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奇跡のスーパーフード「ビーツ」とは?農家直伝レシピや保存方法も

ビーツを使ったボルシチ

ビーツとはどんな野菜?

ビーツは根菜の一種。見た目は赤カブにも少し似ていますが、アブラナ科であるカブやダイコンとは違って、実はホウレンソウと同じアカザ科の野菜。正式にはアカザ科フダンソウ属ビートに分類される植物です。同じビートと呼ばれる仲間の野菜には、砂糖の原料として有名なテンサイ(甜菜・砂糖大根)があります。

ビーツは地中海沿岸が原産地。海外ではテーブルビートと(ガーデンビートとも)呼ばれています。

ビーツの和名はカエンサイ(火焔菜)で、江戸時代の文献にも紹介されています。実は意外と昔からある野菜だったのですね。

ビーツはなぜ赤い?

ビーツの赤い色素の正体は、ポリフェノールの一種「ベタシアニン」。なんと、あの抗酸化成分として有名な「アントシアニン」よりも、さらに抗酸化作用が高いそうです。

ただ、ビーツの赤い色素「ベタシアニン」は、分解する酵素を持っている人と持っていない人がいます。分解する酵素を持っていない人がビートを食べた場合でも、そのまま体から排出されるため、特に食べても害はありません。

ビーツの味って?

ビーツはほんのり甘く柔らかい、初めての方でも食べやすい野菜だと思います。個人的には「ほのかにトウモロコシの風味がする」と思っています。

ハウジーマガジン編集部員によると「ボルシチを作ったことがあるけど、コンソメの素をいれるとビーツの味ってわからない」ということでした。(これも個人的意見です)

黄色いビーツも。ビーツの種類

ビーツには種類がいくつかあり、真っ赤な色をした定番のビーツ以外に、鮮やかな黄色をした「ゴールデンビーツ」、赤と白の縞になった「サラダビーツ」などがあります。
スーパーや八百屋さんでは、すべてをひとくくりにして「ビーツ」と呼ぶことも少なくありません。

とにかくすごい! ビーツの栄養効果とは?

ビーツの魅力は何と言っても、その栄養価の高さが魅力です。「食べる血液」、「奇跡の野菜」と呼ばれるそのわけをご紹介します。

ビーツに含まれる栄養素とは?

ビーツには、豊富な栄養成分が含まれています。

<ビーツに含まれている主な成分>

ビーツの主な栄養効果とは?

発熱や便秘などの治療にビーツが用いられていたという記録は、なんと古代ローマの文献にも残っています。日本ではまだ知らない人も多い野菜ですが、近年ではそのすばらしい健康効果から「奇跡の野菜」として世界中が注目されています。

ビーツは、身体の中で一酸化窒素を作り出す働きを促進し、血管を拡張します。それが、血行促進したり、血管を柔らかくしたりするのに繋がるのだそうです。このあたりが、ビーツが「食べる輸血」とも呼ばれる理由です。また、血行が改善すると、持久力UP、疲労回復、基礎代謝UP、運動能力UP、ダイエット効果も期待できます。

実は、このようなビーツの働きを発見した科学者が、ノーベル生理学・医学賞を受賞しているのだそうです。ビーツの効果は、学術的にもちゃんと認められているんですね!

ビーツの基本的な食べ方と保存方法は?

ビーツはボルシチのように煮込み料理に使うというイメージがあるかもしれませんが、生などいろんな食べ方ができる食材です。まずは基本の食べ方をご紹介します。

サラダなど、生で食べる

ビーツはサラダやスムージーにしてもOK。その際には、皮を厚めにむいて薄切りにするとよいでしょう。

ただし、少し土臭くて歯ごたえもあるので、食べにくく感じる場合も……。
独特の臭みが苦手な方は、加熱して食べたほうがいいかもしれません。

生で食べるなら、皮を厚めにむいてからスライサーなどで薄切りにするか「サラダビーツ」などの食べやすい品種を選びましょう。

ゆでて食べる

ビーツはゆでてから食べるのが一般的。その際、皮をむかずにゆでるようにします。皮をむいてしまうと、色と栄養が流れ出てしまうため注意しましょう。

<ビーツの下ごしらえとゆで方>

1.ビーツは固いので皮付きのまま茹でるようにします。

2.竹串が通ったら、お湯からあげて水に取り、熱を冷まします。

3.粗熱が取れたら、スプーンでビーツの皮を削ります。

ビーツの保存方法は?

ゆでたビーツは、保存袋で密閉すれば冷凍保存も可能です!
数か月は持ちますが、おいしいうちに食べたいなら、1か月くらいを保存の目安にしてください。

簡単でおいしい! ビーツを使ったおすすめレシピ3選

それでは、最後にビーツを使ったおすすめのレシピをご紹介します。
ビーツ特有の「赤」の見た目も鮮やかなレシピで、食卓が華やぎます。

とても簡単!ビーツのヨーグルトサラダ

こちらのレシピは何と、ビーツ農家さん直伝のレシピです。
真っ白なヨーグルトがこの通り……。
あっという間に真っ赤に染まりました。
ツナやコーン、プロセスチーズの角切りなどとあえてもおいしいと思います。

<ビーツのヨーグルトサラダの材料>

<ビーツのヨーグルトサラダの作り方>

1. 茹でたビーツ1/2個を食べやすい大きさに切る。

2. マヨネーズ小さじ1、ヨーグルト大さじ2と一緒に和えるだけで完成!

代謝アップで冷え解消! ビーツの肉じゃが

意外かもしれませんが、ビーツは和食にも合います。

分量は参考程度にして、ご家庭の肉じゃがにプラスすればOKです。
好きな野菜、好きな味付けにしてください。

お肉と食べることで代謝がさらにアップするので、夏の冷房による冷えからも身体を守ってくれます。

<ビーツの肉じゃがの材料>

<ビーツの肉じゃがの作り方>

1. じゃがいも2個、ビーツ1個、にんじん1本、牛肉200gを食べやすい大きさにカットします。

2. 1の肉、野菜を油で軽く炒めたら、かぶるくらいの水を入れます。

3. 酒、醤油、砂糖を大さじ2入れて、中火で煮てください。

4. 野菜が柔らかくなったら、味を整えてできあがりです。

葉っぱの消費に!ビーツの葉の味噌汁

葉付きのビーツが手に入ったら、新鮮なうちにお味噌汁に入れていただくのもおすすめ。

葉っぱも栄養豊富で、鉄分、ビタミンA、C、K、カルシウム、葉酸がたっぷり。食物繊維も豊富です。
もちろん、ビーツの根もお味噌汁に入れてもいいですよ。

<ビーツの味噌汁の作り方>

1.ビーツの葉をあらみじん切りにします。

2.好きな具でお味噌汁を作ります。

3.お味噌を溶かしたら、ビーツの葉を加え、ひと煮立ちさせてできあがりです。

その日食べきれない場合は刻んでおいて、保存袋に入れて冷凍しておくといいですよ。

奇跡の野菜「ビーツ」を積極的に食べよう

いかがでしたか? 栄養満点、味も美味しい、和食にもぴったりな野菜なビーツ。
血行をよくする働きもあるので、冷えや肩こりにお悩みの方にもおすすめですよ。

ちなみにビーツは、鶏肉のようにあっさりしたお肉よりも、牛肉やラム肉など獣臭いお肉のほうが合います。
塩コショウして一緒に炒めるだけでもおいしいので、ぜひ一度、試してみてくださいね。

公開日:2019年6月26日
更新日:2023年1月31日

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