タオルの気になるニオイの原因とは?
しっかり洗っているのに、タオルがにおう……。そんなことってありませんか?
このニオイの原因は、「モラクセラ菌」。人の口や鼻の粘膜などあらゆる場所にいる菌です。この菌は、酸素や温度、湿度、エサ、水分などの条件がそろうことで爆発的に増えていきます。菌が増殖してニオイが出始めると、乾いたときは気になりませんが、部屋干しなど水分を多く含んだときに特に臭く感じられるようになります。
普段のお洗濯だけでは、実はタオルは、しっかり洗いきれていません。石けんかす・汗・皮脂汚れ・タンパク質の汚れが残ってしまい蓄積してしまいます。それが菌を増殖させてにおってくるのです。
このように普段の洗濯洗剤だけの洗濯だけでは落としにくいニオイ。これから紹介するプラスαの工夫で、撃退していきましょう。
ニオイや汚れを落とす、おすすめの洗剤
普段のお洗濯から、洗濯洗剤と酸素系漂白剤を併用することで、タオルや衣類の汚れをしっかり落とすことができます。
酸素系漂白剤は、大きく分けると液体タイプと粉末タイプがあります。
<漂白洗剤のタイプ>
- 液体タイプ……主成分は、過酸化水素。効果は穏やかですが、色柄物、綿や毛の繊維製品も扱えます。汚れに原液を直接かけることができるので便利です。
- 粉末タイプ……主成分は、過炭酸ナトリウム。液体よりも除菌・殺菌効果が高いのですが、色柄物は色落ちすることもあるので、要注意です。
今回は粉末タイプのオキシクリーンを使用します。
【毎日~週1】オキシクリーンを使った、普段のタオルの洗濯方法
洗濯洗剤のみだと、タオルを使ってなくても一日経つとにおってくることも。でも、今から紹介する方法だとニオイ戻りがなく、軽い黄ばみも落ちて、スッキリします。
普段のタオルの洗濯の手順
1.洗濯槽の底にオキシクリーンを投入する。
2.タオルを入れ、洗濯洗剤をセットしていつも通り洗濯する。
3.洗濯後、すぐに干します。
普段のお洗濯のコツは?
なるべく天日干しをして、短時間で乾かすと臭いにくくなります。室内干しの場合は、除湿器とエアコンが効果的。さらにサーキュレーターなどを併用すると乾きが早くなります。
オキシクリーンを使った、お洗濯の頻度は?
理想は、毎回タオル類だけ別に洗うこと。でも、洗濯回数が増えるのは忙しい人にとっては死活問題。
柔軟剤は吸水性が落ち、汚れも落ちにくくなるので、使用回数を減らすか、なるべく使わないのがベターです。
1週間に一度のペースだけでも、タオルだけ粉末の酸素系漂白剤と一緒に、いつもの洗濯をすればニオイを防ぐことができます。
上記の洗濯方法で洗ってみても、ニオイや汚れが落ちない頑固汚れの場合は、まずは次の方法を試してみてください。【レベル1】【レベル2】を試してみてください。一番簡単に挑戦できるのが【レベル1】。【レベル3】は最終手段なので、他の2つの方法で解決できなかった場合にのみ試してください。
【レベル1】タオルを「酸素系漂白剤でつけ置き」する
タオルの悪臭の原因となるモラクセラ菌は熱に弱いため、熱を加えるとニオイが激減します。【レベル1】は、粉末の酸素系漂白剤にしっかりつけ置きしてから、いつも通り洗濯する方法です。通常のお洗濯のみでタオルのニオイが落ちない場合に、ぜひ試してみてください。
【レベル1】酸素系漂白剤でつけ置きする方法
1.お湯(40~60度)4Lにオキシクリーンキャップ1を溶かします。
(洗濯槽でつけ置きする場合は、故障する可能性があるので50度くらいまで)
オキシクリーンが底に残りやすいので、しっかり混ぜてください。
2.汚れがひどい場合は長くつけ置き(最大6時間)しますが、色落ちと生地の傷みに注意してください。
3.普段のお洗濯の手順と同様にタオルを洗濯します。
4.しっかりと乾燥させます。
レベル1の洗濯方法の注意点
洗濯槽が汚れていると、つけ置き洗いをしても意味がありません。洗濯槽内のカビが浮いてきてタオルについてきてしまった経験があります。カビがつくと取るのが大変なので、洗濯槽でつけ置く場合は先に掃除をしてから行ってください。
通常のつけ置きしない洗濯方法より、つけ置き洗いは、汚れもきれいになります。汚れが軽い場合は、この方法で十分です。
もし、洗濯後もピンク色のくすみがうっすらと残っている場合には、更に次にご紹介する【レベル2】の方法を試してみて下さい。
【レベル2】「煮沸消毒+酸素系漂白剤」で洗う
汚れが長い間蓄積したタオルは、徐々にピンクっぽくなってきます。ニオイもかなりきつくなっており、濡れた状態でも乾いた状態でも気になりやすくなってきます。
この場合、煮沸(しゃふつ)消毒で熱を加えて汚れを落としていきます。
煮沸に向いているのは綿や麻のタオルです。
【レベル2】煮沸消毒+酸素系漂白剤で洗う方法
1.大きめの鍋に湯を沸かします(アルミ製の鍋は変色するので使用できません)。
2.熱湯になったら弱火にし、急激な沸騰がおきないようたまに混ぜます。タオルを入れて5分ほど煮沸してください。
混ぜる時はトングを使うと便利です。火傷に注意してください。
3.火を止めて、60度に冷めてきたら、オキシクリーン(粉末の酸素系漂白剤でも可)を入れて混ぜます。
4.そのまま20分ほどつけ置きします。
たまにタオルを混ぜ、つけ置き液が中まで染み込むようにします。
5.水ですすいでタオルを冷ましてから、いつも通り洗濯機で洗います。
レベル2の洗濯方法の注意点
煮沸消毒だけでも、ニオイやピンク色のくすみも落とせて十分にキレイになりますが、さらに白さを取り戻したい場合は酸素系漂白剤につけてください。
わが家の場合、この方法で購入したときのタオルの色に戻りました。
【レベル3】塩素系漂白剤でつけ置きする
タオルを汚れた状態で長く使っていると、黒い点々のカビが出始めるときがあります。一度黒い色がつくと熱だけでは色は落ちなくなってしまいます。白いタオルなら、塩素系漂白剤でカビ取りをしましょう。塩素系漂白剤では除菌・漂白・消臭をすることができますが、パワーが強力です。ただし、漂白剤特有の香りが残りやすいので、しっかりとすすいでください。
また、タオルの生地が傷みやすくゴワツクので、最終手段として使いましょう。漂白後は掃除用のタオルにすると良いですよ。
【レベル3】酸素系漂白剤でつけ置きする方法
1.まずはつけ置き液をつくります。今回は1Lの水に対して6mlのキッチンブリーチを入れました。(表示に従って水で薄めてください)
2.つけ置き液にタオルを入れ、30分ほどつけ置きをします。
3.しっかりとすすいでから、脱水します。
これでニオイもなくなり、カビはもちろんピンク色の汚れやくすみなども落ちてスッキリしますが、肌触りはあまりよくないです。
レベル3の洗濯方法の注意点
酸性タイプの製品と一緒に使うと有害な塩素ガスが出て危険です。炊事用手袋を着用し、換気をしながらつけ置きしてください。洗剤のボトルに書いてある使用上の注意をよく読んでお使いください。
【汚れ落ちを比較】レベル1とレベル2の違いは?
左のタオルは、煮沸のみ。真ん中は煮沸+オキシ漬け。一番右はオキシ漬けのみ。
左の煮沸のみと、煮沸+オキシ漬けがとてもキレイになっているのが分かります。煮沸のみでも十分きれいになりますが、さらにオキシ漬けした方が、黒ずみは落とせていました。
ちょっとした見直しで、タオルのニオイ対策を
煮沸が面倒な場合、アイロンでも手軽にニオイを減らすことが可能です。洗濯後の濡れた状態で高温でアイロンをかけるか、乾いた状態でスチームアイロンをかけます。タオルの角部分は生地が重なっているので、重点的に当ててください。煮沸ほど汚れは落とせませんが、ニオイはかなり落とせます。
タオルの気になるニオイの原因としては他に洗濯槽のカビや「洗濯するときに詰め込みすぎる」「柔軟剤を入れすぎる」なども考えられます。また、タオルを保管する場所の湿気も大敵なので、見直してみましょう。
毎日使うタオルは汚れやすいので、使いやすい酸素系漂白剤をぜひ活用して、ニオイ対策してみてください。
オキシクリーンなどの粉末の酸素系漂白剤は、掃除にも使い回せて便利ですよ。
公開日:2022年2月25日
更新日:2025年5月25日