調理師・ライター。つくること・食べることが大好きで調理師免許を取得。医療福祉施設での勤務経験を生かして、日ごろの衛生管理やおいしいご飯のレシピについて、お届けします。オムライスとモンブランが大好きです!
甘酸っぱいブルーベリーのおいしさは、ひと手間加えて「ジャム」にするとより長く楽しめます。しかも、ブルーベリージャムは少量かつ電子レンジで作れるので、とっても簡単!
調理師がジャム作りのコツや疑問にもお答えしていくので、ジャム作りをしたことがない方も気軽にチャレンジしてください。
ブルーベリージャムは、年中いつでも作れる!
ブルーベリージャムのよいところは、生と冷凍のどちらのブルーベリーを使っても作れるところです。
生のブルーベリーが手に入るのは、旬の時期である6〜9月。たくさん手に入ったときは、傷む前にジャムを作って旬のおいしさを瓶の中に閉じ込めておきましょう。
冷凍のブルーベリーを使えば、季節を問わずいつでもジャムを作れます。下処理いらずで思い立ったらすぐ作れるので、少量だけ欲しいときにもぴったりです。
生と冷凍どちらのブルーベリーで作った場合も、しっかりと瓶の消毒や脱気をおこなえば、1年ほど保存できます。
【鍋で】ブルーベリージャムの基本レシピ
まずご紹介するのは、鍋で作るブルーベリージャムのレシピです。季節的に生ブルーベリーが手に入らなかったため、今回は冷凍ブルーベリーを使用しています。
鍋で作るブルーベリージャムは、果肉の粒感が残りつつ、とろりと濃厚な味わい。しっかり加熱できるので、長期保存用にも適しています。保存期間は冷蔵で約1か月。消毒・脱気をした場合は冷暗所で半年ぐらいが目安です。
鍋で作るときの材料(小さめの瓶1つ分)
- ブルーベリー……150g(生、冷凍問わず)
- 砂糖……45〜75g(ブルーベリーの重量の30〜50%)
- レモン果汁……大さじ1杯
生のブルーベリーを使う場合は、あらかじめ軽く洗って水気を切っておきましょう。傷んだものは取り除いておいてください。
鍋で作る!ブルーベリージャムのレシピ
1.材料を混ぜ合わせてしばらく放置する
ブルーベリーと砂糖、レモン汁をボウルの中で混ぜ合わせ、水分が出てくるまで常温で置いておきます。
2.材料を鍋に移して加熱する
砂糖が溶けてブルーベリーから十分に水分が出てきたら、ステンレスかホーローの鍋に移し、かき混ぜながら強火にかけます。
3.煮立ってきたら中火で5〜10分煮詰める
鍋の中が全体的に煮立ってきたら火加減を中火にして、5〜10分ほどかき混ぜながらとろりとするまで煮詰めます。
このときアクのような泡が出てくることがあるので、気になる方は取り除いてください。
4.コップテストを行う
とろりとしてきたら一度火を止め、水を入れたコップの中にジャムの液体部分を垂らし、煮詰め具合を確認します。水の中で液が散らばらず、固まって沈んでいけばOKです。
5.熱いうちに瓶詰めする
ジャムが冷めないうちに、煮沸(しゃふつ)消毒やアルコール消毒をした保存容器にジャムを詰めて蓋を閉めます。常温保存する場合は、脱気をして保存性を高めてください。
【レンジで5分】簡単ブルーベリージャムのレシピ
続いてご紹介するのは、電子レンジを使って少量作る、手軽なブルーベリージャムのレシピです。
こちらは「ひと瓶使い切るほどジャムは食べないけど、ちょっとだけ食べたい」という方におすすめ。できあがりのジャムはトースト2枚分程度なので、気軽に作って消費できますよ。
保存期間は冷蔵約2週間。消毒・脱気をした場合は冷蔵庫で3か月が目安です。
レンジで作るときの材料(2人分・トースト2枚分程度)
- ブルーベリー……50g(生、冷凍問わず)
- 砂糖……15〜25g(ブルーベリーの重量の30〜50%)
- レモン果汁……小さじ1杯
レンジで作る!簡単ブルーベリージャムのレシピ
1.材料をボウルに入れる
すべての材料をボウルに入れ、軽く混ぜて全体をなじませます。
2.電子レンジで1回目の過熱
600Wの電子レンジで2分加熱し、一度取り出して軽く混ぜます。
3.電子レンジで2回目の過熱
再度、600Wの電子レンジで2分加熱し、冷まして完成です!
調理師が解決!ブルーベリージャムのコツと疑問
ジャム作りをするとき、砂糖の量やレモン汁の有無など気になることは色々あるはず。先ほどお伝えしたレシピに関する疑問や保存方法などの疑問についてお答えします。
Q1.生と冷凍のブルーベリー、作り方は同じで大丈夫?
ブルーベリーは果肉のサイズが小さいので、生と冷凍どちらの状態でジャムを作っても、仕上がりに大きな違いが出ません。生でも冷凍でも分量を変更せずに、先ほどご紹介したレシピで作れます。
ただし、風味や香りがよいのはやはり生のブルーベリーを使ったジャム。旬の季節には、ぜひ生のものを手に入れてジャム作りにチャレンジしてください。
Q2.砂糖の割合はどのくらいが適切?
ジャムは元々、水分を抱え込む砂糖の性質を利用して、果物を長期保存するために作られたもの。
そのため果物に対する砂糖の割合が高ければ高いほど、保存性も高くなります。
保存性を高くしたい場合の砂糖の割合は、フルーツに対して50〜100%程度。甘さを控えめに作る場合でも、フルーツに対して30%程度の砂糖を入れるのがおすすめです。
Q3.レモン汁・砂糖不使用でも作れる?
ブルーベリージャムを作る場合、レモン汁や砂糖を使わなくても可能です。
ただし、レモン汁はジャムのとろみに深く関わっている材料なので、使わないとゆるめのテクスチャーに仕上がります。
砂糖の代用として使える材料は、はちみつや水あめなど。これらは砂糖とは性質が異なるので、色や風味、食感が異なる点は理解しておきましょう。
はちみつを加えた場合、乳児ボツリヌス症にかかる危険があるため、1歳未満の乳児には与えないようにしてください。
Q4.手作りしたブルーベリージャムの保存方法は
手作りしたブルーベリージャムは、煮沸消毒した保存瓶につめ、冷蔵庫で保存しておきましょう。瓶詰めしたあとに脱気を行えば、冷暗所での保存も可能です。
砂糖が少ない(糖度が低い)ジャムは保存性が高くないので、長期保存はせず早めに食べ切ることをおすすめします。
1週間程度で食べ切れる量の場合は、アルコール消毒した容器に入れて保存し、清潔なスプーンで取り分けて食べるようにしてください。
調理師ペチカおすすめ!ブルーベリージャムの活用方法
酸味と甘みのバランスがよいブルーベリージャムは、さまざまな食べ方ができます。ヨーグルトにかけたりトーストに塗ったりするのは、朝食の定番ですよね。
クリームチーズとブルーベリージャムは、ベーグルサンドなどで鉄板の組み合わせ。筆者はバターとの組み合わせもお気に入りで、よくバタートーストにブルーベリージャムを塗って食べています。
またアメリカンな気分を味わいたいなら、ピーナッツバターとブルーベリージャムを食パンで挟んだPB&J(ピーナッツバター&ジェリー)サンドイッチもおすすめ。現地では子どものお弁当の定番だそうです。
その他バルサミコ酢や醤油とあわせて、肉料理のソースに使ってもおいしくいただけます。
ブルーベリージャムの活用方法
- クリームチーズ+ブルーベリージャム
- バタートースト+ブルーベリージャム
- ピーナッツバター+ブルーベリージャム
- バルサミコ酢や醤油+ブルーベリージャム
甘酸っぱいブルーベリージャムを簡単に手作りしてみよう!
甘酸っぱくておいしいブルーベリージャムは、大人はもちろん酸味が苦手な子どもでも食べやすい味。
少量であれば、電子レンジを使って5分で調理できるので、忙しい朝でも作れます。簡単でおいしいブルーベリージャムを、ぜひ手作りしてみてくださいね。