちろん、シリコンコーキング(ゴムパッキン)内部に食い込んだ頑固な黒カビなどを撃退したいときにおすすめです。

○酸素系漂白剤

塩素系に比べると効果は劣りますが、高い除菌・漂白効果があります。
オキシクリーンなども「酸素系漂白剤」の一種ですね。酸性の洗剤と一緒に使っても問題ないので、安心です。

上手に使うためには、コツが必要

ただし粉末なので、カビ取りに使用する際にはお湯に溶かしたりペースト状にするなど、少し工夫が必要です。
少しずつお湯(40度以上)を加えて固めのペースト状にし、ラップなどでしっかりとパックしてあげることで、カビ駆除の効果が得られます。
長く浸透させる必要があるので、数時間くらい経ってから、ブラシ等でこすり落としてください。
【SNSでも話題】オキシクリーンで簡単!「オキシ漬け」の基本と浴室まるごと掃除テク

カビ取り剤の効果を高めるポイント

カビ取り剤は使い方次第で、より効果を高めることができます。

「上手にカビを除去する3STEP」
 

  1. 洗浄する
  2. カビ取り剤を使用する前に、一度しっかり風呂用洗剤で周囲の汚れを落とします。

  3. 乾燥させる
  4. 汚れを洗い流したら、乾いたクロスで水気を拭き取りしっかり乾燥した状態にします。

  5. 浸透させる
  6. カビが発生している部分にカビ取り剤を吹き付けたら、上からキッチンペーパーを湿布してラップをかけて、しっかりと浸透させます。

お風呂のカビに悩まない!おすすめの予防対策とカビ取り剤の効果的な使い方

しつこい赤カビの対処方法と再発生を防ぐ方法は?

日頃、浴室などで目にする頻度としては、赤カビの方が多いかもしれません。
赤カビの原因となる酵母菌は、常に空気中に存在しており、水滴などが残っているところや、皮脂などの汚れが残っていると、すぐに増殖してしまいます。

特にお風呂場の場合は、排水溝やシャンプーボトルの液だれの部分、汚れの残っている床タイルの目地などによく赤カビの発生が見られます。

赤カビが繁殖する場所は、基本的に黒カビも好む環境なので、放置しているとそのうち黒カビも発生してしまうかもしれません。
赤カビを見つけた時点で、すぐに対処しておきたいですね。

赤カビは除去するだけだとキリがない!?

赤カビは黒カビと違って根を張らないため、除去するだけであれば、スポンジやブラシでこするだけで大丈夫です。
でも、また数日以内に再発生してしまうケースがほとんど。

再発を防ぐためには、掃除した箇所をしっかりと除菌することが大切です。
塩素系漂白剤やアルコールスプレーなどを使うことで、赤カビの除去だけでなく除菌をすることが可能です。

日頃から気をつけたい効果的なお風呂のカビ予防のコツ

カビを発生させないために、今すぐ使える効果的なポイントをご紹介します。
毎日の習慣にして、カビの生えにくい環境作りをしましょう!

入浴後、温水シャワーで浴室内を洗い流す

おすすめは、カビを退治できる50度以上の温水。お風呂場や洗面所などは菌の栄養源となる微量な皮脂や垢タンパク質などを含んだ水を洗い流します。
また、身体や髪を洗う時に周囲に飛び散った石鹸やシャンプーなども、残っているとカビの栄養源やぬめりの原因になるため、きれいに流しておきましょう。

お風呂を使った後は、シャワーや湯船による温かい空気が浴室に充満しています。浴室全体に冷水シャワーをかけて、温度を下げましょう。

濡れたら乾拭きやスクイージーで水気を除去する

スクイージー
気温の高い夏場などはすぐに気温が上がってしまうため、湿気を多く含む温かい空気が浴室にこもりがち。カビを増殖させないために、こまめに水気を除去することが大切です。
お風呂を出る時にスクイージーで壁などの水滴を落とし、体を拭いた後のバスタオルでシャワーヘッドや残った水滴をざっと拭き取るのがおすすめです。

残り湯があるときは忘れず風呂フタをする

入浴後、浴槽の水はすぐに抜いたほうがカビ予防には効果がありますが、他の家族が入るまでお湯を長時間置いておく場合や、洗濯に残り湯を使いたい場合などもあるかと思います。

ただし、温かい残り湯をそのままの状態でおいていると、浴室内の温度と湿度を上げてしまいます。湯船にお湯を残したい場合は、必ず風呂フタを閉めるように習慣づけましょう。

また、日ごろから震災等への備えとして、非常用の水を確保するため、浴槽を洗った後に水を張っておくのもおすすめです。

喚気が決め手!カビを発生・増殖させない浴室環境づくり

最も有効なカビ予防対策は「換気」です。換気扇を回す以外に、天候の良い日に窓を開けることでも効果があります。
特に梅雨のように湿気の多い時期や夏場など気温が高くなる季節は、お風呂を使用していないときでも湿気がこもります。

こまめに窓を開けたり換気扇を回したりして、しっかりと換気を心がけてください。

お風呂の換気扇はつけっぱなしの方がいい?

お家の中でもお風呂は湿気がこもりやすく、カビが発生するリスクが高い場所。
お風呂の換気扇は、24時間稼働させておくのが理想です。

24時間換気でも、電気代は大丈夫?

「電気代が高くなるのでは?」と不安な人もいるかもしれませんが、お風呂の換気扇はエアコンや電子レンジなどの家電に比べると消費電力も少ないです。
カビ取りの手間やカビ取り剤を買うことを考えれば、換気扇をつけっぱなしにしてカビを予防する方がメリットが大きいと言えます。

換気扇をつけっぱなしでも火事は心配ない?

基本的には、正常な動作をする換気扇であれば、24時間つけっぱなしでも、火事につながることはほとんどありません。
過去の事故事例を見る限り、耐久年数を超え経年劣化していた換気扇を使用していたものや、初期不良の換気扇を使用していたもの、コンセントの接続不良、トラッキング現象によるものがほとんどで、「つけっぱなしにした」ことが原因というよりは、製品自体に問題があったか、あるいは誤った使い方が原因となっています。

換気扇のお手入れでトラブル防止

換気扇が正常な製品である場合、気をつけたいのは「トラッキング現象2トラッキング現象とは、コンセントの隙間などに溜まったホコリに湿気が加わることで、電流が流れやすくなり、プラグがショートして発火する現象のことをいいます。」による火災です。
お風呂などの湿気が多い場所に設置されている換気扇は特に、プラグから発火しないように、ホコリがたまっていないかどうか、こまめに掃除しながら確認しましょう。

お風呂の換気扇はどのくらいの頻度で掃除する?

キッチンと違ってついお手入れを忘れがちなお風呂の換気扇ですが、カビ対策のためには定期的にきちんと掃除することをおすすめします。

換気扇の機種によって、お手入れできる範囲(カバーが外せる、外せない。ファン本体が外せる、外せないなど)や部品、それぞれのお掃除の頻度は異なります。
ただ、換気扇のカバー部分についてはなるべく週に1回ほこりを取ることが、カビを発生させないためには重要です。

詳しいお手入れ手順については、お掃除ブロガー・よしママさんの記事がとても分かりやすいので、是非、下記の記事を参考にしてみてくださいね。
ホコリを一掃!自分でできる浴室の換気扇掃除―カバーを外せない場合の対処法も―

掃除の手間をラクにするアイデアとアイテム

なるべくお掃除の頻度を減らしたい場合は、換気扇の外付けフィルターの使用や、防カビ剤の使用などもおすすめです。

ちなみに、換気扇の外付けフィルターは浴室換気扇専用のものを使わないと、換気力が弱まるので注意が必要です。100均のものでもいいので、浴室用のものを選んでくださいね。

防カビ剤にはスプレータイプや燻煙タイプがあります。
製品によって効果のある期間には差があります。燻煙タイプは手軽に広範囲の防カビが出来るので、おすすめです。
燻煙タイプのカビ予防

掃除の手間を減らす、こんなアイデアも…
備え付けの収納棚は必要ない?掃除しやすい&リラックスできる「お風呂」の工夫

<まとめ>広がる前にカビ対策を

カビ防止対策そのものには、特別な道具は要りません。
入浴後のたった3分ほどでできる対策を、日々の習慣として定着させたいですね。

カビ防止のための最善策は、カビの栄養分の除去の為の小まめなお風呂掃除と浴室を乾燥させる為の換気。
難しい場合は、カビ防止アイテムを上手に活用するのもおすすめです。

カビへの不安を少しでも無くして、心地よいバスタイムを楽しみましょう♪
カビやヌメリに要注意!清潔に保つ「歯磨きコップ」の保管とお手入れのコツ 洗濯槽の黒カビを徹底洗浄!洗濯機のお手入れ方法と洗浄剤の選び方


参考資料
「一般家庭の浴室におけるカビ防止のための湿気管理法」(尾上 孝利 , 西口 尚志 , 足立 裕亮)太成学院大学紀要 10(0), 19-29, 2008
「浴室のカビ撲滅作戦」浜松医療センター学術誌 = The journal of Hamamatsu Medical Center 9(1), 97-99, 2015
「浴室乾燥による防カビ効果 (特集 解析評価技術)」井原 望 パナソニック技報 59(1), 81-83, 2013-04
「食品菌学の課題 : 耐熱性カビによる危害」宇田川 俊一 マイコトキシン 50(1), 3-11, 2000-01-31
カビ対策マニュアル 基礎編-文部科学省(確認日2020/9/8)