習字紙(書道用の半紙)を使って、魚拓ならぬ「バスマット拓」のような感じで、バスマットの吸水性と速乾性をテスト中です。
(詳しくはバスマット比較【2】へ)
実験に使うのは、こちらの8種類のバスマット。
①SUSU(山崎産業株式会社)
②乾度良好Nハイパイル(オカ株式会社)
③SHIBAFU(株式会社オカトー)
④ソフワ(山崎産業株式会社)
⑤ローザ(ヨコズナクリエーション株式会社)
⑥ファミーユ ワッフル(株式会社オカトー)
⑦タオルバスマット(株式会社ニトリ)
⑧足ウラ快適バスマット(株式会社オカトー)
※(カッコ)の中はメーカー名、以下省略。
今回テストするのは、③SHIBAFUと⑤ローザ。
どちらも、おしゃれなデザインが人気のバスマットです♪
デザインバスマットは吸水力が劣る?
③SHIBAFUは、芝生そっくりの明るいグリーンが印象的。
価格はだいたい2000円程度で、バスマットの中ではちょっとお高め?
⑤ローザは、きれいなローズ柄が女性に人気!
価格はだいたい1400円程度で、まずまずのお値段。
「バスマットはデザインで選ぶ!」という方も多いですよね。
でも、デザインにこだわったバスマットは、吸水性や速乾性が後回しにされている印象、ありませんか?
実のところ、どうなの?
さっそく実験でチェック!
見た目や手触りと、吸水性は別物!
水で濡らした手をバスマットで拭いて……
手に残った水分を、習字紙に移してチェック。
さらに、バスマットの表面の湿り気も調べます。
すると、結果は。
⑤ローザが、かなり差をつけて③SHIBAFUを上回りました。
並べて見てみましょう♪
とくに差が出たのは、速乾性のテスト。
③SHIBAFUのほうは、習字紙がビショビショに。
濡れた手を拭いた後のバスマットが、かなり湿っている証拠です。
同じ実験をしたところ、⑤ローザは……
まずまずの結果に!
下の写真は、前回テストした④ソフワのテスト結果です。
水の染み方は違いますが、濡れた範囲は⑤ローザと同じくらい?
(詳しくは、バスマット比較【3】へ)
④ソフワは、吸水力が高いといわれるマイクロファイバーのバスマット。
⑤ローザは、吸水性の高さでとくにオススメされるバスマットではありません。
それなのに、⑤ローザの吸水性と速乾性は④ソフワに近いレベル、という結果に!
見た目やモコモコ感よりも、素材が大切
③SHIBAFUは、毛足が長くて、手触りがモコモコしているので、もっと水を吸ってくれるかと思ったのですが、まさかの結果に。
一方、⑤ローザは、毛足が短くて、サラッとしているので、びしょ濡れになってしまうのではないかと心配していたのですが、結果は真逆。
この差はどこから生まれたの?
パッケージを見てみると、ヒントを発見!
③SHIBAFUはポリエステル100%。
⑤ローザは、アクリル100%でした。
ポリエステルは水を吸いにくい
ポリエステルもアクリルも、石油や石炭を原料としてつくられる合成繊維です。
なかでも、ポリエステルは、世界でもっともたくさんつくられている合成繊維。
ポリエステル繊維の特徴のひとつが「洗濯をしてもすぐに乾くこと」。
「すぐに乾く」のは、実は、ポリエステルが本来水を吸いにくいからなんです。
水を吸いにくい、つまり「濡れにくいので、乾きやすい」というわけ。
アクリルは水を吸いやすい
一方、アクリルの特徴のひとつは、毛(ウール)にそっくりなこと。
そもそも、アクリルが開発されたのは、手に入りにくかった天然の毛(ウール)に似た繊維を人工的につくって、大量生産するためでした。
綿や麻、毛など、天然繊維に比べると劣りますが、合成繊維のなかでは水をよく吸うほうです。
つまり、アクリルとポリエステルだったら、アクリルのほうがもともとの吸水性が高いということ。
いかにも水を吸い取ってくれそうな見た目の③SHIBAFUよりも、⑤ローザのほうが吸水性と速乾性が高かったのは、素材のせいかもしれませんね。
変幻自在のポリエステル繊維
でも、ポリエステル100%のバスマットが、どれも吸水性に不安があるわけではありません。
ポリエステルの最大の特徴は、「加工しやすいところ」。
いろいろな機能をもった繊維が開発されているんです。
吸水性の高さで人気のマイクロファイバーも、主な原料はポリエステル。
マイクロファイバーのように、目には見えないほど細かな繊維に加工できるのも、ポリエステルならではの特徴なんです。
吸水性が高くないバスマットを使いこなすには?
でも、特別な加工がされていないポリエステル100%のバスマットの場合、残念ながら、吸水性はそれほど高くなさそうです。
「バスマットを好みのデザインで選んだら、吸水性が今ひとつ……」ということは、ポリエステル製に限らずありますよね。
そんなときは、バスマット用の便利アイテムを使うのがオススメ!
バスマットの下に敷いておけば、床とバスマットの間に隙間ができるので、通気性がアップ!
使わないときは山形にして立てて、干しておけます。
専用のボードでなくても、すのこを敷いても同じ効果があります。
バスマットそのものの機能を上げることができなくても、便利グッズを使えば、吸水性や速乾性に近い機能を後から付け足すことができます。
「吸水性や速乾性も気になるけど、やっぱりバスマットはデザインで選びたい」という方は、ぜひお試しを!
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