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2×4材でキッチンの収納棚をDIY! ラブリコを使った初心者向けアイデア

2×4材を使ったキッチン収納のDIY事例

2×4材って? DIY初心者がキッチンの収納棚づくりに挑戦したワケ

カフェみたいにおしゃれで機能的なキッチンで料理できれば、毎日をさらに楽しめるはず……。
著者もそう考える一人でした。

現状のキッチンのおしゃれさや機能性への不満からDIYを決意

DIYで棚を作る前のキッチンは、吊り戸棚や飾り棚などの収納はなく、壁には耐火性のあるボードが取りつけられているだけ。
おしゃれや機能性とはほど遠い状態でした。

「どうにかして壁に穴をあけず、機能的でおしゃれなキッチンにできないものか……」と思いながら、WEBを検索する日々。
そこで見つけたのが、2×4(ツーバイフォー)と呼ばれる角材DIYパーツの「LABRICO(ラブリコ)」を使ってキッチン棚をDIYするという方法でした。

2×4材やDIYパーツ「LABRICO(ラブリコ)」とは?

2×4(ツーバイフォー)とは、2×4インチの角材のこと。家を建てるときに使われる一般的な角材の規格サイズを指します。
センチメートル法のサイズでいうと、乾燥させた角材の場合38mm×89mmになります。
2×4(ツーバイフォー)材に取り付け可能なDIY用パーツはいくつも種類があり、どれもDIY初心者でも扱いやすいところが特徴。

特に今回使ったDIY用パーツは、LABRICO(ラブリコ)。女性や家族が楽しめる「安全で手軽なDIYパーツブランド」として人気です。
ホームセンターやネット通販で手軽に手に入れることができるので、これからDIYを考えている方はぜひチェックしてくださいね。

DIY初心者の私でも「これならできそう!」と思い、さっそく具体的なアイデアを練ることにしました。

初めてのDIYなら要チェック! 棚を作る前にやっておきたいこと

資材を購入する前に、まずは完成したキッチンでの使用シーンを「具体的にイメージすること」が大切です。

「料理中の動線や調理中の動きに合わせてサイズを決める」、「完成した棚に何を置くのか、どれくらいの重さに耐える棚を作るのか考慮する」など、作りたい物のイメージが具体的であればあるほど失敗を防げます。

置きたいものの重さやサイズを測る

棚を作ってから「思ったより重い(大きい)から置けない…」とならないよう、実際に置くものの重さやサイズに合わせた設計を考えましょう。

特にガラス製の瓶や食器など、重さがある割れ物を置く場合は、ケガにつながる危険があるので注意が必要です。

動線を考えて全体の形を決める

調理中の邪魔にならないよう、動線などの使い勝手を考えて棚全体の形を決めましょう。
単純に形状を決めるだけでなく、

などを具体的に決めます。

特に注意したいのは、「十分な作業スペースが確保できるか」、「シンク周り(蛇口や食器棚など)への動作がスムーズか」、「後片付け時に邪魔にならないか」という3点です。

木材の色合い・壁紙などのデザインを考える

DIYの範囲にもよりますが、棚を付けることでキッチンの印象はがらりと変わります。
木材はそのまま見せるインテリアになるので、色味や木目などに注目しておきましょう。

特に壁紙を変えるDIYの場合はキッチンの印象を大きく左右するので、きちんとイメージに合うものを選んでおくことが大切です。

など、木材と壁紙を組み合わせたときのイメージも考えておきましょう。

初心者が始めてキッチンの棚をDIYしてみた【準備編】

ここからは、キッチンの壁面全体に棚を付けるDIYのアイデアを、実際に棚が完成するまでの流れ・手順と一緒にご紹介していきます。
まずは計画を練って必要な資材を購入する準備段階から。

【1】全体像と細かいサイズを書き出す

まずは、キッチンで設置したい場所のサイズを測り、簡単な設計図を描きます。
設計図といっても本格的なものではなく、全体像が分かるイラスト程度でOKです。

設置する2×4(ツーバイフォー)の長さや本数、棚の横幅・奥行きや枚数、そのほかの必要な部品類を合わせて細かく記入しておきます。

【2】必要な資材を購入する

【1】で書き出した設計図を基に、ホームセンターやWEBストアなどから必要な資材を集めます。
今回購入したのは以下の資材です。

購入した資材

主にはホームセンターで、2×4(ツーバイフォー)用の固定部品と壁紙はWEBストア、フック金具は100均で購入しました。
木材はホームセンターのカットサービスを利用し、あらかじめ決めておいたサイズにカットしてもらいました。

今回は1枚だけサイズの違う棚板を設置するので、必要な分だけのこぎりでカットしておきます。

初心者が始めてキッチンの棚をDIYしてみた【作業編】

必要な資材がそろったら、いよいよ作業開始です。

【1】壁紙を貼る

はじめに壁紙を貼りつけます。
今回は、DIY初心者でもトライしやすいリメイクシートを使いました。

リメイクシートを貼る前に、壁面の汚れやほこりを拭き取ります。
濡れているとシール面がつきにくいので、濡れた布できれいにする場合は必ず乾拭きで仕上げてくださいね。

壁紙は、貼る面より大きめにハサミでカットします。
裏のシートを少しだけはがして、貼るときに邪魔にならないよう折り返しておきます。

壁のボードに合わせて上から空気を抜きながら貼っていきます。

失敗なく貼りたい場合は、写真のようなスムーサーと呼ばれるアイテムがあると便利ですよ。

下まで貼り終えたら、余分な壁紙部分をカッターナイフでカットします。

カット面が直線になるよう、定規など硬くてまっすぐなものを当てながらカットするときれいに仕上がりますよ。

1枚貼り終えました。もう1枚も同じように貼っていきます。

使用したリメイクシートは「Hatte me! (ハッテミー)」のモザイクタイル・ターコイズ。細かいタイル状のデザインで、光に当てたタイルの陰影まで表現されたリアルさが魅力です。

【2】柱を設置する

壁紙を貼り終えたら、次に棚部分を組み上げていきます。
今回は2×4(ツーバイフォー)に専用の金具を取り付けて、天井と床で突っ張ることで固定して柱にします。

使用した金具は「LABRICO iron」の2×4 アジャスターのブラック。

まずは、付属のクッションを角材と金具が当たる部分に貼りつけて、2×4(ツーバイフォー)を押し込みます。

まずは、付属のクッションを角材と金具が当たる部分に貼りつけて、2×4(ツーバイフォー)を押し込みます。

付属のネジと電動ドライバーを使って固定します。
4本とも片側だけ金具を固定し、アジャスターを短くした状態で柱の下準備は完成です。

金具がついていない部分を下にして、設置場所に立てかけます。天井柱を垂直に立てたら、金具の穴にドライバーなどを差し込み、柱が動かなくなるまで回して固定します。

このとき、あまりやりすぎると天井に穴が開く場合もあるようなので注意しましょう。少しでもメキメキと音がしたら力加減を調整してください。

残りの3本も同じように天井と床で固定します。
これで棚板を取り付けられる支柱が完成しました。

【3】棚板を準備する

続いて、支柱に取り付ける棚板の準備です。

L字金具の上に棚板を置くだけだと耐久性に問題があるので、柱の中央にL字金具がくるように棚板裏面に印をつけて、ビスで金具を固定します。

L字金具の大きさや形状で耐荷重が変わってきますので、実際に置くものの重さに合わせて金具を選びましょう。

今回は果実酒の入った重い瓶などを置くため、やや大きめのサイズ違いを2種類チョイス。

購入したL字金具にはビスが付属していましたが、なければ穴の大きさにあったビスを用意して取りつけます。

耐荷重・柱の位置を考慮して、1か所だけ横向きに設置、棚の奥側に3か所取りつけたら完成です。

今回は3段の棚板を付けるので、3段分準備しておきます。

【4】支柱に棚板を取り付ける

棚板に金具を取り付けたら、支柱に棚板をあてがい、水平器を使って柱に印をつけます。

ビスを打ち込む前に、ビスより少し小さい穴を開けておくと、スムーズにビスを打てますよ。

今回はしっかりとした強度と耐荷重が欲しいので、レンジフードにも固定することにしました。
こちらも同様に穴を開けてビスを2/3ほど打ち込みます。

L字金具のビス穴に2/3ほど打ち込んだビスを通し、棚板が真っすぐに設置できることを確認したら、ビスを最後までしっかりと締めていきます。

1段目が完成!
同じ工程で3段の棚板を設置したら、ひとまずキッチンの棚のDIYは完了です。

【5】付属品を追加で設置する

より機能的なキッチンにするために、付属品を取り付けていくのもアリ。
今回は、洗った後のまな板やお玉などのツールをシンク上に吊るしておけるように、フックを取り付けることにしました。

100円ショップのダイソーで購入した「アイアンウォールバー アンティーク調」を使用して、フックを取り付けるバーを設置します。

吊るした水がシンクに落ちるよう、位置を調整してビスで取りつけます。

自宅にあったフック(こちらも100均で購入)を引っ掛けて完成です。

もうひとつのホルダーは、ペンチで片側を切り、やすりをかけて写真のような形に曲げておきます。
手で曲げるには割と力がいるので、もし曲げられない場合は真っすぐのままでもOKです。

先ほどのホルダーを、短い棚板の下に設置します。設置するときはL字金具に当たらないよう、少し斜めにするのがコツ。

これでキッチンペーパーホルダーも完成しました。

初めての収納棚DIY。キッチンに設置してみて反省したこと

今回は柱に防水加工などは施さずに組み立てましたが、シンク回りの木材にはカビが生える場合もあります
私の場合は既に設置してから気づいたので、後からスプレーや防水テープで防水を試みましたが、柱と壁の間の手が入りにくい隙間は作業しにくく、しっかりとした対策はできませんでした。

私のような失敗をしないためにも、2×4(ツーバイフォー)を使ってキッチンでDIYをする場合は、できるだけ設置前に防水・防カビ加工を施しておくことをおすすめします。

せっかく自分好みの棚を作るなら、長くきれいに使えるキッチン棚に仕上げてくださいね。

大幅なコストカットに成功! DIYならではの楽しみを

キッチンにおしゃれな棚を付ける今回のDIYにかかった費用は、装飾品などを合わせても2万円~3万円くらいでした。
オーダーメイドで作ると10万円を超える場合もあるので、大幅にコストカットできたことになりますね。

必要な機能やデザインを考え、一から自分の手で作り上げる楽しみはDIYならでは。
とても満足のいく仕上がりで、これからキッチンでの調理が楽しくなりそうです。

これからDIYに挑戦しようとしている方は、ぜひ参考にしてください。

公開日:2022年3月7日
更新日:2022年10月21日

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